山の神 (小和町)


大和国宇智郡
奈良県五條市小和町
(詳細住所不明)
(「山の神」は駐車スペース有り、「田の神」は無し)

■祭神
山の神


高天山(金剛山)への登拝道の一つとして知られる「小和町(おわちょう)」。小さな集落の北外れに鎮座する石のみの社が「山の神」。おそらく「田の神」であろうと思われる小祠が集落の真ん中に。標高は350mほど。
「春秋去来の伝承」というものが全国各地に見られます。これは田植え時期になると「山の神」が麓に降りて「田の神」、つまり稲作の守護神になるという農耕儀礼。無事収穫を終えるとまた山に戻ります。民俗的なものであり、いつの頃から始まったのか特定はできないものの、原形は既に弥生時代からあったようにも思います。
当社は降りて来た「山の神」と、田の守護神となる「田の神」を祀っているものと思われます。山村部の集落には、未だこのようなしきたりが残るケースが希に見られます。また習合して同一に祀られる地域が多い中、別々に祀られるという希少な事例かと思います。


ちょうど高天山(金剛山)からの森の切れ目。

車の留め置き可。





「田の神」は100mほど降りたところ。