猫が抱っこを嫌がる理由
性格:
猫の中には、触れられることを嫌がる子もいます。
触られることを嫌がるので、抱っこも嫌がってしまいます。
こういった性格の猫だと、仲良くなってもなかなか抱っこさせてくれません。
が、決して飼い主さんのことを嫌っているというわけではありません。
ほか、じっとしているのが苦手な猫は、自分で活発に動くのを好むので抱っこされるのは苦手です。
神経質で怖がりな猫も、自分ですぐに逃げ出せない抱っこを嫌います。
ちなみに、逆に抱っこを好む種類として、
アメリカンショートヘア、ラグドール、ペルシャ、ヒマラヤン、エキゾチックショートヘア、
シャム猫、トンキニーズ、セルカークレックス、ソマリ、スフィンクスがあげられます。
ただ、もちろん性格の個体差はあるかと思います。
抱っこになれていない:
性格は人懐っこくても、抱っこに慣れていないと猫は嫌がってしまいます。
この場合、抱っこに慣れさせていくと抱っこさせてくれるようになるかもしれません。
トラウマがある:
抱っこされたことで何か怖い経験があったり、
人に対して恐怖心のある猫は、抱っこされるのを嫌がることでしょう。
猫が人を怖がる場合は、抱っこする以前に、
まず人に慣れさせないといけません。
飼い主さんの抱っこの仕方が下手:
抱っこの仕方が不安定なため、抱っこさせてくれないこともあります。
以下のような仕方は、嫌がられるかもしれません。
●上半身だけ持つ
猫の両脇に手を入れて持ち上げるような抱っこは、不安定のため不安を抱かせます。
この状態で猫が暴れたりすると、後ろ足が飼い主さんの腕や体を引っかいてしまったりすることがあります。
●首の後ろをつまむ
首の後ろをつまむと、猫は大人しくなります。
体重の軽い子猫の場合は、母猫に首の後ろを咥えられて移動させたりしますが、
子猫より重い成猫だと、首の後ろ一点に体重が集中し、大きな負担となってしまいます。
前足だけ持ち上げるのも、いけません。
●お腹を見せるような抱っこ
猫を仰向けにして、お腹を見せるような抱っこは、
猫にとっては「拘束されている」ように思ってしまい、
不快に思って、逃げてしまうこともあります。
●不安定
猫の体をしっかり支えられず、体がずり落ちそうだったり、後ろ足が不安定な抱っこは、
嫌がって逃げてしまいます。
人の赤ちゃんのように「高い高い」と持ち上げたり、振り回すのもダメです。
●強く抱きしめる
猫は束縛されるのを嫌うので、ぎゅっと抱きしめる強く圧迫するような抱っこや、
お腹を圧迫するような抱っこは避けましょう。
環境が落ち着かない:
周囲がうるさかったり、人通りが多い環境だと、
落ち着かず、抱っこさせてくれないこともあります。
静かで落ち着く場所で抱っこしてみましょう。
気分じゃない:
寝ているときや、ほかの遊びをしているときなどなど、
猫が独りの時間を過ごしていて邪魔されたくないときに抱っこしようとすると、
嫌がられます。
無理強い:
猫は拘束されたり、自分のペースを崩されるのを嫌がります。
嫌がるのを追いかけて無理やり抱っこするのは、絶対してはいけません。
その嫌な思いからトラウマとなり、余計抱っこさせてくれなくなります。
飼い主さんから苦手なニオイがする:
香水のニオイ、柑橘系のボディソープのニオイ、ハンドクリームのニオイなど、
苦手なニオイがすると、嫌がられて抱っこさせてくれないでしょう。
ケガ、病気がある:
ケガで痛い部分があったり、内臓疾患がある場合、
猫は抱っこを嫌がります。
今まで抱っこさせてくれたのが、急に抱っこを嫌がるようになった場合、
ケガや病気がないか、体を確認したり獣医師さんに診てもらったりしましょう。
抱っこしたときに猫が噛む理由
歯の生え変わり時期だから:
乳歯から永久歯に生え変わる子猫は、歯がむずがゆくて噛んでくることがあります。
蹴りぐるみなど、誤飲の危険性のない噛んでいいおもちゃを与えてあげましょう。
じゃれ合い:
遊びを求めて噛んでくることもあります。
決して悪気があってしていることではないので、叱らず遊んであげましょう。
ただ、本気で噛んでくることもありますが。
手で遊ばせると、手をおもちゃと認識して手に噛みつく習慣ができてしまうので、
必ずおもちゃを使って遊びましょう。
ケガ、病気:
上記にあるように、ケガや病気があると抱っこを嫌がります。
その不快感のため、噛んできてしまうこともあります。
不快感:
寝ているときや、毛づくろいしているときなど、独りの時間を楽しみたいときや、
機嫌の悪いときに抱っこしてきたり、
抱っこの仕方が下手だったりなど、不快感を感じて噛んできてしまうかもしれません。
抱っこを嫌がるときの対処法
猫と仲良くなる:
愛猫と仲良くなるために、性格を考慮して嫌がるようなことをせず、
一日5~15分ほど遊んであげる時間も作ってあげ、トイレの掃除、食事の準備、
愛猫が望むタイミングで撫でてあげたり、体のケアをしてあげたり、
しっかりお世話してあげましょう。
コミュニケーションをとる:
愛猫によく話しかけ、猫のほうから寄ってきたりリラックスしているときに撫でてあげたり、
おもちゃなどで、膝の上に誘導して猫を乗せたりするところから始めるのもいいです。
臆病な性格の猫の場合、
静かに傍にいてあげて、飼い主さんが怖い存在でないことを示しましょう。
すぐに抱っこしたい気持ちを抑えて、
猫のほうから甘えてくるようになるまで、待つことが大切です。
撫でられることに慣れさせる:
人に触れられることを嫌がるのなら、抱っこもできません。
撫でる際は、アクセサリーや時計などは外しておきましょう。
猫の撫で方については、詳しくはこちらの記事に書かれています↓
優しく声をかけながら抱っこ:
抱っこする際は優しく声をかけ、褒めてあげたり、
猫がグルーミングしにくい耳の後ろや顎の下を軽く掻くように撫でてあげたり、
好きなタオルを膝に置いてあげて膝に乗せてから抱っこしてあげたり、
オヤツをあげたりしましょう。
そうすることで「抱っこされるといいことがある」と覚えさせます。
少しでも抱っこできたら「ありがとう」といって、下ろしてあげましょう。
もし抱っこを嫌がった際は、すぐに下ろしましょう。
抱っこしたときに嫌な思いをすると、トラウマになって抱っこさせてもらえなくなります。
大きな声を出したりしないようにしましょう。
猫のペースに合わせてあげる:
猫はその日その日で、機嫌が変わります。
昨日は抱っこさせてくれても、翌日は嫌がるということもあります。
ケガがあったり、体調が悪かったりして、抱っこを嫌がることもあります。
愛猫の様子をよく観察して、おかしなところがあれば動物病院へ連れて行きましょう。
子猫のうちから慣れさせる:
生後3~7週間頃の子猫は、適応能力が高く、
この時期に慣らしておくと抱っこを嫌がらなくなります。
じっくり時間をかけて慣れさせる:
猫との付き合いは、焦らずじっくりやっていくことが大切です。
嫌がるようなら無理強いせず、また次の機会に抱っこしましょう。
上記にあるように、猫のペースに合わせてあげましょう。
※抱っこ紐を利用
抱っこ紐を使うと、猫を抱っこしながら家事もできます。
冬の寒い時期は、あったかいです。
カンガルーのように、大きなポケットのついたエプロンやパーカーのものもあります。
抱っこするタイミング
寒くなった時期に抱っこ:
暑い時期だと抱っこされたがりませんが、
寒い冬の時期なら、飼い主さんに寄り添って温まりたくて寄ってくることもあるでしょう。
そのときに、優しく抱っこしてあげましょう。
お風呂上りなど体温が上がっているので、寄ってきたりもします。
甘えてくるとき:
飼い主さんが長時間留守にしていると、帰宅した際に抱っこをせがむ猫は多いです。
外に出るといろんなニオイをつけてきて、愛猫のニオイが薄まってしまいますので、
すり寄って自分のニオイをつけたがっているのです。
帰宅後以外でも、何度も足にからんできたり、膝に乗ってきたりなど、
甘えたい気持ちからすり寄ってきたとき、抱っこしてあげるといいでしょう。
落ち着く抱っこの仕方
まず、猫の後ろに両膝をついて座り、猫の両脇に片手を入れて上半身をゆっくり持ち上げます。
同時に、もう片方の手でお尻を支えながら抱き上げて、膝の上に乗せます。
そのまま自分の体にそっと引き寄せてます。そうすることで両手と体で支えられて安定します。
まとめ
猫が抱っこを嫌がる対処法は、
猫のお世話をちゃんとして仲良くなること
コミュニケーションをとること
撫でられることに慣らすこと
抱っこの際に、優しく声をかけたり、褒めたり、オヤツをあげる
猫のペースを大切にする
子猫のうちから慣れさせる
焦らず時間をかけて抱っこに慣れさせる
などです。