購入した C-301で演奏した動画をYouTubeにアップしました。
「昭和レトロなエレクトーンで、レジストデータ(伴奏や音色切り替えがあらかじめプログラムされている曲データ)が無くてもこんなことができるよ」というのを示せれば、と思って始めました。もちろん演奏は上手くないし(むしろ下手)、昭和レトロなエレクトーンの動画は他にもあります。大して聴いてもらえるとは思っていませんでした。
ところが、予想外に反響がありました。
特に「BEHIND THE MASK」は1か月半で6万再生を超え、コメントも沢山いただきました。
いただいたコメントに共通しているのは、「懐かしい」。
この木目調のエレクトーンの筐体。カラフルなレバー、ボタン。
そして、このアナログな電子オルガンの音色。
まさに昭和の頃、エレクトーンを習っていた方に「刺さった」ようです。
個人的に一番驚きだったのが、「同じエレクトーンを持ってました」という方がものすごく多いこと!
この C-301、昭和レトロのエレクトーンのわりと終わりがけに発売された普及機種で、わりと低価格なのに必要な機能が一通り揃っていました。
確かにメルカリ、ヤフオク、ジモティーなどでもよく見かけます。
個人的にはD-700やD-800などの高級機が欲しかったのですが、C-301を選んだことによって、思いがけず皆さんの共感を得られたのかもしれません。
「今でも鳴っているのが驚いた」というコメントも多かったです。
「鳴らなくなったから処分した」「音がおかしくなって」という方も多く、日本の高温多湿な環境では電子部品の劣化も進みやすく、10年も経過すればどこかおかしくなっても不思議ではないと思います。たまに電源を入れるなど通電することも大事ですね。
そういう意味では私が購入した個体は本当に奇跡的です。
前の所有者は、「最近別の所有者から譲り受けた」と言っておられました。鳴らないものを譲り受けることはないでしょうから、つまり前々所有者さんはそれなりに使い続けていたということでしょう。使い続けてくれたことに感謝です。
昭和レトロなエレクトーンの動画はもちろん私が最初ではなく、今までいろいろな方が多くの動画をアップされています。
その中でも私の動画を見ていたただけたのは、次の理由かなと推測しています。
・C-301だった(普及機種で同じのを持っている方が多かった)
・選曲が YMOで、昭和世代にも馴染みがあった
・オートアルペジオやオートベースコードを多用した
この3つ目はどういうことかと言うと・・・
昭和のエレクトーンを演奏される方は基本的に演奏技術に長けている方が多く、便利な機能を使わなくても十分「聴かせられる」演奏のできる方ばかり。
それに比べて私は小学生以来ずっとエレクトーンを弾いていなかったこともありますが、もともと大して上手くありませんでした。(だからエレクトーンを辞めてコンピュータに弾かせる「打ち込み」の世界を目指した)
ですので下手でもそこそこ聴けるようにするために、便利機能である「オートベースコード」を使っています。ベースと左手のコードは、(もちろん弾いてはいますが)鳴らすタイミングが自動的にリズムと連動するようにしています。
この結果、手動で弾いているのに「ちょっと打ち込みっぽい」感じになります。
オートアルペジオもまさにそんな感じになります。
エレクトーン教室では、基本的に「自分で上手に弾くこと」を目指します。オートベースコードは最初に少し教えるかもしれませんが、エレクトーン奏者としてはむしろ「邪道」の機能。だから使う人は少ないと思います。
そんな中でオートベースコード、オートアルペジオ、メロディオンコード(上鍵盤のメロディに下鍵盤で弾いているコードをハモらせる)を全部駆使した演奏は、逆に新鮮だったのかもしれません。私以外の動画でもあまり見たことがありません。
「同じエレクトーンを持っていたけど、こんな演奏ができるとは」という感想もありました。
エレクトーンが上手い人ほど、やらない演奏です。
もし私がステージア(最新のエレクトーン)を買っていたら、動画をアップしても大して聴いてもらえなかったでしょう。
昭和のエレクトーンだったからこその反響です。
コメントをいただくのはとても嬉しく、励みになります。
今後も自分の好きな曲を頑張って演奏してアップしていきたいと思います。