ものみの塔の最大の失敗は、純真な信者達をモノとして粗末に扱ったことにある。

彼らは、結局、信者たちを、ただ寄付金を生み出すだけの、利用価値がある モノとして扱い続け、決して、感情や心を持つ人間として一人一人を扱わなかった。

エホバの証人の組織に、本当の人の温もりや優しさ、愛情は無い。あるのは、ただ体裁を取り繕うだけのプライドや、自己弁護するだけのずる賢さがあるだけだ。

だから、長年とどまってきた信者達を容赦なく、裁いたり、破門したりできるのだ。

私は自分の苦しい経験を通して、このことを学び、理解した。それだけでもこの組織を抜け出した価値がある、と言える。エホバの証人社会で味わった苦しみは、私を豊かで確かな人間にしてくれた、と、今振り返って思うことができる。

私は、あの苦しみの時期を生き抜き、後に考え、こうして身に生じた出来事を書くことで、あの世界や人間について多くのことを学ぶことができた。

私はあの偽りの組織、エホバの証人には決して屈しないし、あの組織の企みによって堕落に至ることもない。そして、これからも、この組織で体験した悪を語り続けるだろう。

なぜなら、私はモノではなく、生きた魂であり、考える魂であり、本当の人間のあるべき姿に関心を抱き続ける魂であるからである。

もっとも苦しく辛い日々にあっても、私にこの確信がある限り、私は自らの意志で、立ちあがり、人生を歩んで行くだろう。