「相手を大切に思う心の表現方法」・・・小笠原流礼法より
本日も、心を形に表してみました。
◆教えうたより
①「 足も手も みな身につけて つかうべし 離れば人の目にや立ちなん」
例えばお辞儀の際、手だけが先に出て、後から頭が下がるといったふるまいは、目に立ってよくないと戒めています。
②「 不躾(ぶしつけ)は 目にたたぬかは 躾(しつけ)とて 目に立つならば それも不躾(ぶしつけ)」
躾が身についていない人のふるまいが目立つのと同様に、形を知っているからといって、周りを意識し過ぎた目立つふるまいもまた不躾であるという意味です。
③「 仮初(かりそめ)の 立居(たちい)にもまた すなおにて 目にかからぬぞ 躾(しつけ)なるべき」
普段の何気ない仕草も、素直で自然なふるまいが、目にかからず美しいとの教えです。
これら三つの教えうたは、「目に立つ」「目にかかる」ことを戒めています。
見た目の美しさが心の美しさにつながると考えるのです。
④「 水は 方円(ほうえん)の器に 随(したが)ふ 心なり」
水は、丸い器にも四角い器にも自然にその器の形で存在します。
人もまた相手を大切に思う心を、水のようにその時々の状況に合わせた自然で美しいふるまいを心掛けなければならない」という教えです。
これは小笠原流礼法の真髄とも言われています。
以上、準師範の私がお伝え致しました。