私たちをアメリカへ連れて来て下さった皆様へ | けいた君を救う会

私たちをアメリカへ連れて来て下さった皆様へ

~前略~

私たちをこの場所までお連れ下さった皆様へ,今初めてお便りを差し上げますご無礼をどうかお許し下さい。私は松田京大の母,松田麗子と申します。ご挨拶が遅れ大変申し訳ございません。

ずっと病院におりましたため,皆様に直接お礼を申し上げる機会もないままこちらに参る事となりましたが,今回私たち夫婦の勝手な願いを聞き入れて下さり,渡航を実現させて下さった多くの皆様には,言葉では言い尽くせないほどの感
謝の気持ちで一杯です。本当にありがとうございました。

こちらへ来るまでは心細くもあり不安で仕方ありませんでしたが,いざこちらへ着く着いてしまってからは,私の後ろには皆様がついていて下さっていると思うと意外にもあまり怖くはありませんでした。京大の容態が落ち着くまではもちろん眠れない日も随分ありましたが,それでも私は一人じゃないという思いが今の私
の何よりの支えになってくれています。

到着してしばらくは,京大が食事を食べてくれないためにただでさえ良いとは言えない体調がさらにどんどん悪くなるという問題に悩まされましたが,こちらで私たちを助けて下さっている日本人のボランティアの方々がわざわざ和食を作って差し入れて下さり,それまで食事にはほとんど手を付けようとしなかった京大が喜んで食べるようになって乗り越える事が出来ました。そのボランティアの方々も,京大に会うのを楽しみにして下さり,ありがたい事に今ではとても多くの方々
が病院へ来て下さるようになりました。

お陰さまで待機リストにも正式に載せて頂き今はその時の来るのをただ待つ身です。こちらのお医者様にも,これほど悪い状態でありながらここまで持ちこたえられたのはひとえに日本の先生方のお力だと言われましたが,これまで診て下さ
った病院や先生方にはもちろんのこと,私の知らないどこかで募金にご協力頂き,間に合わせて下さった皆様にあらためてお礼を申し上げます。

~中略~

ただ,身勝手な言い分とは分かっていますが,いざ現実に京大の手術が間近に迫ってみると,ドナ-となって心臓を提供して下さるお子さんの事やご両親の事がどうしようもなく気になってしまい素直に喜べない気持ちもあります。特に同じ
母親としてお母様のお気持ちを考えると身がすくむ思いがします。そういう時はまたご支援下さった皆様の事を思い,これからの自分たちの行動が大事なのだと自分自身に言い聞かせながら日々を過ごしております。

~中略~

皆様の前に,必ず『元気』になった京大を無事に日本に連れて帰って参りますので,どうかこれからも暖かく見守っていて下さいますようよろしくお願い致します。

~後略~

松田 麗子

※事務局註:全文は長いため,途中の一部省略と改行は事務局にて付け加えました※