「組織内の人間の意見を気にして結局何もしない」

それがJW信者の基本スタンスである。

そんな環境に長年、慣らされてしまうと結局、本当は自分が何をしたいのか、ということさえ分からなくなる。

ひいては、人として産まれ何の為に生きるか、という基本的な意味すら曖昧になってしまうだろう。

そんなJWの特徴をはっきりと示す映画を見た。パーフェクトワールドである。

映画の中で誘拐されたJWの子供が「僕はハロウィンを祝わない」という。なぜなら、「母親に怒られるから」だと。そして、「エホバの証人だから」だと。

そこでケビンコスナー扮する主人公の脱獄囚ブッチがこう投げかける。

「俺はお前の母親やエホバに聞いているつもりはないんだ、お前はどうしたいのか。それを俺は聞きたいんだ。おい、お前は本当はどうしたい?」

この言葉はケビンコスナー自らが映画を通じてエホバの証人信者たちに尋ねたかった質問ではなかろうか?

そんな気がしてならない。

ブッチとの交流により、その幼い少年は自分の意志で行動することを学ぶ。

そんな自分になれるキッカケを作ってくれたブッチに少年が、とても感謝をしてフィナーレを迎えるのである。

従って、パーフェクトワールドとは、主人公ブッチが本当に行きたかった世界であり、少年が本当の自由を手に入れる世界なのだと思う。

エホバの証人の世界で息苦しさを感じている信者がいるなら、是非見ていただきたい映画である。

そして、なるべく早い段階で、結局、自分は本当は何がしたかったのだろうか?と自分に問いかけてみてほしい。それを死の病の床ですることがないように。

死を前にして自分の人生を振り返り、「これで本当に良かったのだろうか」、と後悔を感じた時にはもう遅いのだから。