私自身は,時事問題について書けるほど社会情勢に詳しくはないのですが。
社会的な問題を歌詞に盛り込んだ楽曲は数多くあります。
その中でも,先日紹介したValentine(ヴァレンタイン)を歌っている Martina McBride(マルティナ・マクブライド)が,2002年に発表した Greatest Hits(グレイテスト・ヒッツ)からの1曲は,目を背けてはいけない現状の問題提起となり,ミュージック・ビデオはその年のグラミー賞にノミネートされました。
1966年カンザス州シャロンにある酪農家の娘として生まれた彼女は,幼い頃からカントリー・ソングを聴き馴染んで育ちました。
若い頃は,バンド活動もしていましたが,89年に結婚。92年に歌手としてデビューすることになります。
この歌手となる経緯もおもしろいのですが,それはいつかまた。
その後大きなヒットを経験し,カントリーのみならずアダルトコンテンポラリーなど幅広いジャンルでトップの座につき,上記のベスト盤発表を迎えます。
今日紹介したいのは,その中の Concrete Angel(コンクリート・エンジェル)という曲。
歌詞を忠実に再現したミュージックビデオのおかげで,英語がわからなくても,内容が伝わる作りになっています。
まずはご覧下さい。
すでにおわかりの通り,この曲は児童虐待をテーマにしたものです。
ビデオの主人公であるAngela Carter(アンジェラ・カーター)が,家庭では母親から虐待を受け,学校ではいじめにあい,担任にはそれに気付いても無視されています。
ついには,母親に殴られたことで死にいたる,という重い内容です。
ただし,終盤,アンジェラの魂は,他の虐待されて亡くなった子ども達の輪に入り,死後は幸せな時を過ごすようで,ほっとさせてくれます。
え?
ほっとしていいのか?
アンジェラの視点で見れば,確かに苦痛の人生(たった7年間の!)から解放され,初めて笑顔となれる時がきたのですが,このためにアンジェラは生まれてきたのでしょうか。
苦痛を味わい,死の今日を与えられるために?
また,アンジェラを迎える子ども達は,同じように虐待されて死に至った子ども達です。
これだけの子どもが,現実にはもっともっと多くの子ども達が,親の虐待により命をおとしているのだ,ということをこのビデオで気付かなくてはいけないのではないでしょうか。
こんなの見なくても知ってるよ!という話でなく^^
そんなことも考えつつ,もう一度見直していただけたら嬉しいです。
児童虐待,といえば,1987年に出された,Suzanne Vega(スザンヌ・ヴェガ)のLuka(ルカ)という曲も有名ですね。
My name is Luka.と始まる爽やかな曲調に乗ったルカの自分語りが,なんともショッキングな歌詞。
こういう曲が支持され大ヒットとなる国はすごいなと思います。
ということで,ルカを最後にお聴き下さい。