猫の電気コードでの事故
感電:
電気コードをおもちゃにして噛んでしまったりすると、
導線部分に触れてしまって、感電してしまう恐れがあります。
導線部分は電気が通らないもので保護されてはいますが、
噛むうちに絶縁部分であるゴムを噛みちぎってしまうことは多いそうです
ほかにも、台所など水回りも注意が必要です。
軽い感電なら、一時的なしびれ、痛みていどのものですが、
重症だと、ヤケド、ショックで心停止、大きな後遺症が出るなど、
危険があります。
漏電:
通電している電気コードの被覆線が破損すると、漏電の恐れがあります。
火災の原因になるので、注意しないといけません。
特にコタツは、注意しましょう。
こたつは、布団やカーペットなど布製のものが周りに多いので、火災につながりやすいです。
誤飲:
電気コードを覆っている被覆線を噛みちぎり、飲み込んでしまう恐れもあります。
小さな断片なら排泄物と一緒に出ることもありますが、腸につまってしまい、
開腹手術が必要になってしまう危険性もあります。
火事:
コードが断線してショートし、発火してしまう危険性もあります。
コードに傷があることに気づかずに、使ってしまうのも危険です。
※電気コードを噛むことをしつけるのは難しい
猫は、本能的にコードを噛んでしまっています。
本能でしていることをしつけるのは、難しいでしょう。
もし、叱ったときにやめたとしても、
飼い主さんの見ていないときや、ストレスを感じたときに気を引こうとして、
噛んだりします。
コードで遊ぼうとしたら「ダメ!」と声をかけてやめさせたり、
ほかのおもちゃを与えてあげたりということを、根気よく続けることが大切ですが、
コードを噛ませない対策をとっていくほうが、確実といえます。
猫がコードを噛む対策法
使っていないコードは抜いておく:
使っていない電気コード、スマホの充電ケーブルなども差しっぱなしにせず、
こまめに片付けましょう。
コンセントに差さっていなければ、感電・漏電の心配がありません。
が、外したコードを放置してしまうと、猫がおもちゃにして噛んでダメにするかもしれません。
誤飲の危険性もあります。
ちゃんと、猫の手の届かないところに片付けましょう。
パソコンのマウス、キーボード、ヘッドホンも、
USBポートがPC前面にもあるタイプのパソコンなら、
使わないときはしまっておくことを考慮しましょう。
コードチューブでまとめる:
100均にはいろんな太さ・長さのものがあり、
「コードチューブ」「スパイラルチューブ」「スパイラルラップ」といった名前で売られているそうです。
コードを1本~数本まとめて保護します。
余分に長い場合はハサミでカットしたり、
長さが足りない場合は、連結させたりもできます。
100均のほかにも、
スパイラルチューブ専門に扱っているお店のものもあります。
カバーをつける:
ホームセンター、100均、赤ちゃん用品店で購入できます。
種類もいろいろあります。
●コンセントカバー
コンセント自体を覆います。
コンセントプレートを外してプレートネジを外し、
カバーに付属しているネジで取り付けます。
●コンセントキャップ
コンセント差込口に差すキャップです。
コンセントを噛む防止のほか、埃が入り込んで火災を起こすことも防ぎます。
●プラスチックカバー
床にはったケーブルをまとめてカバーします。
インテリアや床の色に合ったデザインのものを選べます。
●ケーブルボックス
電源タップごと電気コードを収納できるボックスです。
コンセントを噛む防止のほか、見た目もすっきりし、埃も入りにくいです。
お手入れもしやすいです。
種類もいろいろあり、好みに合わせて選べます。
マウスやキーボードやヘッドホンはワイヤレスのものを:
ケーブルのないワイヤレスなら、ケーブルを噛まれる心配はありません。
Bluetooth受信機能のないデスクトップパソコンでも、外付けで受診させる装置をつければ使えるそうです。
古い電気コードは取り替え:
電気コードが劣化すると、ビニール部分が剥がれて火災原因になるので、
新しいものに取り替えましょう。
猫が感電した時の症状
電化製品の近くで以下のような症状があったり、口の周り・舌にヤケドがあった場合、
感電している恐れがあります。
コードをかじった痕跡があるなら、噛んだ可能性が高いでしょう。
ぐったりしている
足をひきずっている
意識がない
ヤケド
しびれ
応急処置:
1.
猫の体、失禁した尿に触れると、帯電してしまっている恐れがあります。
ゴム手袋や、ビニール袋、シリコン製品などを使いましょう。
また、すぐに抱えるのは避けましょう。
2.電源を切る
まず、電化製品の電源を切ったり、コンセントから電気コードを抜いたり、
ブレーカーを落としたりしましょう。
3.猫を安全な場所へ移動させる
上記にあるように、ゴム手袋、ビニール袋、シリコン製品を利用して、
猫を安全な場所に移動させましょう。
猫がパニックを起こしている場合は、優しくゆっくり撫でて落ち着かせましょう。
4.猫を横向きにして気道を確保
猫を横向きに寝かせ、口を開いて舌を出させて気道を確保します。
また、口の中や舌、皮膚にヤケドがないか確認を。
5.すぐに動物病院へ
タオルなどで猫の体を包んで、キャリーケースに入れて動物病院へ連れて行きましょう。
ヤケドがある場合は、保冷剤をハンカチなどでくるんで患部に当てて冷やし、
早めに動物病院へ。
その際に、感電したことを必ず伝えましょう。
もし、猫が元気そうに見えても、感電の恐れがあるようなら動物病院で診てもらいましょう。
※心臓マッサージは避ける
十分な知識もなく、心臓マッサージを行うのは危険と言えます。
避けたほうがいいでしょう。
猫がコードを噛む理由
歯がかゆい:
生後半年から1歳半くらいまでの子猫は、乳歯から永久歯に生え変わる時期で、
歯がかゆくて何か物を噛んでしまうことがあります。
この場合、歯が生えそろえば落ち着きますが、
中には、子猫の頃に噛んで遊ぶことが癖になって、
成猫になっても噛み癖が治らないこともあります。
猫の歯の生え変わり時期の対策については、こちらの記事で↓
遊びで:
コードのような細長いものは、猫は噛みやすいとされています。
コードは触ると適度な硬さがあるので、遊び道具として最適ともいえます。
ストレス:
ストレスを抱え込んでいて、噛んでしまうこともあります。
飼い主さんが一日5~15分ほど遊び相手になってあげたり、
キャットタワーや蹴りぐるみなどを用意して、独りで遊べるよう環境を整えることが大切です。
・まとめ
猫が電気コードを噛む対策は、
使っていないコードは抜いてしまっておく
コードチューブでまとめる
コンセントカバーをつける
マウスやキーボードやヘッドホンはワイヤレスのものに
古い電気コードは取り替える
などです。