【アライブ がん専門医のカルテ】
このドラマの題名を見た時は
絶対見ないと思ってた。


私はがんサバイバー
(これって昨日の放送で知った私( ̄▽ ̄;))


どんな風にドラマになるか。
両親を亡くしてから、病院もの病気もののドラマは見たくなかった。


父の食道癌の術後。
思いたくはなかったし、自分の口からは発言したくなかったけど、あれは医療ミスなんじゃない?
とか。
でも食道癌の手術は難しいから...。とか。
人工呼吸器生活で半年も病院に通った日々の中で、錯綜する複雑な気持ちがあったし。

母は、告知から亡くなるまでの16日間。
あの日のあの期間がとても辛くあっという間だった。あの日、最後に話したあの光景が忘れなれなくて、でも思い出すには辛すぎて。
十二指腸乳頭癌の術後、どれくらいたっていたかな。でも、抗がん剤もして、元気になってたじゃん。2人でよく家に来てくれた。
毎週病院いってたし。
なのに、もっと早く白血病に気づけなかったの?!PET検査でもう手の施しようがない程になってたって、どういうことなん?


などなど、病院に対する不信感もだし。
でもだからといって、
どうしようもなかった現実。
病院に頼ることしか出来なかったけど。


だから、あの日から
病院もののドラマは見たくなくて。
見ても、
どうしたって両親は戻って来ないから。



だけど、ふとテレビで予告があって、
今回の回は乳がん。


同じじゃん。私とね。
私は乳がんで13年経過。
5年生存率は50%きってた当時の私。
でも、生きてる。


だから、ちょっと気になって見てみた。

告知を受けた時のあの時が思い出された。


目の前真っ暗だけど、
逃げるわけにはいかなかった。


昨日のドラマでは、
手術やその後の不安。
昨日のドラマの未婚の若年層の子が陥る気持ち。
親である自分がガンになって子供への影響がないかと心配する父親の気持ち。

あぁ、ほんとに、
告知を受けたその人の年齢や生活や色んな背景で同じガンでも感じる気持ちは違うよな、って。
改めて思いましたよね。


それでもこれだけは同じ。
ガンと告知された事による絶望感。



生活が変わるわけですよ。


私は、怖かったし目の前真っ暗だったけど、
1歳の息子を残して死ぬわけにはいかなかった。
手術で入院しても
抗がん剤で入院しても
早く帰って息子に会いたい。

涙を流す気持ちの余裕もないくらい張り詰めてた日々。元気なふりをしてた時期。

でもふと、涙が溢れ出る日もあったよね。
母に病気の事を電話したあの日。
抗がん剤で髪の毛抜け始めた時、お風呂では涙が止まらなかったし。
再発の告知の度に母に電話して、電話の向こうでなく母につられてやっぱり泣いちゃう時も。


でも、
再発を3回も繰り返しても
前だけをみて生きてきた。

検査結果が何もなかった時は、
母と父と喜んだよね。

今思えば、娘のその悪い結果を聞く母は父は、どんなに辛かっただろうか。
計り知れない。



そんなこんな
13年経った。


私は生きている。
奇跡だよね、ほんとに。

両親や主人、息子、沢山の方々のお陰で
今、生きてる。




でも、病気は
癌は
根治ってあるのかな?と思う。

表面的には見えないけど
どこかに潜んでいるのでは、と
今も医学的な予防治療は続いてる。



病気はならないほうがいい。

私は、それで沢山経験して色んな事を学べたから、病気になった事がマイナスだとは思わない。



でも、
こんな辛い思いは息子や周りの大好きな人にはしてほしくないと思う。

予防医学は大事ですよ。
検診も大事ですよ。
早期発見早期治療。


だって、病気になったら、
時間もお金もかかる。
日常も変わってしまうから。


今の当たり前のこの環境がどれだけ幸せでありがたいことか、ふと立ち止まって自分自身の事を考えてくれる人が1人でも多くいればいいな。




私もこのドラで
自分の過去を振り返るのには
いい機会だったのかもしれませんね。



やっぱり、人工呼吸器の映像は
父を思い出して涙したけれど…



この話しは止まらない。
長くなっちゃいましたね。


でも、自分の振り返りの為にも
たまには残しておこう。自分の今を。