この碁盤は、MDFと言って、木の粉末を固めたもので作られています。


手触りや材質的りは段ボール紙のようですが、

かなりしっかりした板です。


この素材を見て、

碁盤を作れるのではと発想した山口さんは素晴らしいですグッ

 

 

 

私からももう一度作業過程を簡単に紹介しましょう。


①まずは精密な設計図をデータ化します。

 

 

②次にレーザーカッターでライン部分を網のように切り取ります。

 

 

 

③これを、土台になるもう1枚のMDFに貼り合わせます。

 

 

④その後、カットした所を紙やすりで丁寧に処理します。

 

⑤これに、星などの印を付ければ完成です。

 

 


さて、星は指先で触って分かるようにしますが、

材料は何を使ったと思いますか?


それは、女性たちがネイルに使っている

ゆめみる宝石 スワロフスキー社のクリスタルビーズ ゆめみる宝石です。


ここに至るまでには、あちこちからいろいろなものを取り寄せ、
やっとこれにたどり着いたのです。


星には2.5ミリのビーズを、外側の印には2ミリのビーズです。

 


こうしてできた9路盤、13路盤、19路の携帯型碁盤は、
ブラインドの皆さん方にとても好評でした。



ところがです。

 


これを使っているうちに、不都合な点がいくつか明らかになってきましたガーン


それは、繰り返し使っているうちに、破損しやすいことがわかったのです。

 


 

また、水分に非常に弱く、お茶がこぼれればもちろんダメですし、


夏場の暑い日など、手に汗をかくと、

汗が染み込んで柔らかくなってしまいますアセアセ

 


紙のような素材ですので、これはやむを得ないことです。

 


特にかみ合わせ部分が破損しやすい携帯型の碁盤を、

製品として世に送り出すことはできませんでした。

(つづく)