是諸法空相

(前節で述べたように)五蘊は皆空だから、その関係性である法(縁起)は全て有るとも無いとも言えない、無自性(空)といえる。

 

不生不滅

元々「無い」わけでないから、なにも生まれない。元々「有る」わけでないから、なにも滅しない。

「無い」とか「有る」とか分別をすることができないのである。

 

不垢不浄

元々100%「汚い」わけでないから、「垢」と言えない。もともと100%「綺麗」なわけでないから、「浄」とは言えない。「垢」とか「浄」とか分別することができないのである。

 

不増不減

上記のように全ては、2つに見解が分かれる、3つに見解が分かれると分別することはできず、分別ができないから、いつまでもひとつはひとつのままと言える。よって増えも減りもしないともいえるし、そのひとつのうちで、一部分が増えていてかつ一部分が減っているとも言える。ただ一方的に増えている、すなわち「生まれる」傾向にあるとか減っているすなわち「滅する」傾向にあると分別することはできないのである。