・猫がチョコレートで中毒を起こす原因
チョコレートの中には「テオブロミン」というカフェインに似た成分が入っており、
猫はこの成分を代謝分解できず、摂取してしまうと中毒症状を起こしてしまいます。
・猫のチョコレート中毒の症状
テオブロミンは、中枢神経や心臓に害を及ぼし、
痙攣、口呼吸、落ち着きがなくなる、不整脈、神経症状、異常な興奮、脱水症状、頻尿、
下痢、嘔吐、食欲低下、飲水量増加、胃の拡張、頻尿、昏睡、喘ぎ、精神不安定、トイレ以外のところで排尿、
といった症状が出ることもあります。
・猫のチョコレートの致死量
猫がテオブロミンを摂取した場合の致死量は、体重1kgあたり250~500mgです。
体重3kgなら、750~1500mgとなります。
チョコレート100g(板チョコ約2枚分)のテオブロミン含有量は、
カカオ70%チョコレートで580~1100mg、ブラックチョコレートで460~650mg、
ミルクチョコレートで150~540mg、ベーキングチョコレートで1300~1600mg、
ココアパウダーで500~2100mgです。
なので、ちょっと舐めた程度、ほんの少量食べた程度であれば、
中毒症状が出る可能性は低いです。
可能であれば、水を飲ませて様子を見ましょう。
・中毒が出る時間
食べた量が少なければ、特に何も症状が出ないこともあります。
致死量ほどではないにしろ、ある程度の摂取量となってくると、
早くて2~4時間ほど、あるいは数日後に中毒症状が出るかもしれません。
また、猫はテオブロミンの分解速度が遅いくて、体に溜まりやすいので、
3、4日は注意が必要です。
・動物病院を受診する際は
誤食してしまったチョコレートの種類と量を必ず把握し、
それをいつ頃食べたか、その後の猫の様子はどうか、吐き戻しの有無はあったか、
できるだけ正確に獣医師さんに伝えましょう。
嘔吐物・排泄物があれば、それをスマホなどで写真に撮っておいて、それも見せましょう。
・チョコレートを食べさせないために
飼い主さんの食べ物を与えてはいけない:
飼い主さんが何か食べていると、猫が欲しそうに寄ってくるかもしれません。
が、決して与えないようにしましょう。
包み紙をすぐに片づける:
チョコレートの包み紙にも、内側にチョコレートが付着していることがあるでしょう。
ゴミ箱は高さがあって、足踏み式で開閉するような猫には開けられないものを使用して、
捨てた包み紙を舐めてしまわないようにしましょう。
食器もすぐに片づける:
もしチョコレートを食べる際に、お皿や調理器具を使っていた場合は、
もちろんすぐに洗って片づけましょう。
放置してしまうと、猫が舐めてしまうかもしれません。
・まとめ
猫のチョコレートの誤食には十分注意し、
手の届かないところにちゃんとしまっておきましょう。
チョコレートのついた包装紙や皿も、放置しないようご注意を。