先日いただいたaru&iruの「Centaurus melody」の感想は、曲が変わっても最初の曲のイメージが継続して、どんどん加速していく、というもの。
曲順は完成した順に並べ、前後にスティックで演奏した別バージョンの曲を配置しただけですが、そんな感想を聞くと、まるでコンセプトアルバムみたいだと思いました。
私は何も意図せずに曲を創っています。
創ったといっても、最初の三曲以外は降りてきたリフやメロディをできるだけそのまま再現しただけですし、
最初の三曲も、こういう曲にしようとか、こんな感じの曲を創りたいとか思ったことはなく、
なんとなく鳴らしているうちに、いい感じに思えたものを曲に仕上げただけです。
なので、どんな感想も聴いていただいた方が感じたことが正解です。
ですが、あらためて曲のタイトル(中山さんにテロップで表れた言葉)を眺めてみたら、それにも一連の流れがあることに気づいたのです。
もちろん、自由にご自分の感じるままに聴いていただければいいんですが、一応タイトルから導き出す私の妄想を発表します。
ちなみに、1曲目は「忘れない」スティックバージョンですが、頭に00とナンバーを振っています。
2曲目「銀河の海底」は最初に作った曲なので、頭に01というナンバーをつけています。
ところで、「銀河の海底」って聞いて何をイメージしますか?
銀河には海は無いのに海底ってどこだよって思いませんか?
私も最初は意味不明でしたが、コンセプトアルバムだと思ってから考えたら、銀河の中心にあるブラックホールが浮かびました。
ブラックホールは光さえ吸い込む銀河の海底とも言えそうですが、吸い込むだけでなく、実はブラックホールジェットという放射も行っています。
それとは別にホワイトホールに繋がっていて、吸い込んだものをそこから放出している、という説もあります。
ということで、「ケンタウルス・ストーリー」はこの曲から始まります。
「01.銀河の海底」
銀河の中心にあるブラックホールはあらゆるものを取り込み、再構成して放出している。イルという生命体もそこで創られ、ケンタウルス星系で生まれるべく、一瞬で送られていた。
「02.ケンタウルス・ブレイン」
銀河の海底からケンタウルスに出現した半霊半物質のイルは、様々な体験が可能な地球を目指す。その時の乗り物は脳をセットすることで自働運転されるタイプのUFOであった。
「03.ケインの竪琴」
地球に到着すると、どこからともなく心躍る音楽が聞えてきた。それにつられてフラフラと船外へ出てしまったイルは、美しい風景に目を奪われ、何も考えずにどんどん先に進んでしまう。
「04.ANOTOKI」
あの時脳をUFOにセットしたまま出てきてしまったイルは、UFOのことさえ忘れ、サイボーグの生命体と一体化し、必要な過去世を刷り込みことで地球滞在を許され、人間として生きることになった。
「05.聖なる階段」
完全に物質化する為には聖なる階段を下りるように次元降下する必要がある。イルが様々な体験を重ね、やがて地球から離脱する時にはまた半霊半物質に戻り、階段を上っていくことになる。
「06.惑星のステップ」
その頃地球は新たなステージにステップアップするタイミングに入っていた。イルはケンタウルスから来る時にその手助けをするようプログラムされていたのだが、非物質脳がないので忘れたままだった。
「07.約束のメアイ」
イルが忘れていても、各細胞のDNAに刻まれたプログラムが働き、アルという存在に出会う。アルは自分のことはわからないが、イルがケンタウルス星人であることは目を見てすぐにわかった。
「08.天体の黄金比」
アルとの接触はほぼ二ヶ月おき。その間隔は天体の黄金比となっていたため、その影響でイルの中のプログラムは次第に本格的に動き始め、思いも寄らない人生が展開していく。
「09.忘れない」
天体の黄金比はアルにも影響を与え、ついに自分もケンタウルス星人だったことを思い出し、イルとともにケンタウルス・プロジェクトを密かに発動させる。これでもう自分の使命を忘れることはないだろう。
「10.エルド・ルーナ」
人間の使命は、自分を生ききること。他人の目を気にしたり、他人に依存せず、自分がいいと思うことをやる。それが実は他人の為にもなり、エメラルドの月に照らされるエルドラドを出現させ、惑星のステップにも貢献することなのだ。
「11.アクア・ソーラ」
使命を果たしたイルの肉体は海の底に沈んでいく。父なる太陽の光を眺めながら、母なる海に抱かれて。沈む肉体とは逆にイルの半霊半物質体は上昇し、やがて意識を失う。銀河の海底で目覚めたイルはもう誰でもなく、至福の非物質存在としてただアルだけだった。
実は書きながら思っていなかった展開になったりしましたので、面白かったです。
でも、これはあくまでも後付けで作っただけですから、実は誰にでも当てはまる宇宙の循環を表現したものとも言えます。
タイトルだけで膨らませたものですから、全然違うストーリーも創れるでしょうし、曲を聴けばまた違うイメージやビジョンが出てくる人もいるでしょう。
なので、自分の曲として好きなように感じて聴いていただけたら嬉しいです。
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