【幻想物語 第7章 第15話】 | 毎日きびきび

毎日きびきび

遂に大学生。
気を引き締めていきたいですね。

これまで出会えた全ての人に感謝を。
これから出会っていくであろう全ての人に感謝を。

あと2話!!!!


これ入れてあと2話でっす!!!


頑張れ俺!!

学校の宿題が出る前に!


いや、もう既に出てるんだけどね・・・orz



とりま、アポロン戦完結まではあと2話!

第1部完結までは、あと4話!




あっ、ちなみに、第1部が終わって、第2部に入る前に、【幻想物語 ガイア過去編】を書きますのでよろしくです♪

理由はあれです。前やったアンケートで、ガイア過去編が異常なほど人気だったのでww


プロットは出来上がってるので、あとは書くだけですねぇヾ(@°▽°@)ノ



ではでは、スタートです♪



遂に登場する、ライナの宝剣。

同時に降臨するアポロンの宝剣。


遂に最終局面に向け加速する、第1部の世界。

勝つのは、人間か、神人か。


全てを賭した決戦へ、今――――。



※相変わらず文章がグッダグダですが、復活には時間がかかりますのでご容赦願います。





幻想物語


第7章 第15




-“天”を創り、“天”を極める-



-月面上-



「何でだ・・・何で・・・」

ガイアは、必死で思考を巡らせていた。

アポロンの心臓は、確かに穿ったはずだ。


にもかかわらず、アポロンは自身の前で不敵に微笑んでいる。口から血は滴らせているけれども。

微笑んでいることだけで、ガイアにとっては十分脅威であったし、同時に、恐怖でもあった。


加えて、球体だ。

アポロンが発動した『終焉(エンド・オブ・ワールド)』なのだから、アポロンを倒せば、つまり、今の状況なら、球体は崩壊し、球体内に閉じ込められているライナは日の下に解放されるはずだ。


だがしかし、現状はガイアを、その場にいた全員を、嘲笑ってみせた。

球体は全くの無傷であり、陽光を浴びて不気味に光っている。


「残念だったな、人間ッ!!」


ガイアの目の前で、アポロンが拳を飛ばしてきた。

そのあまりの速度と挙動に、ガイアは反応できなかった。

胸に剣が刺さっている状況下で、これだけ速い駆動ができるとは、夢にも思わなかったからだ。


ゴツっと鈍い音が鳴り、ガイアの体がアポロンの元を離れた。

案の定、避けることができなかったのだ。


ガイアの手に握られた剣も、彼が飛ばされたことにより、ぬちゃっと嫌な音を立て、アポロンの左胸から抜け出た。

そのとき、一瞬ではあるけれど、アポロンの表情が、歓喜から苦痛へと変化した気がした。


体が宙を舞い、一直線を描きながら、アスカ達の近くの地に叩きつけられた。


「がっ・・・」

口からは嗚咽が、叩きつけられた体からは殴打音が生まれる。

体は数回バウンドし、砂と傷にまみれた状態で、やっと自由になった。



「フハハハハハ!!!!!愚かなことだな、ガイア・アルファイド!!神人(カミビト)に準ずる力を持っていてなお、私には敵わない!!」



炎と雷(いかずち)が生み出した網を脱し、その場にいた全員を見下す形で、アポロンは高らかに笑い続けた。


「はぁ・・・はぁ・・・・・・」

口についた血を拭い、痛む体を何とか起こす。



「や、やっぱり・・・」

歯の根がガリッと擦れる音が、嫌に大きく響いた。


その、『やっぱり』という言葉の真意を、理解できたのは、僅かにマリアとアポロンの二人だけだったが、それでも、ガイアの勘がいかに優れているかは、明らかだった。


「ほう、気付いたか。さすがだな」


ニヤリと不敵な笑みを零すアポロンと、その前方、ガイアの後ろで、しまったという悔しげな表情を浮かべる、マリア。


「私の・・・せいで・・・!!

その意味が全くと言っていいほど理解できていないアスカが、真っ先に疑問の声を上げた。


「えっ、何・・・?どういうことなの・・・!?」


アスカのその問いに、マリアが、沈んだ声で答えた。



「私達神人は、心臓が体の中央にあるの・・・!!!」



あまりにも良過ぎる都合に、バレットと流星は思わず破顔してしまった。



「おいおい、何だよそれ」


「そんなマンガみたいな展開、ありなの?」


御都合主義、といってしまえばそれまでなのかもしれないが、神人という者の存在意義を考えれば、あり得ない話ではない。


この世界を創り、人を生み出し、全てを統べ、全ての中心となり全てを支配する、という意義を持って生きる彼らからしてみれば、“心臓が体の中央にある”ということは、大して気にもならないことだろう。


「肺一つが潰れた程度で、私が倒れるわけがないだろう?」



ケラケラと下品な声でガイアと、他の皆全てが賭した努力の全てを、嘲笑した。


右の拳で左の掌を殴り、ガイアは悔しげな声をもらした。


「くそっ・・・!!」

その言葉が、平然と立っているアポロンに向けられているのか、情報を伝え損ねていたマリアに向けられているのかは、バレット達には分からない。

どちらの意味にもとれたが、後者ではないと祈るしかないだろう。






「もう一度やってみる――――」







アポロンの余裕そうな言葉を遮って、虚空に、ある声が響いた。

ガイア達のモノではない、声が―――。



「――――スピニング・・・オブ・・・ワールド・・・!!」





ピシッ。


その場にいた全員に、確かにその音は聞こえていた。

全員、ほぼ反射的に、その音のした方向を向く。

まさか、という淡い期待を持って。


そしてその期待は、真に現実のものとなる。


音の発生元は、案の定、あの黒い球体だった。


アポロンが発動した究極の大魔法、『終焉(エンド・オブ・ワールド)』によって生み出された、ライナを暗黒へと閉じ込めた、黒い球体。


その表面に、僅かにヒビが入っていた。

小さな、本当に目立たないほどの、ヒビ。


しかしそれでも、ガイア達に希望をもたらすには、アポロンに驚嘆をもたらすには、充分過ぎた。


「ライナ君!?ライナ君!?」

真っ先に球体の下に駆け寄ったのは、アスカだった。


ドンドンと球体の表面を叩き、反応を確かめる。


「・・・っせーな」


小さく、か細く、消え入りそうな声だったが、その声はアスカに、いや、その場の全員に、確かに届いていた。



「ライナ君!?ライナ君だよね!?」

その声で、アスカの思いはますます高ぶり、この上ないほど狂喜していた。


その声につられるかのように、ビシビシと、ヒビが広がっていく。



バン!!


次の瞬間、全員の目に留まったのは、球体から地に対し平行に生える、一本の腕。


その腕は、黒い球体を引き裂くように、勢いよく、平行に動いた。


バリバリと音が鳴り、黒い球体は、完全に砕け散った。


黒い欠片が舞う中、佇む、一人の人物。



アポロンにとっては驚愕で、ガイアにとっては歓喜で、他の全員にとっては、狂喜。




ライナ・ウェルドが、そこには立っていた。


しっかりと地を踏み、雄々しく直立するその姿は、誰が見間違うことなく、ライナのものだった。


「待たせたな、アポロン」


冷たい、落ち着いた声で、アポロンを見つめる。


真っすぐと、揺らぐことなく。



「バカな!!あの空間から人間が出てくるなど、不可能だ!!」

怒りで歪んだ顔が、直後、まさか、という予想を帯びた表情に変わる。



「ケルディア、お前・・・!!」

その言葉につられる形で、ライナの背後が歪み、そこに、ケルベロスが姿を現した。




「ご明答さ、アポロン。『創誕(スピニング・オブ・ワールド)』を、コイツに授けた。世界終端魔法、『終焉(エンド・オブ・ワールド)』と対をなす、世界始端魔法をな」

ニヤリと不敵な笑みを浮かべ、アポロンの目の前で、拳をギッと固めた。



『終焉(エンド・オブ・ワールド)』が指定した世界を終わらせる魔法ならば、『創誕(スピニング・オブ・ワールド)』は、その逆、世界を始めさせる魔法、ということだ。



ケルベロスは、ちなみに、と言葉を続ける。


「もう一つ、面白いモン、見せてやれるぜ?」



「何・・・!?まさか・・・!!」


目を見開き、驚愕するアポロンと、その言葉に、一層笑みを強くするケルベロス。


ライナ達には踏み込めない領域で、語り合う、神と大賢者。



「いくぜ、ライナ」


温かな声が、ライナの鼓膜を揺らし、全身に響き渡る。


その声を受けて、ライナはすぅっと息を吸った。


口から、ゆっくりと詠唱が溢れ出す・・・。

「歪み、狂う、悪逆の戦士。悶え、のたうつ、鬼哭の剣士。淀み、濁る流転の闇と、汚れ、穢れる連鎖の悪。光を以って巨悪を知り、善を以って大罪を知る。森羅万象全てを正し、清き想いが罰を下す。聖なる剣が天を生み、清き刃が地を正す。愚者、敗者、死者、弱者。生を捨てし全ての者よ、我と共に歩み、我の下に平伏せッ!!!」




 ヴェルグ・オブ・ケルディア

「天創宝剣ッ!!」




ゴオッ。



辺りの砂塵を巻き上げて、ライナの姿は、刹那の間目視不可能になった。


だが、それも一瞬のことであり、すぐにライナから放たれた魔力(ディーガ)で、砂塵は全て吹き飛ばされた。



魔力(ディーガ)は瞬時にライナの右手に収束され、形状のない粒子は、剣の形となっていく。



全てが治まったあと、辺りには一瞬の静寂と、希望と驚愕が残されていた。



ライナの手に握られているのは、一切の無駄と穢れを排除した、純白の刀。


すらりと伸びる刀身と、ところどころに装飾がなされた、柄と鍔。

その柄と鍔も、純白なのだけれども。



「ライナ君、それが、君の・・・」



「あぁ、『天創宝剣(ヴェルグ・オブ・ケルディア)』だ」


「綺麗な剣だね・・・」

アスカが、柔らかな言葉を漏らす。



「やっぱり、ライナさんは・・・」

流星が悔しげな、されど喜びに満ちた声を漏らす。



皆が、希望に満ちた声で、ライナの宝剣を祝福した。



唯一、アポロンを除いて―――。




「墜ちたな、ケルディア!!人間風情に宝剣を渡すとは!!」


ギリッと歯の根が擦れ、直後、アポロンの口から、先程のライナと同じく、詠唱を唱え始めた。

荒々しく、怒りに満ちた声で。



「烈火の焔、零結の水、万貫の雷、圧撃の地、斬砕の風、越境の光、壊境の闇。七色の御魂、千手の拳、全てを以って止水とならん。是となりし我、否となりし汝。仁義を守りし我らの意志よ、全てを許し、全てを殺し、我が糧となれ。我が、全ての正義なり!!」




  ギルグ・オブ・アポロン

「天極宝剣!!」




ライナの時とは対極に、砂塵一つ巻き上げない、静かな魔力(ディーガ)がアポロンから噴き出し、左手に集まっていく。



ライナの目の前で、神の力が、具現化していく。



黒と、白。


刃は黒、柄と鍔は白。


そして、柄から広がる、巨大な翼。


その翼は、全てを包み、全てを統べ、全ての先をいく、希望と絶望の翼。



アポロンはその切っ先を、ライナへと向けた。



「行くぞ、ライナ・ウェルド!!」


アポロンの掛け声で、2人は、ほぼ同時に地を蹴った。



「うおおおおおぉぉぉぉおぉおぉぉ!!!!」


「ああああああァァァァァァ!!!!!」


初太刀から、双方とも全力で剣を振った。

大魔法に位置するであろう宝剣を、軽々しく。




ギィンと気持ちの良い音を立てて、2つの宝剣が相見えた。




剣の一閃で、地が抉れ、空気が揺れる。


ライナの一閃を綺麗にいなし、そのままの勢いで、アポロンはライナの首を裁断しようと剣を振り抜く。

それを軽々しく避け、アポロンへ放つ、突き、切り上げ、殴打、脚撃。


それを防ぐ、華麗と呼ぶに相応しい、アポロンの舞い。



剣撃に混じり飛び交う、複数の遠距離系魔法。

しかしそれも、荘厳と呼ぶべき舞いの中に完璧に組み込まれ、何ら違和感はなかった。




「す、すごい・・・!!これが・・・」


ガイアはそこで、言葉を噤んだ(つぐんだ)。


言わずとも、その場にいた全員には、伝わっていたと、察知したからだ。



ヒトと神人がここまで緊迫した戦いを繰り広げると、アポロンを含め、誰も予想していなかった。

それほどまでに、ライナのチカラの上昇の幅が、大きかったのだ。






「まさか、人間がここまでやるとはな・・・!!」




傷にまみれ、既に掠れた声で、ライナはそれに応じ、返した。


「俺は、ここにいる皆を守んなきゃいけねぇからな・・・!!そのためだったら、いくらだって強くなってやるよ!!」


アスカ達からしてみれば、この上なくカッコいい発言だったのだが、それを言った直後、あっ、と声をもらした。



「ついでに、世界もな」


クスッと無邪気な笑みを、アポロンにぶつける。

その笑みに、アポロンも同じように笑みを浮かべた。




「世界がついで、か・・・。フフ・・・。“やはり”面白い男だな、お前は・・・!!」


剣撃の刹那、荒れる息で、アポロンはそう言った。

僅かな“喜び”と、多くの侮蔑を込めて、だ。



理解の仕方によっては、改心ともとれ、事実ライナも、一瞬そう理解してしまったが、アポロンはその後、すぐにこう続けた。



「だが・・・いや・・・だからこそ・・・!!人間は今一度滅ぶべきなのだッ!!」


剣を振り抜く力が、一層増した。


手首から先が持っていかれそうな衝撃が、ライナの全身を揺さぶる。



脳にまで響くその衝撃に、疲弊しきったライナは倒れそうになったが、寸前でそれに堪え、最後の力を振り絞って切っ先をアポロンに向けた。




「その古い考えが間違ってんだよ、クソ野郎ッッ!!!!!!」

怒りを全面に押し出した表情と声で、アポロンに、最後の剣撃を飛ばす。




「何とでも言えッ!!!私は、完全なる世界を築きたいだけだッッ!!!!!」

対するアポロンも、怒りを前面に押し出し、剣を構えた。

恐らくアポロンも、この一撃で、ライナを沈めるつもりだろう。

立ち上がる気さえ起きぬよう、完膚なきまでに。



決して重なることのない、平行線を辿る、ライナとアポロン。



それ故、100%の力を出せる。

僅かでも意見に同意点があれば、力に揺らぎが出てしまう。


『もしかしたら、話し合えるのでは』という揺らぎが、だ。



その揺らぎが、ライナにはない。



だからこその、全力の剣撃。




2人の最強の一撃が、今・・・。




「うああああああああああああああァァァァァァアァァァ!!!!!!!!」


「おおおおおおおおおおおおおォォォォォォォォオォ!!!!!!!」


ヒトと、カミ。



人間と、神人。



ライナと、アポロン。





その二人の剣が、今、交わる。



防御の一切を棄てた2人の一撃。

故に、辿る結末は、たった一つ・・・。















ドドッ。






二つの、肉を貫く音が、やけに大きく、辺りに響いた。



“二つ”ということはつまり・・・。



「がはっ・・・!!」


「がっ・・・!!」


地表に、同色の液体が撒き散らされ、朱に染まる。




『天極宝剣(ギルグ・オブ・アポロン)』の翼が、滴る血で染まり、『天創宝剣(ヴェルグ・オブ・ケルディア)』の純白の刀身が、同様に血で濡れる。




「なっ・・・!?」

それを間近で見ていたガイアが、驚愕に満ちた声を上げた。


同時に、アスカも。

「そ、そんな・・・!!」




ライナの剣がアポロンの、アポロンの剣がライナの、胸の中央を、見事なまでに貫いていた。


それがどういうことを意味するのかは、どんな馬鹿でも容易く理解できた。



相討ち、ということだ。






それを見ていたマリアは、フッと笑みをもらした。

同時に、くるりと踵を返し、去り際に、冷静かつ冷酷に、こう言った。



「これで終わりね、アポロン様・・・」

それが今まで仕えていた者が口にする言葉なのか、バレット達にとっては甚だ謎な点だったが、今はそんな些細な点は、気にもならない。


ライナを置いて去ろうとするマリアに、憤りの声を上げた。


「おいマリア!!」

「マリアさん!!?」

「どこ行くんですか!?」



3人が同意見の声を上げたが、それは空しく虚空に響いただけで、マリアからの返答はなかった。




だが、3人の注意は即座に、マリアからライナへと移されていた。


そのあまりに緊迫した状況下で、目を逸らすなと言う方が不可能だ。





ライナは、アポロンに向け、微笑をもらした。


「アポロン・・・これで・・・ホントに終わりだ・・・!!」







ライナがアポロンの胸を射抜き、大戦は、遂に終幕へと向かう。






「やっと・・・終わるんだな・・・」


戦いの終末を確認したガイアが、不敵に微笑む。




戦いは、真に終わりへと、歩みを進める。








第7章  第15話  完






※天創、天極、例の如く、カタカナはテキトーですww




後半、文章の荒れっぷりが半端ないwww



全力で書いたのが最初の数行って・・・orz



なんかサーセンww



これで、アポロン戦は残すところあと1話となりました。


えっ、まだなんかあるの?とゆー方、はい、その通りですwww


まだなんかありますwww





とりあえず、第一部で戦闘シーンを書くのは今回で最後のはずです!!



あとの3話は楽できるはず!!


えっ、何でって?



俺、戦闘シーンが苦手なんですww


もう、この上ないくらいww



できれば書きたくないっつーかなんつーかwww



だからこそ、第二部前半の前半(【血涙編・序】です、はいww)は戦闘シーン少なめですww


むしろ、人間ドラマの方を頑張ると思いますww




よしっ!

これで今月中に第一部完結へ向けた希望が見えてきたぞぅ!!




んじゃま、最後に次回予告をo(^▽^)o




第7章 第16話

-私が、アポロンだ!!- 

両者の胸を射抜き、遂に終幕を迎える、アポロン戦。


なおも倒れぬアポロンに、ライナは“究極の魔法”を放つ!!


今、アポロンに最後の時を・・・!!






では、あでゅーо(ж>▽<)y ☆



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