別冊大人の科学マガジン「シンセサイザークロニクル」。
2008年発刊。3,360円。
雑誌形式で書店で売られ、付録としてアナログシンセサイザーのキットが付いてきます。
購入してから16年。ずっと放置していたのですが、ようやく重い腰を上げてキットを作ることにしました。
付録を開封。
子供の頃からラジオの電子工作キットなどをよく作っていたので、そのつもりでハンダごてなどを準備して・・・と思っていたのですが。
びっくり。
なんと、ハンダ付けは不要!
単に組み立てるだけの超簡単キットでした。拍子抜け。
こんなことならさっさと作ればよかった・・・
説明に従って、組み立てていきます。
あっけなく完成。
シンセサイザーというと鍵盤が付いているものを想像しますが、これには鍵盤はありません。その代わりに、何やら棒のようなものが付いています。
この電極棒で、黒いカーボンパネル部分をなぞることによって音が出ます。
本当は鍵盤を付けたかったようですが、鍵盤は部品コストが高いため、雑誌の付録として成り立たない。それでこの形態になったようです。
SX-150という名前も、昔の方には懐かしいネーミング。
学研の電子ブロック「EX-150」というのがありました。そこから付けられていると思います。私も子供の頃、電子ブロックを持っていました。
余談ですが EX-150は「全部入り」の最高機種。高価でした。なのでそれより部品が少ない EX-100などをまず買い、お金が溜まったら部品を買い足してステップアップできる仕組みでした。
さてこのSX-150ですが、やはり鍵盤がないと、普通には弾けません。
電極棒でなぞって効果音的に遊ぶのが主な使い方になります。
実際に使ってみたのがこちら。
SX-150には小さなスピーカーが付いていて、これだけで音を鳴らせます。
それだけでなく、ちゃんと外部出力端子があるのが素晴らしい。コスト削減のために省略されてもおかしくない機能ですが、こういうところはしっかり作られていて好感が持てます。
アナログシンセサイザーは、デジタルと違って音程が安定しないという特徴があります。逆にこれは鍵盤がないのであまり気になりません。
今どきは何でもデジタルで、画面上で操作するのが当たり前。
でもアナログシンセサイザーはツマミで音が変化するのをダイレクトに実感できるので楽しい。そういえば私は初めてのシンセはカシオのCZ-3000で、デジタルだったことを思い出しました。
一緒についてくる冊子「シンセサイザークロニクル」(むしろこちらが雑誌本体)は、著名なアーティストのインタビュー記事が多く掲載されています。
今は亡き冨田勲氏、高橋幸宏氏、坂本龍一氏など、そうそうたる顔ぶれ。
この冊子だけでも価値があります。
知らなかったのですが、このSX-150の後継機の「SX-150 markII」というのが後日発売されたようです。機能アップ(価格もアップ)していますが、相変わらず鍵盤ではなくて電極棒仕様だそうで。人気があったのでしょうか。
エレクトーン演奏の補助的に、これからも使っていきたいと思います。