場所:北ア・常念岳東尾根

日時:3/9(土)-3/10(日) 

メンバー:ケンケン、O俣さん、ツヨシ(記録)

装備:基本雪山泊装備、(登攀具は持参せず)

 

昨年後半から忙しく山行に参加できていなかったところに、O俣さんから雪山のお誘いがきた。積雪期限定ちょいバリコースの常念岳東尾根。地形図で見ると、出会いから前常念岳まで一定の傾斜で私の技量でも参加できそうなので、バタバタしそうだが即答で参加することにした。遠距離通勤なので金曜日は仕事を早めに切り上げた。天気予報では晴れで気温はかなり低くなるとのこと。

 

【1日目】 7:45駐車場所(783m) → 16:00テン場(P2178)

道の駅で前夜泊してゲート直前に車をデポ。先行パーティが1台、準備中に2パーティが到着して、さほど早い時間でないのに4パーティということで意外に少なかった。

 

林道を小一時間ほど歩いて、送電線巡視路の入り口から尾根に向かって林道を離れた。トレースははっきりしている。

1日目は、獲得高度1400m、9km程度を7時間程度で行く予定。トレランもこなすケンケンは先頭をツンツンと進んでいくが、いつも軽快なO俣さんのペースが上がらない。長身の男性2名と女性としても超小柄なO俣さんのステップが合わないのも一因だが、おにぎりが見つからず十分に朝食を食べていないのがたたり、シャリバテ状態となった。

午後になっても、なかなかペースが上がらすテン場への到着が大幅に遅れて、明日に支障が出そうになった。トレースがはっきりしていて、行き違いのリスクもないので、余裕のあるケンケンにテントを託して、テン場に先に向かってもらった。

 

気温が低いため、小麦粉のような雪を一人で踏み固めてくれたそうな(多謝!)。テントの設営が完了したところで、O俣さんとツヨシが到着。

エビいりの味噌鍋で空腹を満たす至福の時だ。このころにはO俣さんの体調も回復してきた。うどんでしめてゆっくりしたいが、到着が遅くなってしまったために、くつろぐ時間もなく明日の準備をして9時過ぎ就寝。

 

【2日目】6:15テン場→ 9:00前常念岳(2662m)→10:30テン場11:30→15:30駐車場所

 

朝食は、味噌鍋の残り汁で作った雑炊。問題となったO俣さんのカチコチに凍ったおにぎり(ツナマヨ)が出てきた。持っていても荷物になるだけなので、入れてみることにしたが、和風雑炊からイタリアンリゾットへの見事な味変で、新しいレシピの発見となった。

起床が遅く、周りのパーティーより1時間以上遅れて出発準備。

風が強そうだったが、天気は良かった。ピーカンの予感。富士山もくっきり見えて、ボルテージは最高潮。雪の槍・穂高が見えるかな。

 

このころ、我々を追い抜くパーティがいくつか出現。どうも日帰りで常念を目指すらしく、駐車場を午前3時前後に出発してきたらしい。空荷ではあるが、その登坂力に驚愕した。

 

森林限界。

まだまだ、先は長いが、トレースがはっきりしていて安心。

  

日は出てきたが、風が強く氷点下22℃。

今日はO俣さんも快調。

さらに風が強く、手先が痛い。

結構斜度もあるが、風に押し上げてもらう感じ。15m/s以上はある。

ピークは吹きっさらしなので、前常念直前の岩陰で休憩。

ここで、チョコレートを食べたのだが、、、。大天井方向を望む。

何とか前常念岳に到着したが、そこからトレースがない。どうも、先行パーティも強風であきらめたらしい。ここから先は、稜線が東西になり北風を真横から受けることになる。少し先で2パーティがトレースをつけようとしていたが、悪戦苦闘しているようで、昨日の疲れもあり、今回は我々も前常念で敗退した。

我々が下山中も、登りの日帰りパーティーと多くすれ違った。

下山途中。松本平野を望むが、この辺りは氷点下10℃ぐらいでも風がなく、3月の日差しでポカポカ陽気気分。

駐車場に戻ってみると車が10台程度あり、日帰りパーティの方が多かったということ、全くトレーニングをしていない私には想像もできない人たちだった。

温泉に入って帰路につく途中、振り返ると常念がくっきりと見えた。「今度は、日帰りで挑戦かな!」と頼もしいケンケンの一言。さすが、若いトレランナーは違う。

 

敗退はしたが、何とか前常念までは到達することができ、白銀の荒涼とした世界を久しぶりに経験できて大満足だった。ただ、下山開始直後、森林限界ぐらいから、私(ツヨシ)に持病の片頭痛が発生。寒すぎてチョコレートを食べすぎたことが原因だろうか?吐き気をもよおし、午前9時から、帰宅した深夜まで飲み食いができず、よく下山できたとある意味感心した。

 

私がへばっているので帰りの高速もケンケンが大阪まで運転してくれ、何もかもケンケンにお世話になった山行だった。ケンケンありがとう。素晴らしい世界に誘ってくれたO俣さんにも感謝!