(記事の引用はITMedia+DMobile)


以下記事内容です。


LTEやUMBといった、広い帯域とOFDMAを活用して高速なデータ通信を可能にするモバイルブロードバンド技術の標準化が進む一方で、既存の3Gネットワークをいかに効率化し高速化していくか、という研究も進んでいる。


 日本国内では、スーパー3G/LTEUMB 、さらには4G といった、現行のHSDPACDMA2000 1X EV-DO Rev.A よりさらに先の通信技術に関する議論が花盛りだ。OFDMA(直交周波数分割多元接続)と数十MHz以上という幅広い帯域を活用して高速なデータ通信を可能にするこれらの技術は、来るべきモバイルブロードバンド時代の最も有力な選択肢とされており、NTTドコモを筆頭に、キャリア各社が積極的に研究開発や実験を行っている。

 しかし、世界の携帯電話事業者を見てみると、早急にLTEや4Gのネットワークへ移行しようという積極的な動きはあまり見られない。どちらかというと、多くの事業者は3Gのネットワークを導入したばかりであり、いかに現行の3G技術の効率を上げていくか、3Gネットワークへの投資を無駄にしないか、といったことに関心が高いようだ。QUALCOMMでもCDMAの技術をベースとした3Gはまだまだ発展の余地があり、急いでOFDMAにかじを切る必要はないと考えているという。

HSPA+で2011年には下り最大84Mbpsを実現

 NTTドコモやソフトバンクモバイル、イー・モバイルが採用しているW-CDMA方式。このW-CDMAの初期のスペック(3GPP Release 99)では、上り/下りともに通信速度は最大384kbpsだった。

 現在日本市場では下りの最大データ転送速度を向上させるHSDPA(3GPP Release 5)の導入が進んでおり、ドコモとイー・モバイルは下り最大7.2Mbps、ソフトバンクモバイルは下り最大3.6Mbpsでサービスを提供している。HSDPAの仕様上の下り最大データ転送速度は14.4Mbpsで、各社ともいずれはこの速度まで性能を向上させるものと考えられる。

 このHSDPAの次に予定されている高速化が、HSUPA(3GPP Release 6)だ。下りのデータ転送速度を向上させるHSDPAに対し、HSUPAは上りのデータ転送速度を速くする。ワールドワイドでは2008年中にサービスを提供する事業者がでてくると言われており、HSUPAが導入されれば、上りの最大データ転送速度は5.72Mbpsにまで向上する予定だ。

 HSPA(HSDPAとHSUPAの総称)に続く次のステップが、HSPA+(HSPA Evolved)である。3GPPではRelease 7としてスペックが制定されており、2009年初頭の商用化に向けて開発が進められている。Release 7では、2x2のMIMO技術を活用することで下りの最大データ転送速度が28Mbps、上りの最大データ転送速度も11Mbps(いずれも理論値)にまで向上する。

 HSPA+では、ピークのデータ通信速度が上がるだけでなく、周波数利用効率もさらに高くなるため、音声、データともにキャパシティが増えるというメリットもある。データのキャパシティはHSPA比で約2倍(後述の干渉制御技術活用時)、音声のキャパシティに至ってはRelease 99比で3倍にもなるという。


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