トゥールーズ・ロングステイ2023(13日目・その6) | 草木染の毛糸屋さん

トゥールーズ・ロングステイ2023(13日目・その6)

2023年9月17日(日)世界遺産の日

古代ローマの円形競技場にて:グラディエータ(剣闘士)

林の中でグラディエータの格好に着替えていた人たちが競技場に入っていく。次の演目はグラディエータの実演らしい。

わたしたちも競技場の周りの法面に急ぐ。

古代ギリシャ風の衣装を身にまとった2人の女性に先導されてグラディエータが入場する。女性は対応するグラディエータの名前が書かれたボードを掲げて、観衆にアピールする。

審判が入場し、試合が始まる。グラディエータはそれぞれ得意とする武器がある。防御に力点を置いたもの、破壊力はあるけど相手に衝撃を与えるのが難しいもの、リーチが長い武器や身軽に動くのに適した担当のような武器、投網のような武器… 防御用の盾を持つ人もいれば持たない人もいる。盾を持つと安心感はあるけど、動きは鈍くなるし、攻撃力が落ちてしまう。対戦相手がどんな武器を使うかによって、自分が使う武器の有効性も変わる。試合のたびにその組み合わせは変わる。

第一試合

第二試合

試合はどちらも一方が殺されるには至らず、負けを認めた方が合図をすれば終わる。勝利者には栄誉が与えられる。敗者は観衆の審判を仰がなければならない。つまり、戦いぶりが勇敢であったとみなされれば許され、腑抜けだと判定されればその場で処刑されたのだった。この日の実演では、第一試合の敗者は許され、第二試合の敗者は観衆(ここでは、わたしたち)の殺せという声によって、処刑された。

帰国後、ローマ帝国のグラディエータに関するドキュメンタリーを見たが、ローマ帝国の全盛期には敗者に対してはまさしくこの通りの扱いがなされていたという。けれど、衰退期に入ると、敗者に対する温情は一切なくなり、敗者には死が待つのみだったそうだ。

 

古代ローマの円形競技場にて:ファッションショー

古代ローマの様々な階層の男女の衣装とその意味を説明してくれた。

見た目に派手な演出はなく、生真面目な説明が続いていたので、わたしたちはすっかりダレてしまった。

この日は夕方まで様々な演目が用意されていたが、それを潮に帰ることにした。

おなかもすいてきたし。というかすでに午後1時近く。午後2時までに昼食を取らないと、また、スタンド的なところでサンドイッチくらいしか食べるものがなくなっちゃう。トラムでサン・シプリアンまで戻ろう。それなら2時までに着ける。