☆ 神籬遺跡 (穴師)
大和国城上郡
奈良県桜井市穴師
(景行天皇陵より南南東200mほど、山辺の道に案内有)
(P無し、景行天皇P利用徒歩20~30分か穴師のP利用徒歩15分か)
「神籬(ひもろぎ)」です。
神の依り代としてはこれ以上のものはなく
最上級のものと理解しています。
時代とともに様変わりはあるものの
概ね太古よりこういったもので祭祀が行われてきました。
神を降ろすための、磐もしくは木の「装置」。
令和になった現在でもほぼ同様であることが
「神の国 日本」の素晴らしいところ。
世界中に同様な原始的信仰がありますが
これほど文明の進んだ国で未だに原始的信仰を行い続けているのは、唯一日本だけ。
時代とともに生活様式が大きく変わろうが、
怪しい新興宗教 仏教が蔓延しようが、
新しい心の依りどころとなったキリスト教が入ってこようが、
その他 諸々の新興宗教が興ろうが、
数万年前の遥か上古から
本質は一切変わりなく行われてきたものです。
神というものが本当に存在するかどうかなど
まったく知る由もありませんが、
日本人はこの「(神を)信じて仰ぐ」行為を何万年も行ってきました。
この「信じて仰ぐ」行為には
災害や疫病、凶作などで多くの犠牲が伴ったことによるものも多く含まれているかと思います。
「神籬」とはそういうものだと思っています。
この遺跡は田畑の中にポツンとあります。
第11代垂仁天皇 纏向珠城宮、第12代景行天皇 纏向日代宮が営まれた、
まさに初期大和王権の中心地。
時代は3~4世紀あたりのものでしょうか、
当時とは周辺の様子が大きく変わっているかと思います。
周囲には神聖さの欠片もないですが。
これはこれで良いのかとも思います。
それだけ平和な世の中になったからと。
一見、何てことはないような遺跡ですが
このような目で見る人がちょっぴり増えてもいいのかとも感じています。