2023.0503-04  神納川榎谷ツツジ谷

 

【1日目】

連休の天気が良くなりそうという予報で、雨天で行き損ねた榎谷に元のメンバーで行くことができた。山間の小さな集落「山天」を抜け、行き止まりで駐車させてもらうと、山道を辿り榎谷の河原に下り立つ。ここから河原歩きが長いのだが、今日は新緑の爽やかな天気で暑くもなく良かった!堰堤を2つ越え、クロ谷を左に分けると、いよいよ沢登りっぽくなってきた。トポには小さく巻くとあるが切り立っていて小さく巻けるの?見ると腐ったロープと梯子代わりの木が立てかけてある。とても使えたものではない。

Mがボルダーのように巧みに左壁を登ってくれ、リュックはリフト、後続二人はゴボウと引き上げで何とか登らせてもらう。

 

クルミ谷を右に分け、明るい谷を行くと、あちらこちらでオタマジャクシがいっぱい‼手掴みですくえる。やがてミニゴルジュと書かれた辺りになるが、水は思ったより暖かく濡れても寒くないので楽しく遡行できる。

ようやく本谷とツツジ谷出合に着く。右手ツツジ谷に入り岩間滝を越えていくと、行く手に大滝が見えてくる。3段60m「ツツジ滝」である。美しい大滝である‼しばし鑑賞の後、左から巻き登り、高度感のあるトラバースと続くので、ロープを出してもらう。

 

続いて、すぐ上の15m滝の登攀になる。ロープを出して本流横の左壁を登る。

 

ナメ・小滝と越えて行くと直ぐに2段15m滝が現れる。これも美しい滝だが、滝壺に網の放置物があり、少し残念な景観になっている。ここはサクッと左を巻き上る。時間が15時を迎え、この先等高線が緩くなるので、良いテン場はないかと物色しながら歩く。トポに枝沢から「多段50m美しい滝」と書かれた地点で良い感じの所を見つける。時間に余裕があるので、しっかり整地して今宵の寝床を確保する。焚火の材料には事欠かない、枯れ木・枯れ枝・落ち葉の宝庫である。焚火を囲み楽しい夕餉の時間を過ごす~~~

 

 

【2日目】

お天気に恵まれ暖かい夜だったので快眠、2日目の朝を迎える。あさの焚火も難なく火が付き、まったり朝食を取ることができる。

出発、美しいナメを行くと、右手奥の林間に大滝が見える。これは二俣右の支流にかかる滝。本流は左、5m滝の上に美しく20m滝がかかっている。

「登れそう」ということで、Mさんがロープを伸ばすも中段あたりで苦戦‼中間支点も取りにくく大変そう。ついにリュック放置、滑り落ちてくる。空身になって、何とか登りきる。Iさん中間で登り始めるが、行きづまりヘルプ。登ってみると、中間部はのっぺりしたホールドでヌルヌル!これは怖い‼足を押さえて登りきってもらう。Oは、その間に中間支点の所までMのリュックを引き上げ、ラストの前に付けて登ろうと思うが、手掛かり求められず、リュックは懸垂で回収してもらうことにして放置、ゴボウとお助け紐で登りきる。朝一で時間もあったので、挑戦的な登攀を経験させてもらうことができた。

 

次の15m滝は左を軽く巻き登る。平凡な流れになり奥の二俣に着く、右俣に入る。適当な所から尾根に取りつき枝尾根からP1209を目指す。主稜線に出てから「山天ノ高」まで登りが続く。登りは辛いが気持ちの良い縦走路である。遡行してきた榎谷はもとより小辺路の峰々・大峰の山々が見渡せる。ここからの下山がまた長い!「滝も多くていい沢なのに、この沢が人気無いのは入渓と下山に時間がかかるからだね」とか言いながら、ひたすら歩き続ける。夕暮れ前に山天の村落に下山できた。

 

ここで、捜索隊の人と遭遇。4月10日に小辺路を歩いていたアメリカ人女性が行方不明になっていると!世界中の巡礼道を歩いていて山慣れた人だったが伯母子越えで消息が分からなくなったとのこと。尾根筋はほぼ捜索したので谷を探し始めて、今日は三田谷を捜索、次に榎谷と思っていたからと情報提供を求められる。早く見つかりますように。

楽しい2日間を過ごせたことを仲間に感謝。(記:小俣)

沢泊初めてのイズミさんから感想を頂きました。

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沢6回目で初めての沢泊。

飯盒で炊く米は美味しく、鍋は体を温め、火を囲むと自然に会話が生まれ、人との距離を縮めてくれる。

やみつきになりそうな予感デス。

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日程:2023/5/2N~5/4
山域:奥高野・神納川・榎谷
参加者:光久、小俣、藤江

報告:小俣