トゥールーズ・ロングステイ2023(13日目・その2) | 草木染の毛糸屋さん

トゥールーズ・ロングステイ2023(13日目・その2)

2023年9月17日(日)世界遺産の日

ちょうど1週間前の月曜日、テレビのことで【家】の大家さんに来てもらって、雑談を交わした際に、彼女から世界遺産の日の過ごし方についてアドバイスをもらっていた。わたしもどこかの教会か博物館で面白そうな折り畳み式のリーフレットを手に入れていたので、それを見せると「イベントとしては1日中やっているけど、午前中の涼しいうちに見に行ったらいいんじゃない? みんなが古代ローマの服装をして当時の生活を再現しているの。面白いと思うわ。それで、午後からドラード教会のお宝公開があるから、必ず見てね」ということだった。

これがそのリーフレット

6つ折りになっていて、中を開くと、週末2日間のタイムテーブルが載っている。円形競技場では、騎乗での戦いやローマ風流鏑馬(馬上から槍投げや弓を射る)、コロッセオでのグラディエータ(古代ローマの剣闘士)の戦いの再現(入場から勝利の判定、負けた戦士への対処など)、古代ローマ衣装のファッションショーなどが行われる。その周囲の林の中では、古代ローマのお金の鋳造職人、弓矢などの武器職人、染め物職人、織物職人、パン屋、革細工屋、占い師など様々な人々の役が演じられるという。

 

古代ローマの円形競技場にて

トラムのアレーヌ・ロメーヌ駅を降りると、人の波が一定方向に向かっている。目の前に円形競技場は見えるのだけれど、入口が見あたらない。だから、こういう時は人波に乗っていくのが最適解。

入口に掲げられた説明板

Amphithéâtreとはフランス語で【古代ローマの円形劇場・円形競技場】のこと。「ここはTorosa(トロザ、トゥールーズの古代ローマ時代の呼び名 )の街から4㎞のところにあり、グラディエータ同士の戦いや野獣との闘いが行われた。が、古代ローマ時代の末期にはそのような見世物は行われなくなり、この場所も打ち捨てらレンガなどの建築資材なども他に流用され、現在はたいしたものは残っていない。1980年代に入って、本物の古代遺跡によって歴史への理解を深めようという動きが始まった。現在では、この円形競技場はおそらく1世紀中ごろに建設され、3世紀に最盛期を迎えたこと、その時には7000~12000人分の観客席があったことがわかっている」ということが書かれている。

ちなみに、ここはサン・レモン博物館(トゥールーズ考古学博物館)の管理になっている。普段は閉まってけれど、博物館を通してのガイドツアーであれば、世界遺産の日でなくても訪れることはできる。

競技場の方で何かが始まりそうだ。行ってみよう。