『慰安旅行』・1。 | 趣味部屋

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~ファンタシースターポータブル2(PSPo2)~



ある連休、魔導部の面々はニューデイズの果樹園に訪れていた。
学園公認の部活の野外活動…という名のその実は慰安旅行だった。
生徒達は皆、木になった実を採っては口に運んでいる。

「よく許可が下りましたね?」

顧問であるKeizに問う女子生徒…マナ。
質問しながらも次々と果物を食べていく。

今回の旅行は生徒には一切経費を払わせてはいない。
学園から支給され、足りない部分はKeizが払っている。
また、魔法協会からも少し援助金が払われたらしい。

「簡単な話です。取引をしたのですよ。」
「取引…?」
「たまたま理事長がニューデイズの名産を食べたいと思っていたようでしたので。」
「自分で買いに行くのが面倒だからお土産として買ってきて欲しい、ってこと?」

Keizは一度頷く。

「その名産がこの果物だったのです。理事長や他の教師の分は先に宅配業者に送ってしまいましたけれどね。」
「早いですね。ですが、ここも早く食べないと無くなってしまいますよ?」
「…どれだけ食べるおつもりなのですか…?いえ、あなたなら食べ尽くしてしまいそうですね。」

呆れつつ笑む。

「そうそう、マナさん。怪しい影には注意してくださいね?」
「?…は、はい…。」

マナは首を傾げながらも頷いた。





「宿泊先との連絡も終わって…後は…。」

今回の旅行のしおりを読みつつ、入念にチェックをしているキゼ。
彼女も代理とは言え魔導部の顧問であり、Keizと一緒に責任者となっている。

「何してるの?」

果物狩りにも参加せずに一人いるキゼに声をかけたビーストの少女…クェジ。

「仕事中よ。あなたは結局遊んでいるだけなのかしら?」
「旅行なんだもん。遊ばないと損だよん?」

クェジは靴を除けばキゼと同じ服を着ている。
彼女はキゼを姉のように慕っており、同じフォースとして憧れているらしい。
近付くにはまず形から…という考えで似させているものの、未だにクェジの実力はキゼには遠く及ばない。

なお、クェジはワーンの弟子である。
今回もワーンと共に参加する予定だったのだが、ワーンは撮影の仕事がある為に断念した。
そして、クェジはワーンへのお土産を買うように言われたらしい。

「私はいいわ。」
「ダ~メ。キゼが良くても私が良くないの。…はい。」

果物がたくさん盛ってある皿を渡す。

「お節介ね、あなたも。」

拒否することも無くキゼは食べ始めた。





その日の夜。
宿泊先で生徒達は割り当てられた部屋の中で自由行動となっていた。
旅館に迷惑をかけないようにと言われており、生徒達な静かに過ごしているようだ。

「…すぅ…。」

廊下で椅子に座り、監視の役割を行っているキゼとクェジ。
しかしクェジはキゼの肩にもたれ、眠ってしまっている。
それを気にもせずにキゼはファッション雑誌を読んでいた。
今月号はまだ発売しておらず、この雑誌のモデルをしているワーンから特別に譲り受けた物。

「…流石はワーンさん…。」

同じ女性としてキゼも憧れを抱くことがあるのだろう。
昔からこの雑誌の愛読者でもある。

「それなのにこの弟子は…。」

肩にもたれた頭がずれ、クェジはキゼの太股に倒れた。
しかし、起きる様子も無い。
キゼは苦笑しながらも彼女の頭を撫でた。





それとほぼ同時刻。
Keizは旅館を出て、周囲を見回していた。

「…変質者ですか、あなたは。」

彼女の周囲には誰もいない。
しかし、誰かに語りかけるように言葉を続ける。

「先手は打たせてもらいましたけれどね。」

指を弾いて鳴らす。
直後、男性の悲鳴が木霊にし、弾き出されるようにその姿を現した。
彼の後に赤と黄の少女が現れ、その男を引き摺りながらKeizの近くまで運んでくる。

「一歩間違えれば不審者として通報されてしまいますよ、ロリ神さん。」

二人の少女はそれぞれ色が違う杖へと姿を変え、Keizの傍で消えていった。

「これは…その…。」
「あなたは留守番も出来ないのですか?マナさん達のことは私にお任せくださいと言ったはずです。それとも何でしょうか?他の女生徒の入浴でも覗き見るつもりだったのでしょうか?」
「い、いや、ロリ以外には興味無いし!」
「それはそれで問題でしょうけれど…。」

一度溜め息を吐く。

「何にせよ、このことはマナさんに伝えておきますので。」
「そ、それだけは勘弁してください!」
「万引き犯もそう言うものです。…そうそう、忘れていました。マナさんは既に来ていたのですよ。初めから…ね。」

突然Keizの隣に姿を現したマナと白い少女。
白の少女は主に一礼すると姿を杖へと変え、消え去った。

「お兄ちゃん!何でこんなところまで付いてきちゃったの!?恥ずかしいじゃない!」
「これにはだな…そう、深い事情がだな…。」
「お兄ちゃんとは一週間、口聞かないんだからね!」
「えぇっ!?」

騒ぐ二人をそのままにKeizは一人、先に宿へと戻っていった。
彼はその後一人で寂しく帰って行ったという…。





旅行二日目。
今回の旅行は二泊三日の予定となっており、今日は主に自由行動となっている。

「昨晩はお楽しみだったみたいだね?」
「いやいや女同士だし、あたしらにそんな趣味は無いって。でも、カードゲームでは盛り上がってたよ。」
「あ、持ってきてたんだね。私も行けば良かっ…。」
「何だと!?それなら俺も混ぜてくれたらよかったのに!」
「男なんて部屋に入れるわけないじゃん、この変態!」

朝から騒ぐ生徒達。

「元気だね~。」

そんな生徒達を見て呟いたクェジ。

「あなたもね。…しかし、本当に自由行動なんかでいいの?何かあったら…Keiz、あなたに責任が…。」
「あら、私の心配をしてくださるのですか?」
「自分の師がこんなことで責任を取らされることがあったら弟子として恥ずかしいから。」

自分の師であるKeizを呼び捨てにするキゼ。
そもそも彼女は師を慕ってはいない。
理由は二つあり、一つはワーンの弟子になりたかったから。
しかしこれはワーン自身にKeizを師にするようにと推奨され、つまりは断られたということになる。
もう一つは彼女自身がKeizに完敗したから。
キゼは才能があると昔から期待されていたが、その自信を初めて挫いたのがKeizである。
その時にはっきりとまだまだ弱いと言われたことをずっと根に持っており、見返そうと日々努力を重ねている。
キゼ自身もKeizの思惑通りになってしまっていることを理解しているものの、ここで挫折してまた馬鹿にされる方が嫌であると考えており、渋々弟子を続けている。
しかし、キゼは元々素直な性格である為か師の教えはちゃんと受け入れているらしい。

「本当に可愛いですね、あなたは。」
「う、煩い…。」

大人しくKeizに頭を撫でられているキゼ。

「彼女を頼みますね、クェジさん。」
「は~い!って、Keizさんはどうするの?」
「私は少し野暮用がありますので。」

一礼し、Keizはどこかへと去っていった。

「デートかね?」
「そんな相手はいない。」
「なら、その分私達はデートを楽しまないとね?」
「…皆さん、集合時間には遅れないように。」
「えっ、スルー!?スルーなの!?」

そして、自由行動は始まった。
とは言え、自然が多いニューデイズには娯楽は少なく、殆どの生徒が詳しいわけではない。
よって、宿泊施設に近い場所で観光した生徒が大半だった。





ニューデイズの森深く。
人が到底立ち入らない場所にKeizは一人訪れていた。

「時間通り。流石だね?」
「十五分前ですよ。」
「細かいことは気にしな~い、気にしな~い。」

彼女と待ち合わせていたのはmomoという女性。
昔からの戦仲間である。

「目標は?」

旅行の予定が決まった後、偶然にもその近くで突然変異と化した原生生物を退治、並びに捕獲する手伝いをすることとなった。

「まだ見付かってないよ。そこで魔法の出番じゃない?」
「まるで便利屋のような扱いですね。」
「強ち間違いでもないでしょ?」
「…そうですね。」

Keizは足下に大型魔法陣を一つ、周囲にはいくつもの小型魔法陣を展開させた。

「目標の大きさは?」
「そこそこ大きいよ。それに速いって。」
「そうですか。それなら…。」

魔法陣を全て消し、闇属性のロッドを取り出した。

「既にすぐそこにまで迫っています。」

Keizがテクニックの発動するのとmomoが双銃を発砲するのはほぼ同時だった。
二人の攻撃はmomoに襲い掛かってきた存在に直撃し、吹き飛ばす。

「探す手間が省けたね?」
「ですが、これは少し骨が折れそうですね。」

吹き飛ばされた大型のサウギータ…突然変異体は起き上がり、雄叫びを上げた。
その声に応えるようにぞろぞろとサウギータの群れが現れ、二人を囲む。

「少し『だけ』、ね。硬いのは認めるけど。」

二人の攻撃を受けても殆ど傷を負っていなかった。

「…簡易解析の結果、体内にコウマヅリとウバクラダの因子を持っているようです。」
「つまり、魔法に強いし、下手な攻撃じゃ通じない、ってことだね。」

双銃を仕舞い、長剣を出すmomo。

「…わかりました。そちらは任せます。」

Keizは七色のロッドを取り出すと全て人間の女性の姿へと変えた。
そして、彼女の右手には白銀の短剣。

「じゃあ、任務開始!」

momoの合図により戦いが始まる。





その頃、マナは…。

「く、クリアです…!」

大盛り料理のチャレンジをクリアしていた。

「とっても美味しかったです。あ、先生に怒られちゃいそうなので賞金はいりません。」

一礼し、家族の子達と店を去っていった。

「次は何を食べ…あれ?」

彼女達の前に何かの影が通り過ぎた。
マナが見上げると…そこにはテンゴウグの群れが飛んでいた。

「み、みんなに知らせなきゃ!」

慌てて魔導部全員にメールを送る。





旅館前。
午前中で観光を終えたキゼとクェジは何をするわけでも無く、日陰でお喋りをしていた。

「気になる男の子とかいないの?」
「年上派。」
「そうだよね~。Keizさん一筋だもんね~。」
「下らない冗談ね。そもそも、そういう気があるのはあなたでしょう?」
「そんなの無いんだけど…キゼならそれもありかも?男っぽくてかっこいいし、優しいし。」
「はいはい、女には見えない、って言いたいのね。…メール…?」

着信音が鳴る携帯端末を取り出し、受信したメールを確認する。
マナからのメールだった。
内容は簡潔に、空に群れ、とだけ書かれていた。

「…どういうこと…?」

考え込むキゼのメールを覗き見るクェジ。

「空にテンゴウグの群れを見た、ってことじゃないの?」

遠くの空を指差す。
その指の先にあるのは小さく見える黒い塊だけ。

「…見えるの…?」
「まぁね。行くんでしょ?」
「えぇ。最速で頼むわ。」
「任せて!」

ナノブラストを発動させるクェジ。
光に包まれた彼女の姿が変わっていき、やや大きな猫の姿になった。
その猫の上にキゼは乗り、クェジは走り出す。





数え切れぬサウギータの死骸の山。
その中で動いていたのは二人の女性だけだった。

「後は回収班を待つだけだね。」

背伸びをするmomo。
彼女の下には捕らわれた突然変異体がいた。

「済みませんが、私はお暇させていただきます。」

確認した携帯端末を仕舞い、告げた。

「旅館中だったもんね?先生は大変だ。」
「そうですが、異常事態が発生したようですので。…ここも同様のようですけれどね。」

彼女達の頭上にはテンゴウグの群れ。
サウギータの匂いに釣られたのかもしれない。

「情報によると…ニューデイズの一部地域、つまりこの辺りで現在テンゴウグが異常発生しているが観測されたようです。」
「一目瞭然。それで?」
「退治願いが出ています。」
「つまり、報酬が貰えるわけだ…ね!」

襲撃してきたテンゴウグを三体纏めて返り討ちにする。

「Keizは生徒を助けに行ってていいよ。」
「…いえ、この群れ相手では獲物を護りながら戦うのは困難でしょう?」
「生徒が心配じゃないわけ?」
「何を言っているのですか。自慢の生徒です。」
「…信頼してると。なら、こき使わせてもらっちゃうからね!」

乱れ舞う斬撃と魔法。
第二戦…突然変異体防衛戦が始まった。





テンゴウグの群れを追うマナとその家族。
しかし、相手は飛行しており、その距離は開くばかりである。

「どうしよう…!」

テクニックを発動しても届かないだろう。
彼女達はただただ後を追うしか無かった。
今のところ、まだ街は襲撃されてはいない。
しかし、まず来ないであろう人の街にわざわざ姿を見せた以上、警戒しないわけにもいかない。

「無事のようね。」

マナ達の前に猫に乗ったキゼが着地する。

「キゼさん!?…と、可愛い猫…?」
「クェジだよ。」
「喋った!?」

驚くマナとその家族の少女達。

「…クェジ、あの群れは危険そう?」

群れを見上げてキゼは問う。

「雰囲気からしてあまり友好的ではないみたい。」
「なら、倒すしかない。運良くこの辺りは撃墜しても被害は最低限で済みそうだから。」

大きな公園が広がっており、建物が少ない場所にいる。

「撃墜って…?」
「文字通りの意味よ。マナさんはみんなを公園に集めるように連絡。それと撃墜したテンゴウグの撃破をお願い。…クェジ、飛べる?」
「あれは疲れるんだけど…仕方無いっか。」

クェジの全身の模様が変化し、背中には一対の翼が現れる。
そして、大きく羽ばたいて飛び立った。
その速度は速く、数秒もかからないうちにテンゴウグの群れを追い抜き、前に立ち塞がる。
テンゴウグ達も二人を敵だと認識したのか、襲い掛かってくる。

「…サ・グランツ!」

キゼは蒲公英を模した杖を取り出て振るい、テクニックを発動する。
群れの頭上がら光が雨のように降り注ぎ、直撃したテンゴウグを落下させていく。

「私だって!」

クェジの周囲に四つの小型魔法陣が展開され、それぞれがレーザーを放つ。
接近してきた近くのテンゴウグを撃ち抜いていく。
乱れ飛び、テンゴウグを撃墜していく二人の攻撃。
しかし、元々の数が数だからか、あまり減っているようにも見えない。
中には二人の脇を通り抜けたのもいる。

「これは早々に落とすだけ落とす必要がありそうね。クェジ、私が落下死する前に拾って。」

それだけ言うとキゼはクェジの背から飛ぶ。

「えっ…?」

ツインカードを取り出し、振るう。
そして、落下しながらも舞いを踊るかのように武器を振るっていた。
術式が施された花弁の刃は標的を定めると高速で追跡を行う。
テンゴウグが空を飛べる生物であろうとも逃れる術は無い。
乱れ舞い散る無数の刃は一体も逃すこと無くテンゴウグの翼に貫いた。

「馬鹿!」

落ちていくテンゴウグ達を掻き分け、キゼに追い付いたクェジ。
背中に乗せ、そのまま地面へと向かう。

「間に合うものね。」
「間に合わなかったらどうするつもりだったの!?」
「何も策が無かったとでも思っていたのかしら?」

意地悪く笑う。

「それならそうと早く…って、安心したら…。」

力を消耗し過ぎてしまったクェジのブラストが解けた。
まだ地上まで距離がある。

「それだけ無理させてしまったら当然よね。」

クェジをお姫様抱っこし、ブラストを発動させたキゼ。
彼女の周囲の重力は狂い、そのままゆっくりと降下していき、着地する。

「大丈夫ですか!?」

二人に駆け寄ってきたのはマナ。
キゼはブラストを解除し、答える。

「私達は問題無い。テンゴウグは?」
「みんなが到着したのでもう大丈夫だと思います。」

墜落したとは言え、テンゴウグは空を翔る原生生物。
着地に失敗したのはいない。
そのテンゴウグ達を集まった魔導部の生徒達が囲んでいる。

「どうにかなりそうだね?」
「まだ油断は出来ない。各自、無理をしないように。撃破ではなく救援が到着するまでを優先とする。」

キゼの言葉に元気良く返事する生徒達。

「撃破しなくていいんですか?」
「翼を負傷している今、テンゴウグの脅威も激減している。無駄に命を奪う必要は無いでしょう?尤も…。」

ロッドを取り出し、襲い掛かってきた一体のテンゴウグに対して振るう。

「奪わないとも言っていない。」

ロッドの先から横に刃が出現し、まるで大鎌となったその武器はテンゴウグの胴体を両断した。

「クェジ、戦える?」
「すぐには無理かも…。」
「わかった。彼女の回復をお願い。」
「う、うん!」

キゼの言われた通り、クェジの治療に専念するマナ。

「…このまま終わればいいとは思ったけれど、現実は残酷なものね。」

善戦している魔導部。
その時、公園に大きな影が通り抜けた。





百を越すテンゴウグの群れに対し、アウギータの突然変異体を護りながら戦うKeizとmomoは未だに二人だけ。
周囲には既に事切れたテンゴウグがいくつも転がっている。
二人には未だに怪我は無いものの、少なからず体力は消耗しているだろう。

「ちょっと休憩させてくれない?」
「どれくらいですか?」
「三十秒ぐらい。」
「わかりました。」

擬人化した少女が二人、momoを挟んで防御壁を張り巡らす。

「ここいらで少し流れを変えましょう。」
「派手にやっちゃって。」
「…おいでなさい、カンナ、トイトイ。」
「…えっ…?」

魔法陣を展開させ、二体の幻獣を呼び出す。
カンナが駆け巡って雷の雨を降らせ、大きくのテンゴウグを感電させて動きを制限し、そこにトイトイが近くにいたテンゴウグ達を押し潰した。

「今、複数同時召喚した…?」
「だとしたら何でしょうか?…ヌイ、コンル。」

続け様に炎と氷の幻獣を召喚する。
彼女の前方をヌイが焼き尽くし、後方をコンルが貫いた。

「…ピリカ、クンネ。」

最後に呼び出したのは光と闇。
光が二人を優しく包み込み、Keizは闇を纏った。

「幻獣全て一斉召喚するなんて…。」
「使役させるのは得意なのですよ。」
「…そこに人間も入ってそうだよね…。」

momoの呟きにKeizは深い笑みを浮かべた。





魔導部が優勢だった公園での戦い。
しかし、巨大な黒い影の出現によってその空気は一転する。

「な、何だよ、あれ…!?」

上を見上げ、怯えたような声を出した男子生徒。
ゆっくりと降下してきたその正体はテンゴウグだった。
しかし、大きさは遥かに違い、人間をも簡単に一口で飲み込むことが出来そうな程である。

「まさか、突然変異…?何にしても、あれと生徒を戦わせるのは危険ね。私はここを離れるからクェジをお願い。」
「は、はい!」

キゼは走り出し、花の形をした弓を取り出した。





『慰安旅行』・続く






後書き

クェジは6thです。
設定上は…ふむぅ~…。
弱いです(笑)

実は短編として書き始めたのにいつの間にかこれだけ長くなってしまった不思議。
なお、まだ全ては書き終えていません。
戦いすら終わっていませんので(^_^;)

しかしながら…慰安旅行の慰安は一体どこへ…?





おまけ

キゼの特殊アビリティ『紫陽花』

効果
法撃力判定となる。
範囲拡大。
防御力が跳ね上がる。

条件
大鎌装備時。


キゼの特殊アビリティ『制御』

効果
ゲージが少しでも溜まっていればいつでもインフィニティブラストが発動出来、発動時はいつでも解除可能。

条件
常時発動。



クェジ

ビーストフォースの少女。
同じビーストフォースであるワーンの弟子であるが、出来はあまりよくないとの噂。
キゼから百合疑惑を持たれているものの、ただ単に凄い人を尊敬してしまう性格。
少し過度なだけ。



クェジの特殊アビリティ『ネコブラスト』

効果
特殊ナノブラストとなり、ネコの姿となる。
四足で移動が早く、法撃力計算で法撃判定。

条件
ナノブラスト発動時。

ワーンから引き継いだもの。


クェジの特殊アビリティ『覚醒』

効果
上への攻撃判定が広い。
持続時間が長いものの徐々にHPとPPが減少していき、HPが1になったら解除。

条件
ネコブラストからの移行

ワーンから引き継いだもの。