このストーリーは、

小さくて可愛い

明るい素敵な笑顔の

君へのメッセージなんだ。



最初の出会いは、会社のフロア。

困っていた君を手助けしてあげたね。



次に出会ったのは、

梅雨明け間近の雨上がりの

会社の帰り。

駅のホームで偶然出会ったね

たった数駅の間だったけど

他愛のない話をしながら

一緒に帰った。


会話が途切れた時に

君が見せてくれた笑顔

とても素敵だった。



その後、すれ違うたびに

君が見せてくれた笑顔。

次第に心を惹かれていくのを

感じてた。



ある日、駅までの帰り道

君は僕の顔を覗き込む様にして

笑顔を見せて挨拶してくれたね。

正直ドキッとしてしまった。


そしてその時、僕は君と距離を

置いてしまった。



どんな気持ちから

そうしてしまったのか

わからない。


自分の気持ちに正直に

生きてしまったら

すべてを失ってしまうと

思ったのかも知れない。


一緒にいた時間は

こんなにも短いのに

どうしてこんなにも

切なくなるくらい

君のこと好きに

なってしまったんだろう。


でも、どんなに君のことを好きでも

僕は君に何もしてあげることができない。


そのあとは

出会うたびに気まずい

思いをさせてごめんなさい。


君の寂しげな顔を見ると

切ない気持ちでいっぱいで

駆け寄って抱きしめたかった。


でもそんなことしたら

もう君と出会う前の世界に

戻れない様な気がして。


本当は愛していたのかも知れない。




しばらくして君は僕の前から

去っていった。


もしかしたら僕の苦しみに

気付いていたのかも知れないね。


秋の冷たい雨が降っている。


今はまだ会いたい気持ちで

いっぱいだけど

そのうちこの気持ちも

薄れていくんだろう。



僕の大好きな君が、

その素敵な笑顔で

どこかで幸せを

つかんでいます様に。



あの日二人出会ってしまったのは、

何故だったのだろう。


もし生まれ変わることがあれば

今度はきっと君を見つけるから。