Local Busについて | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所

2004年5月。
偶然入った、書店に併設されていたCDショップの店頭で、印象深いジャケットのCDを見かけ、手に取った。
椋鳥ロビン/Local Busと書いてあった。

椋鳥(むくどり)ロビンというバンドの、ローカルバスという名のアルバムか、とその時は思ったけど、実はLocal Busがグループ名。
そして、そのCDは2002年11月発売と、当時としても少し古めの作品で試聴もできなかった。できなかったけど、その印象深いジャケットから「これはよいものに違いない」と、なにか、を感じ取り、あまり迷うことも無くレジへ持って行った。
まさかそれが、14年来の愛聴盤になるとは思いもせずに。

このページで以前紹介したことがある谷川理恵、松倉佐織(現、松倉サオリ)など、幾つかのCDをジャケット買いした経験はありましたが、これ等はCMソングで曲の断片を聞いてから買っています。しかしこのCDだけは本当に未聴状態で買った、自分としてもめずらしい出会いでした。

再生してみると、静かに聴こえてくるギター、水音と鳥の鳴き声。表題曲の「椋鳥ロビン」に続き、部屋の窓辺から見えた小鳥たちの、一瞬の動きが見事に切り取られた「トリトブ部屋」。
幾重にも重なるコーラス。美麗なファルセット。これはすごいアルバムを発見したと、最初の2曲で確信しました。

Local Bus(ローカルバス)は作詞作曲とボーカル担当の野見山睦未、編曲を担当する永嶋圭司から成る音楽ユニット。
ホームページへ行ってみると、おふたりは私と同郷。当時検索で調べた記憶では1998年に、確か福岡県飯塚市で3人で結成。その後ひとり抜けて2002年にマキシシングル「ansa-」でメジャーデビューされ、上京。
この椋鳥ロビンはファーストアルバムで、この翌2003年に発売されたミニアルバム「8 trees mountain」も発売中。数日後すぐにこのミニアルバムも買いに出かけました。

シングルはansa-以外に、「桜見丘」という曲が発売されたばかりで、それはアニメ「ポポロクロイス」の後期エンディングテーマとありました。
ポポロクロイスは、以前このページで何度か紹介した大塚利恵さんが主題歌をうたう「ポポロクロイス物語」の続編。
当時好きで、DVDボックスが出たら買おうかなと思ったこともあるほどだった作品でしたが、続編がアニメ化されているのを知らなかった。番組は終了したばかりで見逃してしまっており、今も未見です。
当時、ゲームの仕事を辞めて4年近く経っており、半導体工場勤務。ゲームやアニメへの興味がだんだんと薄れていった頃でした。

至上の名曲だと思う桜見丘。当時、新アルバムかベストアルバムが出て、収録されるかも、などと思い、これ等シングルの購入は少し待ってみることにしました。
しかし待てど暮らせど、桜見丘以降新作が出ない。
やがてホームページも1枚のイラストが表示されるだけになり、それすらも繋がらなくなって、音信不通になってしまいました。

 



もう音楽は辞めてしまったのかな?
買ってなかったシングル2枚も購入し、時おり引き出しから出して再生し、月日は流れました。

2014、5年頃でしたでしょうか、久しぶりに検索して偶然、野見山さんのブログを見つけ、そしてその後新しいホームページも発見。
メジャーを辞めて地元の筑豊地方へ戻られ、新音源も発売されて、時おり東京でライブも行っていると知り、衝撃でした。
新曲を購入し、かつてのマキシシングルと併せてCDRにまとめ、燒きました。

ずっと、タイミングが合わなかった。
初めて曲を聴いた時はメジャー最後のシングル発売後。
復活したホームページも見つけたのは立ち上げから数年後。
地元福岡出身の音楽ユニットなのにライブも観てない。

 

でも、今度こそはライブを観ておこう。

ファンになって14年目でようやく実現するLocal Busの福岡公演は、明後日6月29日に開演となります。