こんばんわ!!
なんか、俺に触発されたのか、俺の友達も、短いながら小説書いてますヾ(@°▽°@)ノ
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まだ2話分(かなり短め)ですが、なんか引き込まれるものがあり、続きが気になりまするww
っと、話が逸れましたねww
ライナ君達の方も頑張って書かねば・・・・・
今回で【第2章】は終わりです!!
次からは【第3章】のスタートです!!!!
【第2章】の最後は、ライナ&アスカ達の卒業式で締めくくりたいと思います
では、スタート
幻想物語
第2章 第10話
祝砲
いつの時代だって、この時は待ち遠しく、それでいて寂しいときである。
人生で最大5回ほど経験する、最も嬉しく、同時に最も嫌な日である。
卒業。
幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、回数を重ねるごとに、「あぁ、またか」と思うことが増えてくる。
友や恩師との別れ、そして、新たな友との出会い。
それを後押しするのが、卒業式だ。
胸に花飾りをつけたブレザーが体育館一面に規則正しく並んでいる。
周りを見ると、3年間で親友となった者、全く関わりがなかった者、様々な顔がある。
寒さが去り、春の暖かさが到来し、新たな旅立ちを祝福してくれる。
桜は満開となり、うぐいすの鳴き声が聞こえてくる。
名前が呼ばれ、次々とステージに上り、卒業証書を受け取っている。
ライナはもう既に証書を受け取り、自分の席に戻っていた。
“思えば3年間、いろんなことあったな・・・・・・。
中1のとき、始めて体験した入試。無事合格したら、個性豊かな先生やこれまた個性豊かな友達が待っていた。授業は・・・・・まぁ、かったるかったけど、楽しかった。
中3で、『ケルベロス』のことを知った・・・・・・。知った時はさすがにショックだったけど、もう逃げない。
コイツとは一生付き合っていく。そう、アスカと誓ったんだ。”
春の訪れとともに、ライナの心情も変わっていった。
真実から逃げたいと思った自分はとうにどこかに行ってしまった。
もう、決して現実から目を背けない。
全てを受け入れる。
「卒業生代表、ライナ・ウェルド!!」
涙で震える担任の声で、ライナはステージへ上がった。
ステージから見渡すと、本当にいろんな人がいる。
その兄弟、保護者、後輩、いろんな人が自分達を祝福してくれる。
口をゆっくり開き、代表者としての話を始めた。
台本などない。今朝、担任から頼まれたのだ。
アドリブほど、ライナが嫌いなものはない。
「俺達は今日、サンアントニア学園を卒業する。3年間、いろんなことがあった。それこそ、目を背けたくなるようなことも沢山あった。だけど、そんなことを乗り越えたからこそ、今の自分がいる。これから先、皆の行く先は多分バラバラだろう。何割かは、サンアントニア学園高等部に進学すると思う。けど、俺みたいに、全く違う場所(トコ)に行くやつもいる。もしかしたら、もう2度と会わない、なんてこともあるかもしれない。ここで過ごした思い出も、忘れられちまうかも知れない。けど!俺たちがここいたことは、皆の心にしっかりと刻まれてる!!どんなに違う道を歩んだって、どんなに変わったって、俺たちが仲間だったことに変わりはないんだ!
母さん、父さん!今まで、義務教育としての9年間、本当にありがとう!!
先生!社会に出ても恥ずかしくない人間に育ててくれてありがとう!!
高校生になり、大学生になり、社会人になる。歩む速度や、道は違うけど、俺は今日という日を決して忘れない!!」
今まで我慢してきたものが、つぅっと頬を伝って流れ落ちる。
見れば、全員、涙を流している。
「みんな!!今まで、ありがとう!!」
ライナが震える声で礼を言うと、一斉に、「ありがとう!!!!」という声が体育館に響いた。
涙を拭い、最後の仕上げにかかる。
「いくぞ、皆!!祝砲だ!!」
ライナの合図で、全員が一斉に体育館の天井に向かって、手を掲げた。
ファイアー・クラック
「雷炎破!!!」
数百もの、様々に彩られた火球が全員の手から放たれ、一点に集まる。
一瞬の静寂の後、体育館内で巨大な花火が弾けた。
巨大な花火の傍で、小さな花火もポンポンと打ち上げられている。
ライナは予め連絡網を使って全卒業生に連絡しておいたのだ。
“卒業式で雷炎破(ファイアー・クラック)を打ち上げて、皆を驚かせよう”と。
一斉に歓喜の声が上がり、涙で沈んでいた心も、一瞬で晴れた。
‐1時間後、正門前‐
「っぐ、っぐ・・・・・」
レナは大粒の涙を流し、喘ぎ声をあげている。
「ったく、いつまで泣いてんだよ。」
「だって・・・・・だって・・・・・・」
制服の袖で拭うも、後から後から溢れ出る。
「なんか、あっという間だったね。」
桜の木を見上げるアスカは、どこかスッキリした表情をしていた。
「あぁ・・・・・・」
短くそう返す。
「おーい!ライナー!!」
声のするほうを見ると、クラスメイト達が一斉に駆けてくる。
「ったくよぉ、俺らも混ぜろっての。」
「そぉだよ、ライナ♪」
「そーそー、一人でアスカちゃん独占すんなっつーの☆」
「最後くらい、一緒に写真とろーよ!」
皆にもみくちゃにされ、折角整えた制服がグチャグチャにされる。
暫くしてようやく解放され、2、3人の友達と、これからのことを話し始めた。
「確か、ライナとアスカはエルタリオ高校に特別推薦だろ?ったく、ずりぃよな~。」
「まぁまぁ、キース。僕らとライナじゃ、レベルが違うだろ?」
「ん・・・・・まぁな・・・・・。」
「キースはどの高校に行くの?」
「あっ、俺?俺は進学しねーよ。親父がさ、ドラドっつー国で職人やっててさ、そこに弟子入り。」
これからのことが大変だよ、というと、苦笑いしてみせた。
「だからさ、ドラドに来ることがあったらさ、俺ん家に顔出せよな。」
あぁ、と短く返し、もう1人に視線を移した。
「デルは?」
「僕?僕はね、専門学校、世界政府の軍事機関のね。」
しごかれそう、と言うと、キースと同じく苦笑いしてみせた。
「皆、違う道に進むんだな。」というキースに対し、
「あぁ、でも言っただろ?『俺らがここにいたことは、皆の心にしっかり刻まれた』って。皆、絶対に忘れねーんだよ。」そう言い、にっと笑う。
そうそう、とデルとアスカの声がハモり、どっと笑いがおこる。
デルとキースに別れを告げ、アスカと二人で帰路についている途中は、ほとんど無言だった。
お互い、心が一杯で、言葉はいらなかったのだろう。
家に着くと、アスカがくるりと振り返り、笑顔で口を開いた。
「ライナ君、卒業おめでとう!」
「あぁ、おめでとう!」
桜が舞い、風が踊り、鳥が乱舞する春。
その春に、ライナ達の新たな世界の幕が、開くのだ。
新たな出会い、それを期待し、今はただ、時の流れに身を任せることにした。
第2章 完
卒業!!
俺らより早く卒業しましたよ、ライナ達!!
卒業式での花火は、全員の心が一つになった!的な感じで、書いてて清々しかったですヾ(@°▽°@)ノ
次回からは、高校生になったライナの、新たな出会い!!
アスカとの進展はあるのかな?
そして、遂に『3人目』と出会う!!
では、あでゅーо(ж>▽<)y ☆