☆二上山博物館


奈良県香芝市1-17-17
(入館料200円、月曜休、P有、香芝市ふたかみ文化センターに併設)
※展示物等の撮影はほぼすべて可


こちらを訪れたのがきっかけで
「葛下郡」を見直さなければいけないという動機となりました。


「二上山」といえばサヌカイト。

石器時代、縄文時代より
サヌカイトを通じた交流があったという知識程度くらいは持ち合わせていました。


最大の生産地は讃岐であり、
「サヌカイト」の語源ともなっています。

武器や祭祀用、生活用品にまで多種多様に利用されていました。

当館は「サヌカイト」を中心に学べる博物館であり、
館長さんの古代史研究、またボランティアガイドさんたちによる熱心な案内等もあり、

かなり勉強になる博物館であると感じました。



さて、ここからは個人的なことを。

当時は生駒山系、金剛山系は大阪湾から「大和湖」に浮かび上がる島であり、
船で輸出入を行っていたと思われます。


そして大和国佐紀から河内国の百舌古墳群へ古墳時代の中心地が移りますが、
その間に安宿郡(柏原市辺り)も中心地となっていた時期があります。

なかでも国分神社の背後に控える松丘山古墳が、そのシンボル的なもの。
サヌカイトが大量に確保できる地でした。

境内には溢れるようにサヌカイトが散在しています。

このように古代を考える上で
「サヌカイト」は非常に重要な要素である、

これまでの持ち合わせていた知識は
このくらいでしょうか。


石器時代や縄文時代については
興味はあるものの専門外。

ところが弥生時代以降のことを考える上で、
重要な誤認があったことが分かったのです。

下田や良福寺などの至って平地である地域で
縄文時代の遺跡が発見されています。

その辺りは「大和湖」ではなかったのか?


「大和湖」であると思っていたがゆえに
葛木や三輪、布留ほど注視してこなかった地域だったのですが、

縄文時代、おそらく末期だろうとは思いますが、
葛下郡が大和の中心、先進地帯であった?

そう考えざるを得なくなりました。


このことを念頭に置きながら
しばらく葛下郡の神社を集中的に参拝し直し、

いろいろな痕跡を見出だしていこうかということになりました。