高齢者の自動車免許返納数が令和に入ってから急速な勢いで増えているそうです。
恐らくその原因はここ最近報道される交通事故のニュースによるものでしょう。
話は逸れますが、このことに対してテレビのコメンテーターは「最近高齢者による事故が多いですもんね。」と言っていました。
これに関してはあくまでも推測の域を脱しませんが、最近多いというわけではありません。
「報道されることが多くなった」だけです。
もともと事故自体は毎日のように起こっています。
先程調べましたがなんなら前年度より交通事故は減っておりました。
ですのでニュースに上がることが増えただけで交通事故自体が増えているわけではないのです。
これはまさにメディアの恐ろしい部分ですよね。
垂れ流しにされているものを拾うだけですと、先のコメンテーターのようにプロにも関わらず事実を誤認します。
報道されているものはもはやそれだけでは判別がつかない「噂」とも言えます。
真実をすべて描いていることは少ないと言えます。
戻ります。
引用元が見つからなかったので、あくまで私の記憶を頼ることになりますが、先日自動車の運転について面白いアンケートを見ました。
「あなたは運転に自信がありますか?」
というものです。
そもそも交通事故は免許取りたての20代前後と定年退職後の高齢者に多いと言われています。
実は先の運転に自信がある人の割合のグラフはこれと一致します。
免許を取りたての20代の半数近くが運転に自信があるとグラフではありました。
そこから、年を重ねるにつれ運転に自信がある人の割合は減っていきます。
ところが奇妙なことに60代辺りからどんどん運転に自信がある人が増えていくのです。
それが交通事故を起こす年齢とまさにグラフが一致するわけです。
このことから運転に自信がない人の方が運転に気をつけるのか、交通事故に遭いにくいと読み取れるわけです。
もしくは若かかったり、逆に判断力が低下しているせいで事故に遭いやすい、とも読めるでしょう。
ともかくグラフによれば用心に越した事はないわけです。
とはいいつつも、これも計量分析の罠が潜んでいる気もしています。
なぜなら、なんの根拠もなしに運転に自信がある(もしくは運転がしたい)人から免許を取るのを急ぐでしょうし、運転に自信がない人から免許を返納しそうなので、この割合になっている、というも気がしますが…。
だからといって、今回は報道の恐ろしさを語りたいわけではありません。
ここ最近の交通事故の報道は間違いなく国民に運転についてを再考させるために役立っており、大きな意味を持っているわけです。
結果として、運転免許の早期返納が進んでいるわけですからね。
かくいう私も最近運転する機会が多かったのですが、ニュースを見るたびに気をつけなきゃ、という意識が強まって行きました。
本当は常に最新の注意を払わなければいけないことですが、人間はどうしても慣れてしまいますからね。
ありがたいというのも違うのかもしれませんが、それによって自分を諌めることができます。
そう考えると、メディアというものは良くも悪くも本当に力を持っています。
ああ。
ついメディアという権力について話がそれてしまう。
すみません。
再び戻ります。
しかし、残念ながら未だに危険運転は非常に多いですよね。
わたしは非常に臆病なものですから最近はアンテナというアンテナを貼りながら運転していますので、いつも以上に他の車に気を使うわけです。
そうすると、他の車はあまり交通事故を恐れていないのか?と感じてしまうのです。
(もちろんだらだら運転したり、ブレーキを数多く踏めば今度は事故をもらいやすいのでそういうわけではないのですが。)
ひたすらに疑問に思うわけであります。
事故があろうと、なかろうと、なぜそんなにも危険な運転が多いのでしょう?
急いでいるから?
自分の技術を見せつけたい?
よくわかりません。
むしろ交通事故ごときで、自らの命を落としたり、他人の命を奪うなんてあまりにも情けない話だと思うのです。
そうであるならば安全運転は自明のはず。
なんだか交通事故の原因に情けないものが多い気がします。
過労による睡眠不足なんてのもありますが、煽って事故、飛ばして事故。
交通事故に優劣なんてありませんが、とりわけ後者は無駄だと思ってしまいます。
これは世界中どこでもそうなのでしょうか。
それとも日本だけなのでしょうか。
いいえ、海外と比べる必要なんてありません。
無駄は無駄です。
わざわざ文章に起こすことの事でもないのでしょうけど、
そういうものこそ文字に起こす価値があるなと思い思わず書いています。
当たり前を当たり前に言い張っていいじゃないか、と。
ふと、誰かの言葉を思い出しました。
「なんで免許返納したかって?俺にまだ理性が残っていたからだな。」
下平