~狩人の軌跡 partⅡ 第6章~ | 毎日きびきび

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遂に大学生。
気を引き締めていきたいですね。

これまで出会えた全ての人に感謝を。
これから出会っていくであろう全ての人に感謝を。

こんばんわ!!


昨日、2週間ぶりに部活があったんですが、驚くべきことに!!

2年生(7人)が全員来ませんでした!!


こんなことは初めてで、「集団ボイコット!?」とか思いましたwww


まぁ、そのおかげで2年生分のお土産を、本来貰うはずのない3年生(俺達)ももらえました!!


八つ橋・・・・・うまかった~ヾ(@°▽°@)ノ


賞味期限は3日ほど過ぎていたが・・・・・


↑ちっちゃいことは気にするな~それワカチコワカチコ~♪(byゆってぃ)



明日は2年生、来てくれるかな・・・・・


はっ!もしや、ブチョーであるこの俺が嫌でこないのか!?ショボーン(T_T)




さてさて、気を取り直して・・・・・



いよいよpartⅡ 最終章!!

6章に及ぶストーリーについに終止符!!


そして・・・・・新たな旅立ち!!


それでは


スタ――ト!!!



狩人の軌跡 partⅡ


第6章


珍しく晴れ渡る雪山の空。


正確には、訪れるたびに天気が悪いのだ。


3人は、ドンドルマという大都市へ向かう商人達一行の荷車に乗り、ある部族の集落を目指す。


規模としては小さいので村とは呼べないが、人々が行き来する場所であることに変わりはない。


昔から、殺生を嫌い、農業中心で暮らしてきていた。その集落が雪山のふもとにあるらしい。


まだまだ発展途上の集落だけあって、設備はあまり優れていないそうだが、医療設備だけはティオ達が暮らす街のそれと、ほとんど変わらないらしい・・・・


その集落に、8年間行方不明だった兄がいる。


その兄に、やっと会える。


そう思うだけで、気持ちが高ぶる。



だが、ティオはあることに気づいていた。

兄はケガ、ないしは病気だろう、ということだった。


元気なら自分で街に戻ってくるだろうし、手紙をよこすにしても、自分で書くはずだからだ。


今回届いた手紙は、兄バレルの文字ではなかった・・・・・・



○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●



――部族の集落にて――


「やっと御到着ですか。お疲れ様です。この集落の長、ヤエサルと申します。バレル様ならこちらの家にいらっしゃいま―――」

と話を遮って、3人が家の中へ押し掛ける。



確かに、兄はいた。

全身に管をつながれ、左腕、右足を失い、呼吸器をつけられた兄がいた・・・・


心電装置(ティオ達の暮らす街でもまだ珍しい装置、心拍数を表示する)の反応は弱い。


ヤエサルの話では、バレルは不治の病に侵されているらしい・・・・

この集落の進んだ医療技術をもってしても治療不可能。


5年ほど前に発症したらしい。

それまでは、順調に回復し、日常生活を送れるほどだったらしい。




リカはあわてて、送られてきた手紙を読み返す。


確かにあった

「瀕死の重傷を負っており、ここ1年はろくに口も開けない

 早急に準備をして現地へ来られたり」という内容が。


瀕死の「重傷」ではなかったが、確かに危険だ。


あと1週間来るのが遅かったら手遅れだったそうだ。



”バタン!”ドアを開け、ソラが外へ飛び出す。


「そ、ソラさ――」途中でリカに腕をつかまれた。

リカは静かに、首を横にふった。

目でわかる。

「そっとしておいてあげな」そう言っているようだった。


リカも泣いていた。

そして、外へ飛び出してしまった。



部屋に残ったのは、ティオだけだ。


静かにその場に腰を下ろし、ゆっくりと口を開く。


「兄貴・・・・・8年ぶりの再会がこんな形なんてな・・・・


 正直、ビックリはしたけど、悲しんでいるわけじゃないよ。むしろ・・・残念・・・かな。

 兄貴はハンターとして戦った。それなのに、病気で死ななきゃならないなんて。。


 俺、まだまだ発展途上だからさ、リカ姉やソラは守れないけど、もっと強くなって、もっともっと強くなっ 

 て、そのうち兄貴をぬかすからさ!!


 だから・・・・・安心して・・・・安心してくれよ・・・・グスッ・・・」ここまでこらえていたものが一気に、涙となって溢れ出す。


大声で泣いた。


外の人たちに聞こえるくらい大声で。


恥じらいなど忘れて、ただひたすらに泣いた。



”ポン”なにかが優しくティオの頭に手を乗せた。


ゆっくり顔をあげると、そこには・・・・・・


笑顔でこっちを向いているバレルの姿がいた。


今にも消えてしまいそうなかぼそい声で

「よぉ・・・・久しぶりじゃねぇか・・・・ずいぶん大きくなったなぁ・・・


 んだよ、泣いてんじゃねえよ。言ったろう、漢(おとこ)が泣いていいのは、誰か大切な女性(ひと)を亡く

 したときだけだってな。


 ひとまずは・・・・・・安心したぜ・・・これからのことを・・・・・任せられるからな。


 じゃあな、ティオ。元気・・・・で・・・・・や・・・・れ・・・・・よ・・・・・・」そう言い残し、ティオの頭にのっていた手が、ハラリと床に垂れる。


”ピ―――――――”


高い音が鳴り響く。


その音で、外にいた2人も戻ってくる。



兄の最期の姿は、笑っていた。

このうえなく、安らかな顔をしていた・・・・・・


とても、病気と闘っていた人間の死に顔には見えなかった。


こうして、天才ハンター『バレル』は30年の生涯に幕を閉じたのだった・・・・・




3人はその晩、延々泣き続けた。



その後、ヤエサルからティオに、バレルからの手紙が渡された。


死んだら渡してくれ、という約束だったらしい。



「 ――ティオへ――


  この手紙を読んでるってことは、俺ぁもう逝っちまったみたいだな。


  兄貴らしいことをなに1つしてやれなくてごめんな。


  俺が死んでも、元気でやれよ!!


  泣くんじゃねぇぞ!!


  いいか、俺が死んでも、俺の魂はいつでもお前らと同じところにある。


  俺らはいつまでも一緒だ。だから、悲しむことなんてなにもない。


  あばよ、それから、俺の部屋だった場所の武具入れの下から2番目、左から4番目の引出しの中

  身、お前にやるよ。受け取りな


                                           ――バレルより―― 」


その手紙を読み終え、涙が止まらなかった。




遺体は持ち帰り、火葬にした。兄が使っていた武具とともに。



葬儀には大勢の人が集まった。


学校の先生、親戚、友達、ハンター仲間。様々な人がバレルの死を悲しんだ。




武具入れの中には、武器が入っていた。


武器の名を「阿武祖龍弩」


バレルが人生で最後に命がけで狩ったモンスターの素材を使った武器だった。


ある文字が彫りこまれていた。

「B to T(バレルからティオへ)  お前はお前の軌跡を描け!! 」


~自分の軌跡を、狩人のとしての軌跡を描く~


その思いを胸に、今、旅立ちの時を迎えようとしていた。


これを機に、武器をライトボウガンに転向するつもりだ。


結局、同行が1人。


ミィナだった。

体調管理とかをリカに任せられたらしい・・・・


さすがに、ソラは家らしい・・・・


「じゃあな!リカ姉!また2年後!」歩き出したティオがリカに向かって手を振る。


「じゃあ、行ってきます!お義姉さん!!」ミィナも手を振る。


「誰がお義姉さんだよ!まだ結婚もしてないのに!!」ティオが顔を赤くして怒鳴る。



2人は新たな風を受け、前へと進む。


自分たちの、自分だけの軌跡を描きながら・・・・・・



第6章   完




狩人の軌跡 partⅢ 第1章へ続く!!



どーでしたか!?

バレルとの感動の再会!そして・・・・・別れ・・・・


兄の死をのりこえ、ティオはまた一段と大きく成長します!!


街にティオ達が戻ってくるのは2年後・・・・


2年間でティオはなにを摑むのでしょうか!?



驚き(?)の新展開からスタートする「partⅢシリーズ」をどうぞ!ヨロシクお願いします!!




ではでは、 SEE YOU NEXT TIME (^-^)ノ~~




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