ウィリアムズ症候群の「さようなら」 | つるのブログ

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ウィリアムズ症候群の長男や自閉症の次男の事、それと子ども達にに野菜を食べさせるために始めた家庭菜園について書いていきます。

 今日は、小学校は卒業式。


 式には、4年生以上が出席するので、1年生のエイトはお休みでした。



 そんな日に、たまたまカイトの個人懇談が入ったので、エイトは久しぶりに古巣に遊びに行きました。





 さて、今日で6年生が卒業するわけですが、1年生のエイトは、最上級生の6年生に、通学から縦割り班まで、非常にお世話になったと思います。


 エイトのような重度の障害を持った子の接し方が分からなかった子も、この1年での経験で多少でも自信に繋がってくれれば良いなと思っていますし、そうなることが今やっている事の一部なのですが、それは今回とはまた別のお話。


 そのお世話になった、先輩が卒業するともう学校では会えないって事をエイトは理解しているでしょうか?



 答えは、理解していないと思います。



 卒業って事を理解していないのも原因ですが、僕のやった「また会える」の教えも原因の1つだと思います。




 エイトが、その昔、一番嫌いだったことは「さようなら」でした。



 3歳ぐらいまでは人が帰っていくってシチュエーションが、たまらないぐらい嫌いでした。



 ウィリアムズ症候群の子も、これが苦手と言う子は多いらしいです。



 エイトの場合、その苦手っぷりは最大級で、号泣は当たり前、悲しみに表現は自傷行為にもおよび、自分の髪を引っ張ったり顔をかきむしったり、壁や床に頭を打ちつける状態でした。



 その頻度は。


 配達人が荷物を届けて帰る→号泣。


 家に上がった人が帰る→号泣して髪をむしる。


 遊んでくれた人が帰る→号泣して髪をむしったり顔をかきむしる。


 自分のお気に入りの人が帰る→上記プラスのた打ち回って壁や床で頭を打ち付ける。


 こんな感じでした。


 エイトは、このころが一番自己表現が強かった時期かもしれませんね。



 しかし、このままじゃいけないっと思い、友人と策を打つことにしました。



 特に、自宅から人が帰る場合が強く反応していたので、そこから対応しました。


 エイトのお気に入りの人が帰る場合、座っている状態から、帰る素振りで膝を立てるだけで泣いていたので、この反応から対応してみました。


 やったのは、いたってシンプルに、家に居る状態から、短時間の買い物に出てもらい、買い物袋を持って帰ってきたのを玄関でエイトと出迎える。


 家に居る状態から、先に外食に向けてお店に向かってもらい、こちらも遅れて出発してお店でまた合流する。


 主にやったのは、この2点。


 エイトの場合、泣き止むまで時間がかかっていたために、買い物に出ても、泣き止む前に帰ってくると、エイトが「アレ?帰ってきた」っと泣き止む場面が多かったです。


 外食でも、ほぼ同じ経緯で、駐車場から出る車を見送るとエイトは号泣+α、その状態から自分たちも車に乗ってお店に向かって、お店の駐車場でみんなの車を見ると泣き止むの繰り返しをしました。


 エイトにとって、「さようなら」がどんなに辛い事かわかりませんが、「目的があってその場を離れたからすぐ帰ってくる」、「また会える」、「さようならは終わりじゃない」のプラス面を強調してしていくと、半年ほどで自傷行為は無くなりました。


 そこからも、場面によっては、「泣く」は残っていますが、ほとんど平穏に「さようなら」が出来るようになりました。



 なので、マブダチのタマちゃんを泣く事無く見送ることが出来るのも、エイトにとっては大きな成長なのでした。