先日、一本のブレスレットが届いた。

 

箱を開けると、ビロードの上に淡い緑色の玉が並んでいた——派手じゃないし、目立つわけでもない。でも照明の下で、じんわりと奥から滲み出るような光を放っていて、その瞬間にわかった。

 

「あ、これはただのアクセサリーじゃない。ずっと身につけるやつだ」って。

 

ジュエリーの仕事を長くやってきて、最高級の翡翠や希少なカラーストーンにはもう慣れっこになっていた。

 

でもこのブレスレットが届いたとき、その飾り気のなさに、改めて心を掴まれたんだ。

 

 

ギラギラした高級感はないけど、まるで山奥の渓流に映る木々の緑みたいな——落ち着いていて、静かで、見ていると自然に呼吸がゆっくりになるような色だった。

 

玉の大きさは揃っていて、手首にゆるりと巻ける感じ。

 

磨きも丁寧で、触れるとひんやりせず、むしろ温もりがあって、優しい手にそっと包まれているみたい。

 

近くでよく見ると、ひとつひとつの玉に細かい綿絮のような模様があって、ところどころに濃い色の鉱物の点も見える——まるで山の記憶をそのまま閉じ込めたみたいだ。

 

傷があるから価値が下がるっていう人もいるけど、私はむしろ、そういう“完璧じゃなさ”こそが、この石が本当に山から来た証拠で、ほかにはない証しだと思うんだ。

 

この仕事を長くやってきて、だんだんわかってきたことがある。

 

 

本当にいいものって、一目見て「高そう」と思えるものじゃなくて、身につけたときに、なぜか心が静かになるものだってこと。

 

最近、このブレスレットをシルバーの腕時計と重ねづけするのが気に入ってる。

 

玉の柔らかな風合いと、金属の冷たさ——緑と銀のコントラストが、ちょうどいいバランスを生んでくれる。

 

ビジネスの場でも子供っぽく見えないし、仕事が終わって無地のニットに着替えたあとも、自然に馴染む。

 

届いた翌日、このブレスレットをつけて3時間の会議に出たんだけど、無意識に指で玉をなぞっているうちに、不安が少しずつ和らいでいくのがわかった。

 

ひんやりとした感触が思考を整えてくれて、話すときの声のトーンまで落ち着いてきた気がする。

 

 

この仕事をしてきて、“値段で価値が決まる”と言われるものを数えきれないほど見てきた。

 

でもこのブレスレットは教えてくれる。

 

本当の価値は、いくらで売れるかじゃなくて、どれだけ長くあなたのそばにいてくれたかにあるんだってこと。

 

もしジュエリーに興味があったり、台湾のいいモノについて話してみたい人がいたら、ぜひ気軽に声をかけてほしい。

 

お茶はもう入れてあるから——私の手元にあるのは、このしっとりとした緑のブレスレットだよ。

😊