コンコンです。

去年より企画していた早池峰の縦走を先日やってきました。

少し前に記事にしましたが前の週は大雨のため撤退したやつです。

今回は天気も晴れとなってるので大丈夫なはず。

大まかなコースです。

早池峰山に登るのは何度かやってますが、気を付けるべきはこの山頂から鶏頭山への道。

マイナーなので登山客が少なく、もし怪我などで行動不能になると救助も困難なエリアです。

目標タイムは全体で7時間ですが2時間余裕をもたせてスタートしました。

あれ??

おかしいな??

天気予報は晴れなのに普通に雨が降っています。

私の雨男っぷりはそろそろ野外イベント出禁になるレベルです。

ただ先日のように道が水没するほどではないので続行します。

この黒い岩が早池峰の登山を困難にしている蛇紋岩です。

登山客が踏むことで内部の摩擦係数ゼロなツルツルの岩が露出します。

割ってみると分かりやすいです。

早池峰山系の野草もこの岩の成分が要因で固有種が多いとか。

とりあえず予定調和に早池峰の山頂に着きました。

雲の上に出たのでもう雨の心配もありません。

ここまでで2時間くらい。

大分いいペースですがこっからが未知領域です。

道がとても分かりにくく、途中までは前を歩く人についていきました。

そんな方々も途中で引き返すのでいずれ私一人になりましたが・・・

たまにすれ違うのはみんなトレイルランの人です。

そういう層には人気の難所なのでしょう・・・

独りになると花を楽しむ機会が増えます。

こちら多分固有種のハヤチネウスユキソウです。

この山のボスみたいな有名な花ですが種類が多くて見分けがつきにくいですね。

こいつら多分ミヤマウスユキソウといって似ている別物なんですよ。

どのブログを拝見しても違いを見分けられるほどの解説がされておらず、

もう少し時間が経ってからのほうが特徴が分かれそうです。

タカネナデシコ

普段町で見るピンクと白の撫子と違いこちらは紫ですね。

ヨツバシオガマ

山の塩を蒸留する塩釜に似ていてこの名前とか・・・

実物を知らないから何とも・・・

イワカガミ

葉が鏡のようにツルツルでピンクの可愛い花が咲きます。

傷薬にもなると聞いたことがあります。

いつもは見飽きるぐらい生えてますがまだ早いのか山頂付近に一株だけでした。

コバイケイソウ

どこの山に行っても見かける大型の白い花群

葉の生え始めは食用のオオハギボウシに似ていますがこっちは猛毒です。

普通の人は口に入れないでしょうが、初回の野宿で食べようとした私には要注意な草です。

ミヤマアズマギク

菊の種類ってけっこう多いですがどの花も特徴が似てますよね。

こんな山でなければ分類が難しそうなタイプです。

ナンブトラノオ

虎の尾のような早池峰山の固有種です。

今回は大分控えめに咲いていて校庭で三株くらいしか見ませんでした。

ミヤマアケボノソウ

紫の斑点がある星のような形の野草です。

実はこれ一部の山を除いて滅多に見られません!!

SSRガチャに当たったような気分になる野草です。

このハードコースに入らなければ会うこともなかったでしょう。

ハクサンシャクナゲ

とても綺麗な花ですが綺麗な時期は短いのでラッキーでした。

割とあっさり茶色のしわしわになってしまうので・・・

 

こうして花と戯れていたのですが、

縦走に入ってからはやはりキツイ岩場が多いです。

登山道も途切れる箇所が多く何度か迷って時間をロスしました。

こういうとこはもう両手フリーでないと無理です。

杖を上方に放り投げて全身で登ります。

ファイトイッパツ!!です。

岩を登り切ったら中岳に到着。

これ山頂って言っていいんですかね?

ただの岩の塊ですよ。

平らなとこないので岩のてっぺんに登って昼食をとりました。

ここから鶏頭山まで2時間30分目安です。

まだまだ遠いなぁ・・・

誰も歩いてないし自然を独り占めという贅沢。

その反面ピンチになれば遭難です。

食料は一応3日分持って来てますが。

 

さて、もし今後この道を歩こうという猛者がいたとしたら何としても伝えたいことがあります。

水場は絶対利用するな!!!

ということです。

私のガイドブックにも「よく枯れる」と書かれていますが恐らくもう水場として機能していません。

看板に100mって出てるじゃないですか。

アップダウンも激しく天然の落とし穴もあり最悪ここで怪我します。

私は二度とこないと思ったので一応歩きましたがただの水たまりです。

流れていないのでとても安全に飲める状態ではないでしょう。

先日まで大雨だったのでもし湧いているなら流れがないとおかしいです。

ここで水を求めて入っちゃうと20分近くのロスと水なしの絶望に心が折られます。

私はこの時点で6時間経っていたのでかなりマインドを削られました・・・

 

その後鶏頭山に着いてあとは無心で下るだけです。

あまり感想が出てこないほど疲れ切っていましたがこの山は今度しっかり登りたいです。

天然のしいたけ、

初めて見ました。

遭難中なら食べているところです。

こちらは湿っていてキノコの多い山でした。

秋口にまた来たいですねぇ。

そして登山口に到着。

8時間30分ほどでゴールでした。

ヘトヘトですが達成感があり、この晩の酒は旨かったです。

これは日の長い夏場じゃないと無理なコースですね。

秋口にやってたら後半日が落ちて真っ暗だったと思います。

今年はもうハードなとこは控えようと思います。