モテる話術1と2でストーリーが重要だとお話したので、今回はストーリーの組み立て方のお話をしたいと思います。

 

ストーリーを紙芝居のように区切った後の、使うページと使わないページの決め方が非常に大事になってきます。

 

 

■まず最後と最初を考える

 

これは話術に限った話ではなく、全てのストーリーに言える事ですが「起承転結」が基本です。

 

最後と最初というのは「結」と「起」です。

 

なぜ起と結が逆なのかと言うと、言いたい事は最後の結だからです。

 

嘘話なら最初からでも良いですが、日常生活であったリアルな話の場合、皆んな結論、つまり結びの部分が言いたいから結から考えましょうという事です。

 

例えば仕事で失敗した時の話をする時だと

 

「仕事で失敗して上司に怒られちゃった」という部分が言いたいのです。

 

なのでまずはこの結の部分を意識して明確にします。

 

結 → 仕事で失敗して上司に怒られちゃった

 

多くの人はここだけ言って話を終わらせます。つまり会話している相手にパスを出すわけです。

 

(頑張っても面白い話ができない人というのはこの部分だけで面白くしようとしてる人が多いです。結だけ言っても相手は「で、どうしたの?」ってなっちゃいます。)

 

これだと起承転結の「結」の部分だけ言っただけでストーリーではありません。

 

これをストーリーに変換するために、次に最初の「起」を考えるわけです。

 

 

「起」とは、、物語の前提、設定です。もっとわかりやすく言い換えると「フリ」です。

 

芸人さんたちがよく使うあの「フリ」です。

 

ちなみに「結」は結論、言い換えれば「オチ」です。

 

面白い話を作る場合は「起を"フリ"    結を"オチ"」と考えましょう。

 

「仕事で失敗して上司に怒られちゃった」というオチに対してのフリを考えてみましょう。

 

 

(起)自信満々のドヤ顔で仕事に挑んだ → (結)失敗して上司に怒られちゃった

 

(起)万全の準備をして仕事に挑んだ → (結)失敗して上司に怒られちゃった

 

 

フリオチをなくすと

 

(起)すごく自信がない仕事に挑んだ → (結)失敗して上司に怒られちゃった

 

これだとただの可哀想な人の話です。

 

フリを作るコツは"結果と反対の事を言うこと"です。

 

(起)すごく自信がない仕事に挑んだ → (結)失敗して上司に怒られちゃった

 

これは誰でも予測できる当然の話でしょう。

 

オチはフリを裏切る行為です。

 

(起)自信満々のドヤ顔で仕事に挑んだ → 期待:(そりゃ成功するでしょう?)

 

→ (結)失敗して上司に怒られちゃった

 

この期待の部分を裏切るのがオチです。

 

面白いストーリーというのは、ほとんどがこのフリとオチを基盤としています。

 

例えばこの話

https://youtu.be/LlSEZNrxG7Y

 

小藪さんの性格の悪さが目立って意識が行きにくいですが、

 

(起)スノボが上手な3人組のリーダー格が、鼻につくほど調子に乗って騒いでいた

 

 

(結)スノボで失敗して静かになった

 

 

というフリとオチをを基盤としています。

 

 

話術じゃなくても例えばアニメ

 

(起)地球に生まれた下級戦士

 

 

(結)宇宙最強の戦士

 

これはドラゴンボールZです。

 

地球 → 宇宙  下級 → 最強

 

というわかりやすいフリオチの関係を形成しています。

 

 

(起)落ちこぼれ忍者

 

 

(結)忍の危機を救った火影候補

 

これはナルト。これもわかりやすいオチフリの関係が形成されてますね。

 

 

若い子達は昔以上にアニメが大好きです。

 

つまり、フリオチの関係は若い子たちにも通用するのです。

 

 

■承と転について

 

紙芝居の最初のページを起、最後のページを結とするならその間のページが承と転です。

 

承は起の補助、転は結の補助と考えましょう。

 

承は起の続きです。

 

小藪さんのスノボの話ならスノボが上手な3人組のリーダー格の男がいかに騒いでいたかを語っています。

 

フリを補助して物語を盛り上げるのが承の役目です。

 

(起)スノボが上手な3人組のリーダー格が、鼻につくほど調子に乗って騒いでいた

 

 

(承)夜中の3時でもだんじりの上に乗っているかのごとく騒いでいた

 

という具合に起の補助をします。

 

 

転は逆転です。話を前半と後半に分けるなら、

 

リーダー格の男が騒いでいた描写が前半、静かになった描写が後半です。

 

起承は前半、転結は後半。つまりストーリーの後半に切り替えるのが転です。

 

小藪さんの話ならスノボのジャンプをする時の話からが転になります。

 

(転)スノボで失敗した → (結)静かになった

 

と結に繋ぎます。

 

 

■承と転こそ話術の見せ所

 

ストーリーは紙芝居の承と転にどれを選ぶかで話の質が決まってきます。

 

飽きられた古い話術というのは起と結が丸わかりで、それ以外に面白い要素がない話だと僕は解釈しています。

 

起結、つまり、フリオチというのはもう皆わかっているのです。

 

例えば

 

(起)自信満々のドヤ顔で仕事に挑んだ → 期待:(そりゃ成功するでしょう?)

 

→ (結)失敗して上司に怒られちゃった

 

と書きましたが、この期待の部分で(そりゃ成功するでしょう?)と皆もう期待しないわけです。

 

むしろ(失敗するんでしょ?)と期待してしまってるわけです。

 

面白くないベテランの師匠お笑い芸人さんたちが面白くないのは、この感覚がないからではないでしょうか?

 

ベテラン師匠の漫才など見てるとフリオチで笑いを取りにきているパターンの人が非常に多いです。

 

しかし、フリオチはもう基本中の基本で見破られているわけですね。

 

例えば小藪さんの話なんかはフリオチなんかはどうでも良いわけです。

 

間の承と転でいかに笑わすかに特化しています。

 

調子の乗って騒いでいた人がスノボ失敗して静かになったと言われて笑う人は今やいないでしょう。

 

このよくあるパターンにいかに肉付けできるかが腕の見せ所なのです。

 

実際に小藪さんの話で笑いが起きるところは、小藪さんの悪意のある心の声と表現の仕方です。

 

最後のオチのフォ〜という声も「そ〜っとオカリナ吹くな」という悪意のあるツッコミがあるから笑えるわけで、決してオチとしてそれだけで面白いものではありません。

 

 

アニメ・漫画もそうです。

 

ダメ忍者ナルトが火影になるのは皆わかってますから間の承と転で評価は決まってきます。

 

こういうジャンプ系のバトル漫画の場合は敵キャラに華があると面白いと言われます。

 

北斗の拳のラオウ、ドラゴンボールZのフリーザ、あしたのジョーの力石、、、

 

敵キャラというのはフリオチではなく承転の部分です。やはり承転の部分に力を注げということなのです。

 

 

■フリオチは必要ないのでは?

 

ここまで読んで「結局フリオチは重要なの?」という疑問を持たれた人もいると思います。

 

フリオチのない作品の代表格だと思っているのが「幽遊白書」です。

 

ジャンプでも人気の作品でしたが、読者からは「終わり方がイマイチ」という評価がつけられていることは有名です。

 

フリオチがないので承と転の部分で逆転現象が起きないわけです。

 

つまり終わりの着地点が見えにくのです。

 

他にも少し古いですが、ビーハップハイスクール。

 

まぁこれはヤングコミックなのであれですが、わかりやすいです。

 

連載は休載という形で終わっていたはず。

 

まぁ最強でも最弱でもない不良高校生が最後にどうなるのか?

 

着地点は難しいですね。

 

このようにフリオチがないと着地点が見えず、締まりの悪い話になってしまいます。

 

漫画ならまだ良いですが、話ならふわっとなって聞いている人が少し気持ち悪く感じてしまいます。

 

すべらない話でもあのハンコウ(「すべらない話認定」という判子をおしていくキャラクター)が飛んでくるまで終わったかどうかがわからない話というのが結構あって、こういう話はフリオチがない、もしくはフリオチが弱い話です。

 

聞いている側からすると、「これで終わり?」という疑問が出てきて笑いに集中できなくなるので、せっかくウケる話をするならフリオチは必要だと僕は考えます。

 

 

 

 

 

 

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