世良くんより、インターンの最終報告書を受領しましたので、アップします。
(1)インターン活動を通して得たこと及び今後の大学生活における目標
私がインターン活動において得たことは、主に3つあります。
1つは、自己管理ができるようになったことです。以前の私は自己管理が思うようにできず、例えば、学校のゼミ履修の手続きに関する説明会があったのですが、その説明会の日時・場所を正確に把握していなかったため、結局当日思いだして慌てて会場に向かったときには、ほとんど説明が終わっていたということがありました。もともとマイペースな性格が、大学に入ってからは更に拍車がかかり、行動が自分本位になるばかりでなく、自分のことにも目がいかなくなる始末でした。しかし、このインターンに参加してからは、他のインターン生が自己管理をしっかりしているのを見て、このままじゃいけないと思い、他のインターン生についていくために今までの自分の生活を見直し始めました。他の人から見ればつまらないことかもしれませんが、毎日メールをチェックするようになり、スケジュール帳を使うようになり,何事にも確認を意識して臨むようになりました。まだまだ甘いところはたくさんありますが、二か月前の自分に比べると見違える程ほど良くなったと感じています。
2つめは、政治に深く関心を持つようになったことです。私は法学部なので、学校の授業でも政治について触れる機会があり興味もそれなりにあったのですが、自分から政治について深く探究しようという姿勢はありませんでした。ある時、テレビで流れている政治ニュースをぼうっと眺めているだけでも疑問に思うことはいくつもあるのに、その疑問を解決しようとしない自分に気づいて、怖くなりました。それから、政治学の講義に集中して取り組むようになり、政治の世界をもっと知り、深く関わっていきたいと思っていたときに、ドットジェイピーの議員インターンシップのことを知りました。何か新しいことをしようかと思っていたときだったので、すぐに参加を決めました。インターン活動に参加してからは、政治の問題について、問題の原因は何か、そもそも問題になっているのは何故なのかというように深く突き詰めて考えるようになりました。街角にある信号機一つ見ても、山本議員が土木事務所に信号機を設置するよう要望していたことを思い出し、これは誰が要望して、どこの業者が設置したのだろうと思ったことがあります。これからは政治のことだけでなく、様々な物事を広く捉え、間違った情報に惑わされることなく、正しく判断できるようになるのを目標に、何事にもアンテナを伸ばし、このインターンシップで芽生えた探究心を忘れないよう心がけていきます。
3つめは、共に切磋琢磨し合いながら、成長していける仲間ができたことです。初めてインターン生全員が顔を合わせたときは、本当にこのメンバーとうまくやっていけるか心配でした。始めのうちは、みんな遠慮がち、コミュニケーション不足で、スケジュール調整や、活動方針の設定がスムーズにいきませんでした。しかし、中間報告会以降からは、インターン生がお互いに意見を遠慮せずに伝えられるようになり、インターン活動のことだけでなく自分たちの長所や短所を指摘し合ったり、将来の展望などを話し合ったりということがありました。私がインターンにおける目標として、事前リサーチシートや日報に掲げたものの一つが、他のインターン生と良い信頼関係を築き、他者の意見を尊重して同じ目標に向かっていけるような社会性を身につけることであったので、振り返ってみればこの目標も達成できたのではないかと感じています。このインターンが終わってからも、事務所の同じインターン生だけでなく、活動中にできた様々な人との繋がりも大事にしていきたいと思っています。
これらの、インターン活動で得られたものは非常に大きかったのですが、これから改善していかなければならない課題も出てきました。私が最も改善しなければならないと思ったことは、十分に状況判断ができておらず、時と場所に応じた冷静な判断ができないことがあるところです。山本議員や他のインターン生にも指摘を受けたのですが、時々感情的になって、冷静な判断能力を欠く場面がインターン活動中に多々あり、また指摘を受けた後に自分の生活を振り返ってみると、普段でもそういうところが自分にとってネックになっていることに気づきました。
これからの大学生活においては、この点の課題を改善することを目標に、普段から周りを良く見て、状況に応じた適切な行動をとることを意識していきたいと思っています。また、学外活動に積極的に取り組むことも今後の目標にしようと考えています。来年からは、私は3年次になるので、自分の望む進路に進むための準備に本格的に取り組まなければならないのですが、残りの大学生活をそれだけのために過ごすのは、とても惜しいことだと思っています。もちろん最優先は自分が望む進路に進むための準備ですが、その傍らで少しでも今後の自分にとってプラスになるような経験を、学外活動を通して得たいです。私が今一番やってはいけないことは、以前の自分に逆戻りしてしまうことです。このインターン活動で得たもの、自分で立てた今後の大学生活における目標を忘れることなく、充実した時間を過ごせるよう頑張ります。
(2)インターン先の地域・国政において自分が興味を持った課題とそれにたいする提言
今の日本は、莫大な負債を抱えているにも関わらず、返せもしない国債を発行し続け、国家支出予算の約5分の1を社会保障費に回しているという無謀としかいいようがないような予算を組んでいながら、その場しのぎの財政対策、増税を行おうとしています。確かに社会保障の維持と財政回復の両立を考えると、増税はやむを得ないかもしれません。しかし、今の財政制度のままで増税をしても焼け石に水であり、根本的に解決にはなりません。この問題を解決するためには、国に頼るのではなく、地方分権を進め、それぞれの地域が自立して政治運営を行っていく必要があります。
私が住んでいる大阪は、首都東京と比べても遜色がないと言っても過言ではない経済力を持ち、また「水都」という大阪ならではの特徴をもっており、この地方分権のモデルになるような自立した都市に成長できるポテンシャルを秘めています。私はこのインターンで、大阪府各部署との打ち合わせ等の活動を通して、大阪が、日本の経済力の核となるような大都市になっていくためには、他の都道府県にはない、大阪ならではの魅力ある街づくりが重要なのではないかと考えました。
そこで、私が提言したいのは、この街で働きたい・住みたい・遊びたいと多くの人に思ってもらえるような、大阪のイメージづくりです。私たちは日常生活において、例えば、服を買うならここ、食事に行くならここ、遊びにいくならここ、というように、自分が欲しているものはどの街に行けば何が手に入るのかを、ある程度見当をつけているし、また新しい需要があれば、それを満たせる街を探すものです。しかし、大抵の場合は、自分の求めているものが得られそうなイメージがある街を選んでいるのであって、細かい情報まで収集して行く街を決めているわけではないと思います。実際には多くの需要が満たせる街でも、街にそういうイメージが無いと人は呼び込めません。
また、近畿には、そのような需要が多い街は、大阪の外にも沢山あり、そのような街を求めて府外に出る人が多いです。釣りをしに和歌山に行くとか、服を買うのに神戸に行くとか、デートをするのに京都に行く、といった人が私の周りにも多く見受けられますが、これらの街を選ぶ基準も、やはりイメージです。
なので、大阪に人を呼び込み、また大阪から人を外に出さないためには、衣食住やレジャーを充実させて人を呼び込み、大阪の外に出なくても、需要を満たせるという多様性のある都市にし、はたから見てもそのような街に見えるイメージづくりをすることです。今の大阪だと、大阪市は非常に魅力があり、また個性的な地域が多いのですが、その他の市は、正直過疎地の地域とイメージが変わりません。大阪のPRも、中心になっているのは大阪市内の地域がほとんどです。大阪市がこれから更に発展することは大事なのですが、それよりも他の市が発展しないと、せっかく人を呼びこんでも、結局大阪では満たせない需要を求めて、人が大阪から外に出ていってしまいます。
大阪市以外の市にも港はあるし、山があり、川もあり、工場もあります。また大阪日には無いような自然が豊かなところ、とても大阪とは思えないぐらい星がきれいに見えるところもあります。そのような大阪市にはない魅力を秘めた街はいくらでもあります。そのような街が、他の都道府県や、外国の魅力的な街をモデルに、多くの人が憧れるようなイメージのある街に変わり、その街の魅力が人に伝わるようになると、大阪の街々に多様性、個性、活気が生まれ、自立し尚且つ日本を引っ張れるような大都市にきっと成長できます。
詳しい行政の問題は、今の私には未だ分かりませんが、これからも見識を深めることを忘れず、今回の提言に根拠をつけられるようにしたいです。