猫に麦茶を与えるメリットと注意点 | 猫の漫画とケモナーの漫画が見れるブログ

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・猫に麦茶を与えても大丈夫
基本、猫は麦茶を飲んでも大丈夫なのだそうです。

麦茶には、過剰摂取すると尿路結石のリスクを高めてしまう、
マグネシウム・カルシウムといったミネラルが含まれていますが、
健康を害するほどの量はないのだそうです。


・麦茶とはどんなお茶?
麦茶は、大麦を焙煎して抽出した液体のことで、
お茶の葉から抽出しているわけではないので、厳密にはお茶ではないのです。

日本では、平安時代から飲まれていたそうで、そのころは貴族だけが飲んでいたのですが、
明治時代頃には一般家庭でも飲まれるようになったといいます。

大麦は、初夏に収穫されるので、
夏の麦茶は鮮度・味・香りが良いです。

一般的に、麦茶に使われる大麦は「六条大麦」ですが、
「はだか麦」や「二条大麦」などが使われることもあるそうです。


・麦茶の成分

ミネラルの量:
麦茶には、ナトリウム、マグネシウム、亜鉛、カリウム、リンといったミネラルが含まれています。
イメージ的にはミネラルが豊富に思えますが、麦茶に含まれるミネラルは微量です。

個体差はありますが、体重4kg程度の成猫で1日に摂取可能なマグネシウム量は70~100g、
カルシウム量は1~2g程度。

ですが、麦茶100mlに含まれるマグネシウム量は測定できないほど少なく、
カルシウム量は0.2mgほどしかありません。

そもそも猫は飲水量少ないので、一度に100ml以上飲むことはありません。


アルキルピラジン:
麦茶の香りの元となる成分で、
血液をサラサラにして、心臓や血管系の病気を予防します。


GABA:
アミノ酸の一種で、脳の神経伝達物質を抑制し、血圧を下げ、
ストレスを解消します。


・猫が麦茶を好む理由

ニオイが猫草に似ている:
猫は水を飲む前に、まずニオイを嗅いで安全かどうかを確認します。
もし、嫌なニオイがするようなら飲みません。

麦茶のニオイを嗅いで飲むということは、好きなニオイなのでしょう。

それに、麦茶の原料である麦は、猫草と同じイネ科の植物です。
この点も、麦茶を好む理由なのでしょう。


味がする:
麦茶には香ばしさがあり、猫もおいしく感じているのかもしれません。
なので、水よりも麦茶を積極的に飲むのでしょう。

実際、水をあまり飲みたがらない猫でも、肉のだし汁や野菜のスープは飲むということもあります。


常温が飲みやすい:
水道水や冷蔵庫からだしたばかりの水だと、猫にとって冷たすぎるのかもしれません。
なので、麦茶でも、あまり冷たすぎると飲んでくれないということもあるかもしれません。

飲み水は、少し常温にしてから与えてあげましょう。


理由はわからない:
なぜ、猫が麦茶を好んで飲むか、実はまだはっきりと解明されていません。
上記の説も、あくまでその可能性があるということのようです。


・猫に麦茶を与えるメリット

水分補給:
麦茶に、猫にとって重要な栄養素は含まれていません。
なので、一番のメリットは水分補給です。

猫は、なかなか積極的に水分摂取をしてくれません。
あんまり水分を摂らないと、尿路結石のリスクを高めますし、
夏には、脱水症状や熱中症を引き起こす恐れがあります。

しかし、猫は水よりも麦茶を好んで飲む傾向にあるので、
水分補給に活用できるかと思われます。



カフェインが入っていない:
カフェインは少量でも、猫には中毒を起こす危険性があります。

しかし、麦茶にカフェインは含まれていないので、安心です。


そのほか:
ほか、胃の粘膜を保護、糖尿病の合併症を防ぐ、炎症を抑える、
ガン・脳卒中を予防、といった効果が期待できるとも言われています。

また、抗酸化作用もあります。


・猫に麦茶を与えるデメリット

アレルギー:
やはり、食物アレルギーが出る可能性はあります。
下痢、嘔吐、かゆみ、目の充血といった症状が見られるようなら、動物病院を受診し、
いつ、どのくらい飲んだか、できるだけ明確に伝えましょう。



結石のできやすい猫には与えない:
麦茶のミネラルは微量ではありますが、それでも含まれているので、
尿路結石を起こしている、あるいは起こしやすい猫には与えないほうが無難でしょう。


・ミネラルが心配なら薄めて飲ませる
麦茶を好み、飲みたがる猫は多いようです。
でも「やっぱりミネラルが心配」もしくは「アレルギーが心配」という方もいるかと思われます。
その場合、麦茶を水で少し薄めて成分を薄くして与えるのが良いでしょう。

ただ、毎日与えるのは避けたほうが良いですし、
麦茶しか飲まないという状況にはしないほうが良いです。

それに、もともと普段から水を飲む猫であれば、麦茶を与える必要はないでしょう。



・猫に麦茶を与える際の注意点

飲み水の代用にしてはいけない:
基本、飲み水はやはり水が良いです。
飲み水の代わりに麦茶を置くのは避けたほうが良いでしょう。

微量でも、日常的にミネラルを摂取してしまうと、尿路結石のリスクを高めてしまいます。
体外に排出されなかったミネラルは、どんどんたまっていきます。


毎日与えたりせず、熱中症対策で水分が必要というときのみ、少量与えましょう。


添加物が含まれていない:
市販のペットボトルの麦茶には、ミネラル成分を多めに添加して熱中症対策を謳うものも多いです。
猫には過剰摂取に繋がってしまうので、無添加のものを選ぶのが良いでしょう。


麦茶パックを与えない:
麦茶パックを誤飲してしまうと、消化されずにうまく体外に排出できない場合、
胃や腸に残って「腸閉塞」を起こし、手術により取り出さないといけなくなってしまいます。

誤飲の恐れがあるようなら、無理に取り出そうとせずにすぐに動物病院へ。

パックは、猫の手の届かないところに保管しましょう。



結石のできやすい猫には与えない:
上記にもありますが、尿路結石を起こしたことのある猫、
起こしやすい猫には与えないほうが良いです。



・麦茶以外で猫に飲ませてはいけない飲み物
麦茶以外のお茶だと、カフェインが含まれていますので、
与えないほうが良いです。
カフェインを与えると、カフェイン中毒を起こす恐れがあります。


緑茶(玉露)、烏龍茶、ほうじ茶、紅茶、コーヒー、ココア、コーラ、ビタミンドリンクなどなど。
特に緑茶の中でも"玉露"はカフェインがより多いです。

カフェインを摂取してしまうと、症状として、
落ち着きがなくなり興奮状態に陥る、下痢、嘔吐、粗相、痙攣、呼吸不全が出る恐れがあります。
すぐに動物病院に連れていきましょう。


猫の体重1kgあたりで、80mgくらいから症状が現れ、
カフェイン150mg摂取すると致死量に値するそうです。
ただ、個体差はあります。


・まとめ
猫に麦茶を与える場合は、無添加の麦茶を、水で薄めてから与え、
毎日与えるのは避けて、熱中症対策で水分摂取させないといけないときなどに、
少量だけ与えましょう。

麦茶のパックは誤飲してしまわないよう、手の届かないところにしまっておきましょう。

尿路結石になるリスクが低いとはいえ、
結石を起こしたことのある猫や、結石になりやすい猫には与えないでおきましょう。