顎の下まであげた
patagoniaの
フリースのファスナー
少し暑苦しいからと
いつもより控えぎみ
お気に入りだからと
少し我慢して
着納め
靴下は丈のないものを履いて
ヒートテックは捨てた
電気カーペットは消して
毛布と葛藤
何よりあたたかいブーツは
少し拗ねている
冬
もう少し寒くてもよかったらしい
凍えた手で
ひとつ、ふたつ
お会計を済ませる
その小銭に触れると
とてもあたたかかった
さむいという言葉のすぐ隣に
ぬくもりがあることを知った
ことしの冬も
十二月の星空も
三月の浮かれた西陽も
さようなら
また会えるよね


