八口神社 (雲南市木次町、印瀬の壷神)


出雲国仁多郡
島根県雲南市木次町西日登1524-1
(P有り)

■祭神
須佐之男命
櫛名田姫命
[配祀] (国神社)脚名槌命 手名槌命 (八幡宮)誉田別命


「斐伊川」上流、流路から500mほど隔てた丘陵地内、「木次町(きすきちょう)西日登(にしひのぼり)」に鎮座する社。
◎当社はスサノオ神が八俣大蛇を退治する際に、「八塩折」の酒を盛ったという八つの壷の一つが当社にあり、それが「印瀬の壷神」として境内にて祀られていると伝わります。
◎その壷は口径四寸五分(約14cm)、腹径六寸五分(約20cm)、深さ五寸(約15cm)であるとのこと。ご本殿脇に瑞垣で囲い封印されています。
昔、土民がこの壷に触れると俄に天はかき曇り、山が鳴動して止まなかった。八本の幣と供物を献じて祈ると静まったなどとされ、現在に至ってもその通りに「壷神祭」が続けられているようです。
◎その「八塩折(ヤシホヲリ、ヤシホリ)」という酒は記においての表記、紀においては「八醞酒(読み不明)」と表されます。
「塩」は回数を表す助詞、「折」は繰り返す、または元に戻ると捉えられるようです。したがって「醸造の行程を何度も繰り返すことにより造られた酒」であろうと。一度醸された酒を八回(或いは何回も)醸造した酒ということ。つまり水ではなく酒で酒を醸造したと。(参照 → 「八塩折」を再現した県内醸造会社の酒)
◎当社の創建年代は不明。遡られる最古のものは宝暦八年(1758年)の棟札まで。
明治の合祀政策により、同じ「西日登」内の三社神社(未参拝)に合祀されたものの、昭和に復社しています。なおそちらはスサノオ神が八俣大蛇討伐に成功したことを祝し、「奉祝の舞」を行ったという旧跡地に建てられた社。


写真中央に小さく鳥居が見えます。





こちらに壷が封印されているとのこと。八本の幣が建てられています。








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