2[日常的に配慮していただきたいこと]

1.

グラスや調味料など、置いてある物や使った物は、

 必ず元の位置に 戻してください。

置いてあった位置が少しずれているだけでも、

それを探すのは本当に大変なことなのです。

2.

テーブルや家具の位置など、大きな物の位置を移動させたときは、

 私たちの手を取ってその場所を確認 させてください。

変えたことを知るだけでも安心して動くことができます。

3.

私たちは、日常生活の中でいかにも見えているかのような

動きをすることがあります。

 位置を記憶しているだけ で、

実は見えていないまたはほとんど見えていないのです。

そのような動きであっても、温かい目で見守っていてください。

 

私たちは目で物を探したり、見て操作することはできません。

当たり前ですよね。ではどうしたらいいのでしょう…?

答えは簡単です。

それは 記憶すること です。

とにかく覚えてしまえばほとんどのことは解決します。

たとえば歯磨きをするときは、

 

    

 

歯ブラシや歯磨き用のチューブの 置いてある場所を覚えて おきます。

そうすることで、ごく自然に手を伸ばして歯磨きすることができます。

いかにも見えているかのようです。

 

着替えでも入浴でも食事でも掃除でも、

普段暮らしている所は 何もかも覚えるように しています。

よく利用する階段の段数や必要な所までの歩数もです。

それらを覚えてしまえば、

それほど不自由なく生活することができるのです。

 

こんなことがありました。

部屋の模様替えをした翌朝のことです。

着替えが入っている引き出しを開けようとしましたが、

なぜか手が空を切ったのです。

そうです。 そこにはタンスはなかったのです。

自分の動作があまりにもおかしくて思わず笑ってしまいました。

 

また、こんなこともありました。

宴席でのことです。

テーブル上の食器やグラス、フォークやナイフなど、

必要な物の位置は覚えていますので、

いかにも見えているかのように食事していました。

私はビールを飲もうとグラスを持ち上げた瞬間、

 テーブル上にビールがジャバジャバジャバ! そうです、

相手の方がビールをつぎ足してくれるところだったのです。

このようなちょっとした行き違いはよくあることです。