プロセスと結果、どちらを大事にするか? ビジネスでもよくそれを考える。

ビジネスは結果か?といえば、短期的な結果ばかりを重視すると、長期的な価値創造が蔑ろになったり、顧客満足度の向上に繋がらなかったりする。お客様だけでなく、社員の立場でも、どうやったか?のほうが結果より、従業員満足度を上げるためには大事だったりする。

 

失敗から学ぶ、これもプロセス重視だから考えられる。最終的にそれがよい結果に繋がることがあるが、結果を重視すると、中々最初からそう考えられないケースが多い。たくさんの失敗する経験が、大きな成功に繋がることがわかっていても、そのようなメトリックス(KPI)になっていないのが実情である。

 

プロセスから結果、結果からプロセスと縦横無尽に価値訴求方法を変化させれば、未来における結果の仮説に振り回されることもなく、結果が予想と反しても、苦を伴わないで、シームレスな価値創造ができるであろう。結果が予測と反していても、結果を出す過程自身に価値を見出せれば、結果に伴う苦が発生しても、それを軽減することができるからだ。それは言い換えれば、プロセスは「生」という方向性を追求することであり、そこに生きる意味や価値を見出すということになる。

 

一方で、結果を重視するということは、実際は結果は予測と反することもあり、あるともないとも言えない、無自性なものである。「無い」かもしれないリスクのあるものを、追い求めるということになる。それは大きな「苦」につながる可能性もあれば、うまくいって大きな「快」に繋がる可能性もある。そこで「快」を求めて「苦」を避けるということをいくら追求しても、結局はブレークイーブンであることは理解しないといけない。そこは刹那の判断ではなく、一生の生死全体の判断で、ブレークイーブンであることの理解である。これは、自力で結果を得ようとしても、そうなることの理解である。

 

このブレークイーブンの理解のもと、「快」「苦」との許容量をある程度もって、結果を追求するのはよいことである。「ある程度の許容量」というところが、「中道」であると考えればよい。そして、価値があるのは「快」「苦」の結果ではなく、プロセスにあることである。プロセスは「経験」であり、決して減ることのない、人生の財産である。

 

この「経験」によって「快」「苦」との許容量を大きくすることができる。

そして、プロセス即結果、結果即プロセスを実践できれば、それはかなりの幸せな人生になるであろう。