私は若かりし頃、
数万人の会員さんがいる、
超大手の結婚相談所で婚活しておりました。
そんな私が婚活中、
常に思っていたことがあります。
多分、女性の方には
めちゃくちゃ分かってもらえると思うのですが、
口臭が気になる男性、
多くないですか！？
とてもかっこいい方でも、
口から臭いがするだけで、
「生理的に無理！」
って、思ってしまいません！？
口臭って、
自分ではなかなか気づけないですよね。
タバコの匂いはもちろん、
緊張して、口が渇くと唾液の匂い。
昼ごはんに食べた食事の匂い。
（カレーライス、ラーメンのにんにく、生姜焼きや野菜炒めのタマネギ、意外なところではうどんの薬味のネギなどの匂いも結構しますよね！）
私は常々思っておりました。
「口が臭い人とか、あり得ない！
何で気づかへんの！？
ほんまに、ドン引きするわ！」
主人を選んだのも、とても清潔感にあふれた男性だったから。
口臭どころか、私と会う前にガムを噛んでくれているのか、彼が話すと柑橘系のとてもいい香りがするのです。
交際が始まり、私の方から告白。
勇気を出して、
「結婚を前提に付き合って欲しい」
と私がプロポーズすると、
彼はニコッと微笑んで、
「先に言われたね。
僕も今日、
言おうと思ってたんだけど。」
なんだよー、ノロケかよ！
とお思いになった皆様、
今しばらくお付き合いください。
告白が受けてもらえた私は嬉しさのあまり、何を血迷ったのか、今まで婚活で出会った男性の悪口を彼にぶちまけ始めたのです。その中で、口臭の話になりました。
「ほんま、あり得へんよね！
自分では気がつかないんかなあ！？」
と、私が話すと、
彼は言いにくそうに、口を開きました。
「いや、実は・・・
君も結構、口が臭いよ？」
・・・なん・・・
だと・・・？
いったいいつからーーー
自分は臭くないと錯覚していた？
動揺しすぎて、無言になった私に、
彼は優しく話してくれました。
彼も家族に指摘されたことがあり、
口臭には気をつけていること。
歯だけではなく舌も磨いていること。
でも、仕事が立て込むと、
生活が不規則になり胃が荒れるので、
どうしても口臭が出がちなこと。
「君はすごく仕事を頑張ってるから、
夜も遅くまで起きてるでしょ。
気づかないうちにストレスがたまって、
胃が荒れているんだと思う。
ガムは口の中が綺麗になるだけで、
胃から来る匂いは取れないから、
良かったら、これはどうかな。」
と言って、
彼が差し出してくれたのがこちらでした。
「噛んで飲み込めば口の中も胃の中も、
両方匂いがしなくなるから、使ってみて。」
なんということでしょう。
私は、ステキな男性陣を、口臭のみでバッサバッサ断っていたというのに、
彼ときたら、
くさい私と付き合ってくれた上、
その改善法まで考えてくれていた！！
恥ずかしいやら感動するやらで、
そのあと何を話したのか、
さっぱり覚えていません。
それから、私はブレスケアを常に持ち歩くようになったのでした。
これからしばらく後に、
「君、足も結構臭いよ」
と言われることになるとは、
この時の私は予想もしていませんでした。
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