Boston(ボストン)は,その名の通り,ボストン出身のハードロック(アリーナロックとも呼ばれた)バンドで,たった2枚のアルバムで70年代後半を賑わせました。


大きなギター型の宇宙船が飛び立ったようなアルバム・ジャケットは,ジャケットを手にする心をわくわくさせてくれたものです。

これは,レコードのジャケットだからよけいにインパクトが強く思えたのかな。

CDで見ると,なんかダサい感じも。。。。

と思うのは歳のせい?

1976年発売のボストンのデビューアルバム「Boston(邦題:幻想飛行)」には,「No Synthesizers Used」「No Computers Used」の文字が。

クイーンのアルバムでも見てたので,さほど気にも留めなかったのですが,音を聴くとそのクレジットを入れたかった理由がわかりました。

これだけ作り込まれた音をデビューアルバムで聴くことができるなんて,なかなかありません。

また,ここでのほとんどの音は,マサチューセッツ工科大学出身のギタリストTom Scholz(トム・ショルツ)が創りあげたというのも驚く話。

逆に一人だからこそここまで凝ることができたのかもしれませんね。


というより,彼は,大学時代にギターを覚えたという話が!


とにかく,1stシングル「More Than a Feeling(邦題:宇宙の彼方へ)」は,アルバムとともにヒット・チャートを駆け上がりますが,アメリカでは記録に残るほど売れたようです。

音の玉手箱のようにカラフルな音が飛び出すこのデビューアルバムは,ロック好きにとっては,いつの時代にも通じる音だったと思います。

それでは,この1stアルバムから「宇宙の彼方へ」とアメリカン・プログレ・ハードと呼ばれる所以とも思える「Foreplay/Long Time(フォープレイ/ロング・タイム)」(ライブ映像がかっこいいです)をご覧下さい。

 

 

 


ボストンは,1978年に2ndアルバム「Don't Look Back(ドント・ルック・バック)」を発売します。

商業的には1stアルバムほどは売れてはいないというものの,それでも700万枚を売り上げました。

ここから,アルバム・タイトル曲「ドント・ルック・バック」をご覧下さい。

 

 


一枚のアルバムにかける時間が長すぎたせいもあるのでしょうか。

CBSレコードから,アルバムの発売枚数が契約不履行であると訴訟問題があり,3作目の制作が滞ります。

1986年にレコード会社を移籍し,3rdアルバム「Third Stage(サード・ステージ)」を発売します。

そこから,全米1位となった「Amanda(アマンダ)」をご覧下さい。

 

 


この後もアルバムは発売されていますが,私が彼らを追っていたのはここまで。

その他にも,ショルツがギターアンプやエフェクターを作ったとか,2007年にボーカリストBrad Delp(ブラッド・デルプ)が自死するという悲劇もありましたが,バンドは今でもゆっくりと活動を続けています。

最後に,もう一度1stアルバムから,「Rock & Roll Band(ロックンロール・バンド)」をご覧下さい。演奏は2008年のライブからです。