「のど元すぎれば、熱さ忘れる」ということわざがあります。

 刹那的(せつなてき)な人間が多くなった日本は、いまこそ、この言葉をかみしめなければなりません。

 

 いまだに、安倍政権の暴走を止めろ!って、安倍政権は暴走などしていません。快走しているだけです。

 あの民主党政権の「日本を壊滅させる」のでないかと思うほど、ひどい政治を忘れてはいけませんよ。これまで、安倍政権は民主党政治の尻拭いをしていただけです。

 

 それでも、瀕死(ひんし)の日本はここまで立ち直ってきました。

外交でも、圧倒的な存在感を見せ、とくに中国の拡大主義に脅えるアジアでは日本への信頼と期待が大いに高まっています。

 

アベノミクスの失敗をあげつらう野党ですが、これだけグローバリズムが進むと、不確定要素が多くなり、経済は国内の経済政策どおりには、なかなかいかないものです。それでも、世界の情勢が激変、大混乱している中で、日本はそこそこコントロールできていると思います

 

 その一方で、民主党は民進党と看板を代え、またまた、バカな代表を生み出してしまいました。

 共産党と協力? 信じられません。

 

「貧すれば鈍す」ということわざがあります。前にも一度述べましたが、ひたすら選挙のために野合しているだけですから、ここは惨敗させてあげることが大切だったのです。そこで、初めて自分たちの愚さに気づくはずだったのです(愚か者は気づかない? そうかも)。

でも、日本人はだまされやすいですから(神経科医の和田秀樹は『世界一だまされやすい日本人』という本を出しています)野党を惨敗にまで追い込むことはできませんでした。民進党のために、残念です。そして、共産党は議席を増やしました。

選挙前、共産党員の友人に聞いたところ「10人はいける」と自信ありげでした。

それを考えると、6人はやっぱり敗北感があると思います。SEALDs(シールズ)という知性なき集団を「若い市民団体」などと持ち上げているだけで、もう失敗です。

 

ところが、今日の新聞を見たら、そのシールズが編集したらしい、香港(雨傘運動)、台湾(ひまわり学生運動)のグループとの「東アジア学生対話集」という書籍の広告が出ていました。

このバカさかげんには「おそれいりました」としか言いようがありません。

香港の学生も台湾の学生も、共産党独裁政権と闘っているのです。

しかも、香港は、下手をすれば逮捕、極刑もあるという状況下の運動です。

 一方のシールズは、共産党に支えられ、おかしな大人におだてられ、「安倍のバカ」、「安倍を許さない」とわめいても、おとがめ一つない国でのお遊びのような運動です。

 

 香港と台湾の学生運動と同列に思っているとは! 頭、大丈夫でしょうか。

 台湾は習近平共産党政権にすり寄る馬英九に「おかしいぞ」と声を上げた、実質的な反中国運動ですよ。その結果、民進党の蔡英文総裁が誕生し、めでたし、めでたしの台湾になったのです。まさか、民進党を日本の民進党と同じだと勘違いしたのではないでしょうね。

 本当に台湾、香港の学生たちと一緒に闘いたいなら、日本共産党を徹底的に否定するしかありません。

 できますか?

 

民主主義国家の日本で、共産党など、本来、存在できないはずですが、やっぱり「世界一だまされやすい」からでしょうか、共産党はうそをつきつつ生き延びてきました。

 

立花隆の名著『日本共産党の研究』を読めば、共産党の暴力的、独断的、排他的な体質がよくわかります。彼は想像するも恐ろしい取材妨害、徹底的な誹謗中傷をされています。

「私もこの道(ジャーナリストの道)に入ってそう浅くない経験を積んでいるつもりだが、これほど組織的で悪質な取材妨害にぶつかったのは初めての経験である。共産党が政権をとると、こういう形での悪がしこい報道機関への取材妨害が広汎に(広範と同じ)おこなわれるようになるのだろうかと、空恐ろしく思っている」(同著から)

 

民進党の某議員は「若いころ共産党にシンパシーを持っていたが、立花さんの本を読んで、目が覚めました」と話しています。本当は怖い共産党です。

 

この本は30年近く前に書かれたものですから、共産党は「昔のことだ。今は違う」と逃げるでしょう。しかし、政党の体質は自民党はじめ、そうかんたんに変わるものではありません。ましてや、締め付けの厳しい共産党ですから、変わるはずがありません。

 

「バカのひとつ覚え」ということわざがあります。

「憲法改正すると戦争になる」という「ひとつ覚え」はバカを通り越して、空想的バカイズムと揶揄(やゆ)すべきものでしょう。

 反論するのもバカバカしい妄言に、安倍政権はどう対応すればいいのか。

かんたんです。共産党とこんなカケをすればいいのです。

「もし憲法を改正して、日本が戦争をするようになったら、共産党さまに無条件で政権をお譲りしますよ。その代わり、戦争しなかったら詐欺罪で訴えます」。

さて、このカケに、共産党は乗るでしょうか。

 

実に魅力的な提案です。結党以来の悲願である共産主義国家を無条件で手に入れられる可能性があるわけですからね。それに、カケに負けても、詐欺罪に問われるだけです。

でも乗らないでしょう。憲法を改正しても、戦争にならないことはわかりきったことだからです。

 

共産党のことを書きつつ、突然、思い出したことがあります。

こんな笑える話がありました。小学校の運動会が終わったあと、銭湯で、運動会の話をしていたら、ある爺さんから「ボクは何等?」と、徒競走の順位を聞かれて「共産党」と答えた子がいたのです(お父さんが区会議員だったような?)。

子どもは無邪気で遠慮しませんから、それを聞いて、みんなで「わー、アカだ、アカだ」とからかったところ、今度は「ボクはシロ組だよ」。うそのようなホントの話です。

 

共産党の人は普通の人となかなかかみ合わないということですね(あまり、適切なエピソードではないかも)。

 

共産党はそもそも日米安保条約に反対してきました。存在すら否定しています。ここでも、アメリカと一緒になって戦争をするようになると言ってきました。

日米安保条約締結から50年以上も経つのに、戦争が起きません。安保法制ができても地球の裏側で戦争をしていません。

不思議ですね。いや、困ったことですね。もう、ここまで「予測」が外れれば、憲法を改正して戦争が起きるかどうか試してみるしかありません。

 

これが、うそつきでないと証明する最後のチャンスです。

それにしても、オオカミ少年はいつまで生き延びていくのでしょうか。

 

「負け犬の遠吠え」ということわざがあります。

与党が勝ったことを認めたくない人たちは、「投票率が低いから信任されたとはいえない」と、まさに、負け犬の恥ずかしさを隠そうともしません。テレビでも、そう発言しているオバマではない、おバカさんがいて、驚きました。

日本のような安定した先進国で投票率が高くなることはありえません。

考えてみてください。たとえば、あまり帰属意識のない住民が多い東京都で有権者の半数以上が投票したということは、大変なことですよ。歩くのも不自由な年寄りもたくさんいますしね。

それに、参議院議員選挙ですし。

 

そんなことも頭に入れず、「バカのひとつ覚え」のように「もっと、投票にいくべきです」、「意識が低い」とのたまう人間こそ、意識が低いのです。

アメリカの大統領選挙が盛り上がっていますが、11月の投票率は今回の参院選より、さらに低いかもしれませんね。

 

政権を担えないことがはっきりしている政党に期待するのは、もうやめにして、自民党に期待をふくらませ、どんどん注文をつけていくべきだと思いますが、どうでしょうか。

こういう内容のことは、本来、選挙前に書いたほうがいいのかもしれません。でも、それでは民進党や共産党のマイナスになり悪いな、と思って遠慮したのです。

優しく、潔癖な私でした。