頚損・脊損である方の復職はどうなっていると思いますか?
頚損・脊損の障害のレベル、不全か完全か、身の回りの動作の自立度、自動車の運転、年齢、職種など様々な要素があり、きれいなデータがありません。
退院後1か月で復職する方は、約1割。数年後には雇用形態は不明ですが40%以上になるようです。
個人的な経験則ですが、常用雇用(いわゆる常勤)の方で復職しているのは2~3割だと思います。
その原因の一つが、入院リハビリにおける復職リハビリの未整備です。
では、病院での復職のためのリハビリはどうなっていると思いますか?
実は、ほとんどのスタッフは支援ができません、といいますか、知りません。本当ですよ。
多くのスタッフは身体機能や能力を高めて、元の業務に戻ることを考えます。これも重要な因子なのですが、実際の復職は体のことだけではないのです。
身の回りのことができなくても復職できる方は沢山います。逆に身の回りのことができて、歩けても復職できない人もたくさんいるのです。
つまり、頚髄・脊髄損傷の世界では身体機能が高い=復職率が高いとは限らないのです。
復職というのは、職場の環境や雇用状況、業務内容などなどクリアすべき課題が多くあるため、
職場との調整が非常に重要なのです。
職場との調整には、実際に職場へ訪問したり、上司や人事の方に来てもらったりして複数回に渡り調整をしながら復職への道しるべとしていくのです。
入院を中心とするリハビリ業界はアウトリーチ(外での支援)が苦手です。
これは、移動時間が利益にならず持ち出しになる、不在の時の担当患者さんを別スタッフに依頼しなければならないなど様々な理由があります。
入院のリハビリには限界があります。
職業リハビリを実施する障害者職業センターやナカポツセンターが支援するのが妥当でしょう。
興味のある方は
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