10期3周年! 二次創作小説公開。 | けいていのブログ

けいていのブログ

私の趣味のこと(℃-ute、ハロプロ)
仕事のことを思いつくままに綴ります。

9月29日はモーニング娘。10期加入から3周年であると共に
10人のモーニング娘。’14の最期の日でもある。
(まあ、該当者なしという可能性もあることはあるけど)


その佳き日に何かできないかと考えていましたが、
思い切って、昔はよく書いていたハロプロ二次創作小説を
久しぶりに(6年ぶりに)再開してみることにします。
まあ、こういうのは好き嫌いがあるでしょうから、
まずはアメンバ限定公開で読んでもらおうと思います。
もし、続きが読みたいなどという奇特な方がおられたら、コメント下さい。
(アメンバ限定は14/10/31に解除)

ベースは必殺仕事人。主演ははるなんです。
書き始めたのは今年の春。途中で執筆が中断していたのを最近再開しました。
必殺は私たちの世代はよく知ってるでしょうが、若い人はどうかな?
また、一般的な「娘」にも「。」をつけるクセがついてしまっています。(笑)
読みにくいかもしれませんが、これが私の「拘り」です。

*なお、以下の小説は完全にフィクションであり、実在の人物とは一切関係ありません。
その点をご理解の上、お楽しみいただければ幸いです。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

必殺・10!!
第一話 はるなん登場!その1


「ありがとう、はるなん・・・」
ガクッ そう弱々しく呟いた女はこと切れた。
「彩姫様! いえ、あやちょーーーーー!」
膝をつきその女を抱えていた長い髪の女は力の限り叫び声を上げる。
ガヤガヤ。行き交いが絶えない江戸の街中、その悲鳴を聞いた人々が集まってきた。
「いやーー、ああああ」
その輪の中心で女は叫び続ける。こと切れた女の背には短い刀が刺さっていた。


その数日後・・・

「許さない・・・許さない・・・」
蒼白の顔で長い髪の女は寝間着姿の女に迫る。
「お、お前は彩姫の絵師の・・・まさか、まろのことを・・・待ってたもれ!」
うす暗い行灯の炎で相手を確認した女は命乞いを始めた。
「成敗!」
長い髪の女は手にした20cmほどの細い筆を相手の額に押し当てる。
「ぎゃ・・・」
短い悲鳴を残して相手の女は崩れ落ちた。
とある大名屋敷の奥座敷。部屋の主の若い女は息絶え、
そして、復讐を果たした長い髪の女は風のようにその場を立ち去る。
「ひ、姫様―――!」
異変を察して集まった女中どもの悲鳴を背に。


数年後、江戸の町・・・

「ふう、ああ良い気分だ。もう一軒行くか・・・」
夜の盛り場はずれの川べりを品の悪そうな男がふらふらと歩いている。
「あーら、お兄さん、私と遊んでかな~い?」
薄い布を頭からかぶった所謂「夜鷹」らしき女が声をけた。
「お、どれどれ・・・け、まだ子供じゃないか」
女の顔を覗き込んだその男は吐き捨てる。
「子供で悪かったね!あっかんべー!」
夜鷹のフリをしていた少女は男に吐き捨て、着物の裾をまくり、一目散に逃げ出した。
「こ、このガキ!」
男は薄暗い夜道を逃げる少女を追いかけていく。
「うわっと」
角を曲がった少女を追って曲がった男は別の人影と鉢合わせになった。
「危ないじゃないか!」
人影は小柄な町飛脚の女で威勢よく啖呵を切る。
「おっすまんすまん。あん?また子供かよ・・・おい、今のガキは?」
男はばつ悪そうに小柄な女の背後の闇に眼を遣った。
「お荷物、預かりにきました」
その男に対して、小柄な女は冷静に言う。
「あん?なんのことだ?・・・おめえ、なんだそりゃ?」
男は小柄な女が肩に担ぐ飛脚棒の先に何もないことに気づいて尋ねる。
「はっ!」
女はいきなり一歩下がり、勢いをつけて高く飛びあがった。
「でや!」
そして、飛脚棒を振り、男の側頭部目がけて叩きつけたのである。
ボキボキボキ。男は声を上げる間もなく、頭蓋骨を砕かれていく。
「がっ」
男は血を吐いて倒れ、こと切れた。
「貴方のお命、地獄の閻魔様にお届けします」
女は更に冷たく呟いて走り去っていく。

「まーちゃん、御苦労さま」「うん!」
「こ、声が大きいよ」「あ、しーー! でも、あゆみん、さっすがぁ!」
「声が大きいってば!」「あ!ねえねえ、ヨタカって何?」
「あんた、そんなことも知らないでやってたの?」
夜鷹役の少女と飛脚の女は仲間のようである。


ほぼ同じ時刻。大店が並ぶ街中。

「すっかり遅くなってしまったわい」
商家の主人らしき初老の男がお付きの手代が灯す提灯を頼りに歩いている。
シュン 「あ・・・」
一陣の風が吹き、手代の提灯が舞い上がる。
「あ、待て!」
手代は慌てて提灯を追いかけるが、何かに引っ張られるように宙を舞う。
「おい、早く拾うんじゃ! おい!」
初老の男を置いてきぼりに手代は駆けていってしまった。
「仕方ない奴じゃ、ふう」
男はすっかり闇に包まれた周囲を不安げに見ながら言う。
「ぬっ、うわあ」
男はそばに人が立っていることに驚き跳び上がった。
「な、なんだ、お前は・・・女か?」
ほのかに鼻をくすぐる芳香に男は少し安堵の表情を浮かべる。
「成敗!」「ひっ」
長い髪の女は突然、袂から取り出した棒のような物を男の顔を切りつけるように振った。
まるで顔に×印を書くように二回。
「うぎゃあ」
男は声を上げて尻もちをつく。しかし、痛みを感じないので顔を触り、
「な、なんだこれは。染料か・・・」
顔についた物質を嗅いだ。長い髪の女が持っていたのは筆のようである。
「お、驚かせおってからに!」
男は気を持ち直して女をどやしつける。
ピシッ その女は今度は持つ筆を真っ直ぐ男の額に突き付けた。
筆の穂先が額に当たり染料が額に飛び散る。
「ばかな真似はやめろ! ぐっ」
男は短い呻き声を上げて、動きが止まった。
穂先から飛び出した刃が額を貫いていたのである。
ガクン 膝から崩れ落ちた男を長い髪の女は冷ややかに見下ろし、踵を返した。
「旦那様、申し訳ありません・・・はっ、ああああ!」
提灯を見失い、戻ってきた手代が変わり果てた主人の姿に腰を抜かす。

「はるなん、お疲れ様!」
短髪の少年(?)が手代の持っていた提灯を揺らして待っていた。
「どぅ、相変わらず見事ね」
長い髪の女は筆を袂にしまいながら答える。
「えへへ、これ、上手くできたよ」
少年(?)は手にした釣りのリールのようなものを指し示した。
どうやらこれを使って紐のようなものをとばして提灯を奪ったようだ。
「さあ、帰ろう」「うん!」
二人は寄り添って闇に消えていった。


彼女たちは裁けぬ悪を闇から闇へ葬り去る「仕事人」。
彼女たちに倒された男は悪い噂が絶えない商店の主人とその用心棒のチンピラ。
先日も小さな商店主を騙して店舗を奪い、父と娘が心中に至った。
その娘から依頼を受け、依頼料を受け取り、彼女たちは恨みを晴らしたのである。
なぜ、彼女たちは裏の稼業に手を染めるようになったのであろうか?


「ふうん、あの娘。たちもなかなかやるわね」
二人が去っていった後、闇から現れた女が呟いた。
「さゆみ様、いかがいたしましょう?」
その後ろに控えている二人の少女のうちの一人が問う。
「そうねぇ・・・おいく、あの娘。たちの素性を探りなさい」
女は控えているもう一人の少女に命じた。
「はっ!」「あ、やっぱり止めた!」
ズルッ 命じられた少女は不自然にずっこける。
「さくら、お願いね!」女は虚空を見上げて言った。
「もしかしたら、どこかで私たちとつながっているかもね。さ、おすず、帰ろう」
「はっ!」


ドドーン ドドドーン ガッチャーン
「ああああ、もーう、まーちゃん!どぅ!何やってんのよぉ!」
江戸の下町の十番長屋のはずれの家。お昼前のひととき。
中二階とも言える屋根裏から二つの人影が相次いで跳び下りてきた。
そして、一階の土間兼作業場に広げられた版木にぶつかっていき、
版木の横で下絵を描いていた長い髪の女の悲鳴へと繋がっていく。
「だってぇ、どぅがぁ!」「何だよ、まーちゃんだろ!」
「もーう、二人とも、いいかげんになさい!」
しわくちゃになった下絵を握りしめたまま長い髪の女は叫ぶが、
「べーーーーだ!」「ふーーーんだ!」
二人は全く聞く耳持たずにいがみ合っている。
「もーう、二人とも・・・」
「ただいま!」
飛脚のいでたちの女が扉を勢いよく開けて入ってくると、
「あーーーー、あゆみん!お帰り!」
まーちゃんと呼ばれた少女がすばやく飛びつく。
「おー、お帰り!あれ?飯は?」どぅと呼ばれた少年(?)も続く。
「ああ、いいのがなくてね。代わりにこれ!はるなん!」
でも、女飛脚は手にした木札を長い髪の女に差し出した。
「ん?ああ、富くじね」
「美人のお姉さん!とか言われたから、つい買っちゃたんだよ」
「え・・・」「え・・・」「はぁ?」
あゆみんの言葉に空気が凍りつく。
「そんなんより、ごはんは?」まーちゃんが沈黙を破り、
「そーだよ、何やってんだよ!」どぅが続く。
「そんなんって・・・ごめん、ごめん、次の荷物を届けたら買ってくるよ」
「えーーーーー」「そーだそーだ!」
「もーう、二人とも、いいかげんになさい!で、あゆみん、当たりはいつ分かるの?」
「明日だったかな?そこの石川神社だよ」
「ふぅん・・・さくら組の14番かあ」
はるなんはあゆみんから受け取った冨くじをしげしげと眺めた。

 

(続く)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あくまで導入部分ということで。
第一話はほぼ書けていますが、二話以降はプロット程度で全く書けてません。
公開は気まぐれになると思います。その点はご了承ください。