こんなに歌がうまいのに,残念ながら日本での知名度は今一歩。
でも,彼女の歌を聴く機会さえあれば,きっと好きになりそう。
Lara Fabian(ララ・ファビアン)は,1970年生まれのベルギー人歌手です。
ん,自身で曲も書いているからシンガー・ソング・ライターでもいいかな。
カナダの市民権も取得しています。
驚くべきは,彼女は,フランス語,スペイン語,イタリア語,英語を話し,アゼルバイジャン語,ドイツ語,ギリシャ語,ヘブライ語,ポルトガル語,ロシア語,トルコ語で歌うことができるということ。
そう,彼女はヨーロッパでの活躍の目立つ歌手です。
1991年に自身の名前をつけたフランス語のデビューアルバムを発表して以来,4枚のライブ盤と,今年14枚目のスタジオアルバムを出したところです。
国際的なアルバム発売は,1999年に英語で歌ったアルバム「Lara Fabian」になります。
まずは,彼女の代表作「Je T'aime(ジュ・テーム)」をお聴き下さい。
Je T'aimeとは,フランス語で「Je(私は) te(あなたを)aime(愛しています)」,つまり,Je te aimeの母音省略形となり,Je t'aimeが正しい形となるようです,
彼女は,自身の恋愛体験を歌詞に乗せ,歌うことで,時には感極まって歌い出せなくなることも。
同じ曲ではありますが,そんな動画をご覧下さい。
ピアノのイントロに乗って歌い出したのは,彼女ではなく大勢の観客達。
これは日本人のライブでもよくある光景ですが,サビのJe t'aimeの部分が,jeに聞こえません。
それでは?
観客達は,Nous t'aimonsと歌っているようです。
Nous は「私たち」,つまり,「私たちはあなたを愛しています。」と歌詞を変えてララを励ましているようです。
ただ単に,ララの代わりに歌っているわけではないのですね。
これに,ララも大きく感動していたようです。
あと2曲ほど聴いてください。
有名なアルビノーニのアダージョに歌詞をつけ,あなたがいないという切なさを見事に歌い上げる「Adagio(アダージョ)」,「私は病んでいる」と彼女のいなくなった気持ちを哀愁を込めて歌い上げたシャンソン歌手Serge Lama(セルジュ・ラマ)の曲をカバーした「Je suis malade」を。どちらもライブでこれだけ歌えるのが実力の証でしょうか。