昨日から始めたタロットメッセージ
必要な人に必要なメッセージになるといいな。
と、始めたタロットメッセージですが
今日は、自分のために一枚引いてみましたん。
『裸の王様』
みなさん、ご存知でしょうか?
なんでも持っている新しモノ好きな王様
ある時、世にも珍しい。
最先端の技術で作られた素晴しい衣装を作るという
評判の仕立て屋が町にやってきた。
早速、王様も大喜びして大金を支払い、新しい衣装を注文します
なんとそれは、
『バカな人には見ることが出来ない生地』で出来ています。
ワクワクしますよね。
仕立て屋達は、王宮に早速、機織り器を持ち込み、忙しげに立ち働きます。
王様に命令された大臣達は、作業工程を王様に報告するのですが
もちろん、大臣や家来達も実際に目にする事は出来ません。
だけど、『バカ』と言われるのがイヤで素直に
『見る事が出来ません』とは言えず
順調に作業が進んでいます。
とても素晴しい仕上がりです。
と報告していました。
何日も掛けて仕上がったその衣装
早速、王様へ届けられました。
仕立て屋の手に掲げられた、その衣装。
本当にあるかのように、丁寧に捧げ持ち王様に纏わせます。
仕立て屋も家臣も家来も、周りにいる人々はさも素晴しい衣装だと誉め称えるので
王様も、なんて答えていいのか迷いますが、やはり、『バカ』だと思われたくないし、自分自身もバカだと認めたくないので、その衣装で国中をお披露目パレードに出掛けます。
驚いたのは、国民です。
素晴しく豪華で高価だと評判のその衣装は、誰の目にも見えなくて
目の前を通り過ぎるのは、王冠を冠っただけの 裸の王様が見えるだけ。
とても誇らしげに行進しています。
常識やヒトメを気にした賢人と言われるオトナは誰一人、本当の姿を言う事が出来ないうえに、なんと歓喜と賞賛の声を投げかける始末。
だけど、子供達のうち、とても幼い一人の子が、王様の本当の姿は裸だ。
はだかの王様だ!と叫ぶとともに、一斉に子供達が口々に騒ぎ出し、ついには群衆までもが囃し立てますが、
パレードは終わる事なくお城に帰るまで続きました。とさ。
まぁまぁまぁ。。なんとも意味深なグリム童話。
ウチの父親というよりも、今のどこかの国の王様のように見えますが、それは置いといて。
私の父親は、昭和初期、とても裕福な家に生まれました。子供は3人。上に2人の姉を持ち、最後にやっと生まれた男の子。幼い頃は、一人に一人づつ子守りがいたと聞いています。
大切な長男として育てられますが、一人目の姉は東京の大学へ。そして二歳年の離れた次姉の頃には戦況がどんどん悪化し私財も底を尽きかけますが、なにしろ自分が大切なこの二番目の姉は行くといったら絶対実行するのが信条です。最終的に、長姉と同じ東京の大学へ進学します。
そして、父が大学へ行く時期には家には全くのお金が残っていませんでした。
一流の大学へ推薦で決まっていましたが、資金不足で、三流と言われる大学の夜間学校へ進むしか道は残されていなかったのです。(驚くことに当時のしきたりとして、大学に親戚の誰かが通っていたら、推薦枠というものが存在したそうです)
そこから、彼のコンプレックスが始まります。
一流大学に進めなかった自分は、どんなに頑張っても同僚の昇進を眺める事しか出来ないんだ。
昇進できなかったのは、自分のせいではないんだ。
そして。外ではとても評判の良い父親ですが、親戚の集まりに出ると、自分の子供や母親の悪口ばかり。
悪口自慢で、親戚中の同情や注意を引くのが彼の得意技。私たち、子供は褒められたことがありません。
でも。親だから子供が大切じゃないはずはない。とか、本心ではそんなことを思ってないよ。と、周りのオトナ達は声を掛けますが、子供達が聞きたい言葉はそんな平凡でわかりきった言葉ではありません。
辛かったね。嫌な気持ちになったね。と、人生に寄り添う気持ちが欲しかっただけなんです。
でも、周りのオトナに期待するのはとっくの昔に諦めました。
長い間、父親とは一線をひいての生活でしたが、やはり父親ですもの。この世に私が生を受け、大きくなれたのも父親が頑張って働いてくれたお陰です。
お調子者で自分中心な彼ですが、とても寂しがりやで優しい気持ちも持ち合わせているのです。
きっと彼なりの愛情表現が拙かっただけなのも判ります。お父さん、本当にありがとう。長生きしてね。
不器用にしか生きれない、私たち親子。
似ていることばかりで、笑ってしまいますが。
誰でも生きていると、人生につまずくことは沢山あります。でも、きっとほぐれる瞬間があるものです。
一生懸命にぶつかることも大切だけど、時には離れる時期も大切なんです。
父親に感謝の気持ちで、なぜだか今日は一日涙が出ます。どなたかに必要なメッセージでもあるといいな。
そんな気持ちにさせてくれた、一枚のカード。
寄り添うメッセージがあると、嬉しい物ですね。