朝の太陽がとても気持ち良くて
「みんなみんな!
これが太陽というものだ
気が済むまで浴びてくれ」
なんて、ベランダから叫んでやろうか
なんて、ひとり思った
頬撫でる風が
とても冷たかった
理由はないけれど
とても嬉しかった
簡単に言えば
生きている感じがした
冬は風が頬を撫でる
とよく言うけれど
露出している部分が
ほとんど顔だけで
確かに頬を撫でる訳である
冬は頬 夏は産毛
何もかも恋しい
風が何故冷たいか
だとかはどうでもいい
風が冷たいことについて
話したかっただけ
自転車のカゴに入っていた
イチョウの葉が
とても恋しかっただけ
私はそれを
カゴから出さずに
立ち漕ぎをする
それはとても気持ちよかった
わたしは親知らずを除く
二十八本の歯を持っている
親知らずは
自分の歯ではないような気がする
口まで出かかって
飲み込んだ言葉たちのようである
時間をかけて現れようとする
二本目が生えてきた話は
また今度する
歯の隙間をよく
舌でなぞる
歯に詰まっていた
昼ご飯のパスタの
胡椒が顔を出す
ピリリ
思い出してはいけないことを
思い出したような気分になる
いいえ
全然思い出してもいいことだ
換気扇みたいな音立てて
加湿器 仕事中
加湿器って
本当に加湿されているのか
分からない
どれだけたいても喉が痛い
だって昨晩飲みすぎたから
七草粥の存在の有り難みや
昔の人の知恵を
二十四才にして知る
さあ ベッドが脈を打つ
わたしは冬が大好きだ
理由は今が冬だから それだけ
そして私は
それだけのことで生きていられる
そうだ
今年もよろしくお願いします

