今日はお仕事のお話です。
初めは限定記事にしたけれど
ステキなエピソードだから
やっぱり公開記事にします。
存在感のあるステキな女性
80代の利用者Tさん。
Tさんは一人暮らし。
週一回お宅を訪問していました。
Tさんはまるで気位の高いお嬢様。
言いたいことをズバズバ言って
怒ったそばから冗談言ったり。
気に入ったことしかしない。
気に入らないと問答無用で全否定。
圧倒的な存在感のTさん。
正直に言えばワガママ(^▽^;)
好き嫌いが激しくて、
切られた業者も多かったようです。
ドアを開けるとスグTさん節が炸裂。
あら今日はアナタなの。
ウチにはもう慣れたかしら?
まあ、だいたい…(^-^)
ドキドキ
(^-^;)
今日はお風呂に入りたいの。
湯加減しっかりしてね。
あら、お湯少ないわ!
ダメよ、そんなに入れちゃ!
やあね、熱すぎる!
あー、今度はぬる過ぎ!
もう、下手くそね!
(。-人-。)スミマセン…
いいわよ、もう自分でやるから!
⁉︎
自分、できるんかーい
((((;゚Д゚)))))))
入浴中も。
ここ支えて。
違うそこじゃない!ここ!
お湯かけて。
あーやっぱりかけないで!
背中洗って。
もっと全体的に。
あーそんなとこまでやらないで!
足もこすって。その軽石でね。
アレよ、アレ。
違うソレじゃない、アレ!
頭洗うわ。
イヤ、やっぱりやめとく。
ドアを開けてちょうだい。
寒いからやっぱり閉めて。
…( °д°)…
ガ…ガンバレ、ワタシ…
でも、最後はかならず
良くしてくれてアリガト
と
お茶とお菓子を出そうとする。
何回お断りしても
ダメ!飲みなさい!
アナタと一緒に飲みたいの!
((((;゚Д゚)))))))
ヒィ〜 コトワリキレナイ
仕方なくいただくと
サービス時間オーバー。
…( °д°)…
ゲッソリ
そんなある日、
歌を歌ってくれたTさん。
日本語版オーソレミーオです。
春の日は 牧場に照り
草の上の 花に笑む
流れ行く 小川に差し
揺らぐ模様を浮かべぬ
それよりも 楽しく
我々に 微笑む
懐かしの歌 ふるさとの歌
Tさんは太いアルトの声。
とてもお上手。
シャンソン歌手みたい!
歌い終えると
大きな笑い皺を刻んでニッコリ。
オーソレミーオ、歌詞を調べて
次の週に一緒に歌いました。
嬉しそうだったTさん。
もう帰っちゃうの?
ねえ、他の日にナイショで来てよ。
アナタが来ると嬉しいの。
一番困るのが、
別れ際にお小遣いを渡そうとすること。
絶対受け取れません!と言うと
泣きそうになるTさん。
また来週必ず来ますから。と握手して
お小遣いを引っ込めてもらう。
それでも名残惜しく、
最後にハグしました。
Tさんはちょっと泣いてしまった。
やっぱり寂しいんだなあ。
帰り際には後ろ髪引かれた。
こんなに寂しい人を
部屋に一人残して帰るなんて。
とはいえ、
Tさん訪問には気力がいる。
私のお仕事の中では難関でした。





ところが先日。
Tさんは突然倒れて
その2日後、亡くなりました。
あのTさんはもういない。
もう二度と会えない。
Tさん宅に入る前は緊張した。
湯加減に神経をすり減らした。
小言が多くて弱っていた。
時間オーバーにも困っていた。
お小遣いを断るのにも苦労した。
でも
すごく求めてくれた。
言いたい放題だけど
真正面からぶつかってくれる。
嬉しければ笑い、
気に入らないと怒り、
感謝の涙を流してくれた。
アナタに会いたい
と言ってくれた。
Tさん。
今さらだけど。
私もアナタに会いたいです。





気が重い現実を抱えた今日も
かけがえのない一日。
人も同じ。
いつか会えなくなる。
全部、二度と戻らないんだなぁ。
Tさんが教えてくれた。
あのオーソレミーオ、
お風呂で時々歌ってます。
