米沢維新33


こんにちは、中村圭介です。


3月22日(金)に3月定例会が閉会致しました。


懸案事項の新文化複合施設問題は


残念ながら賛成多数により原案可決。


様々な思いが巡り


かなり不安定な心境ではありましたが


5日経って落ち着いた今、改めて経過と結果を


ご報告致します。



3月定例会は他の定例会と違い特別な存在です。


それは、新年度の予算審議が行なわれるためであり


審議時間も通常の定例会と比較しても


かなりの時間を要します。


数多くの新規事業や継続事業の中身を精査し


最終的に議決により承認する事となりますが


今回異を唱えたのは


【新文化複合施設建設に関する費用】


一点のみです。


中心市街地活性化を促進する


中心的存在が新文化複合施設になるわけですが


これまでの経緯をみても、その内容についても


私には理解しかねる計画であることから


現状においての建設を反対とする立場で


新文化複合施設建設に関連する予算を


除いた修正案を提出した次第です。



私が壇上で述べた提案理由説明の原文

私からは、議第32号 平成25年度米沢市一般会計予算ならびに

議第47号 平成24年度米沢市一般会計補正予算(第8号)に対する修正案について、その趣旨をご説明いたします。

この度の両修正案は、新文化複合施設を現在の状況において建設すべきではない。との考えから新文化複合施設整備事業費を削除するために関係する歳入歳出予算の一部を改めた内容となっております。新文化複合施設建設については多くの市民の皆様の関心事でもあることから、これまでの経緯も含めて修正案に対する私の思い、考えを述べさせていただきたいと思います。

まずはじめに私は、新文化複合施設建設そのものに反対している立場ではない事を前置きさせていただきます。

一年前のこの3月議会において、新文化複合施設関連の予算が賛成多数により可決されました。

中心市街地の活性化と、図書館、市民ギャラリーの利便性向上が図られる新文化複合施設の建設は私も大きな期待を寄せておりました。

しかし、3月議会の議決後わずか半月ほどで当初案はテナント問題により頓挫してしまったことは皆様ご承知の通りでございます。

当局はテナント退去に関する事項を軽視し、更には市長自ら退去交渉に臨むという緊急事態であったにも関わらず、市民そして議会にその事実が報告されることはありませんでした。結果、中心市街地活性化に関連した予算は重大な瑕疵を抱えていたにも関わらず賛成多数で可決される事となり、議会はそのチェック機能の甘さを指摘されるという大変残念な結果となりました。これが、当局と議会に大きな溝を作り、また、新文化複合施設建設が混迷を極めた原因でもあります。

その後、広報等での市長のお詫びや減給といった事態を招いたわけですがその当時、6月議会で市長は今後の事業の進め方について、【市民に対して適切な情報提供とより丁寧な説明を行うとともに、ご意見をいただく機会を設けながら事業をすすめていきたい。】と述べられておりますが、その言葉とは裏腹に、8月臨時会直前に開催された地元説明会は紛糾。理解を深めるどころか不信感を増幅させる結果となり現在の7000名を超える反対署名活動に結び付いたのだと考えます。また、市民より要望のあった集会の開催は棄却。

市長は市民の切実な願い要望に全く向き合っておりません。

また、今回のまちの広場案には数多くの課題があります。

現在計画されている新文化複合施設の駐車場は道路を挟んで向かい側になってしまいました。

雨の日、雪の日の利便性はどうですか?そしてなにより歩行者の

安全性はどう担保するのでしょうか?

訴訟解決後に取得するポポロ館跡地に建設する広場はどんな仕様なのでしょうか?建設費約2億円と算出された根拠はなんでしょう?

今年実施される市民文化会館の耐震診断。万が一、使用不能の判定が出たらどうするのか?複合施設建設にどう影響するのか?

ポポロ館を残したままで真の市街地活性化が図られるのか等など。

いまだ具体的な計画や解決策が示されていない事項があまりにも多すぎます。市民はもちろんの事、議会に対してもまだまだ十分な説明が行われておりません。

そしてもう一つ。今回新たに新文化複合施設の計画を策定する際に、

当局が呪文のように繰り返し主張していたのが

【国の有利な財源を利用したい】との言葉です。

自治体において有利な財源を利用する事は当然の責務でありますし

一定程度理解は致します。しかし、すべてはその補助金の期限をリミットとした議論、つまり建設ありきの話ばかり。

中心市街地活性化という命題に対しての議論が大きく欠如しております。また、今回の計画では、既存のまちの広場を解体する費用とポポロ館跡地に建設予定の広場の整備費用を合計すると2億数千万に上ります。同様の施設が整備されるわけですのでこれは完全な無駄遣いです。いくら国からの補助金といってもそんな使い方が許されるでしょうか?変更計画がみとめられるでしょうか?米沢市にとっては有利な財源かもしれませんが、国民からみたら完全な無駄です。

せっかくの施設が国民から後ろ指を指される恥の象徴とならないか本当に心配でなりません。

最後になりますが、新文化複合施設の建設だけでは、中心市街地活性化はなしえません。ソフト事業の充実や地元を中心とした市民の協力が必要不可欠です。これまでの反対署名や審議会での結果。議会での議決をみても今回の新文化複合施設建設に対する民意は二分しております。こんな状況で施設建設を強行に推し進めればどんな結果を招くかは、火を見るより明らかです。市民不在のまちづくりは絶対に成功するはずがありません。

今後、50年・100年後のまちづくりを行うためにも

計画を一旦白紙に戻し、我々市民にとって中心市街地活性化がなぜ必要か?どう進めればよいのか?またその手法についても議論し理解を深め、市民みんながこころから望む施設、こころから愛せる施設を建設しようではありませんか!

以上が修正案に対する趣旨説明でございますが、
とある住民説明会で、中部地区の方が

このままでは怨念の上に施設が建設されてしまう

と、おっしゃった言葉があたまから離れません。

そうならないためにも議員各位の賢明なる判断を心よりお願い申し上げます。以上です。



以上が私の思いでありますが

その願いは届かず

結果は

原案賛成13名

原案反対10名

賛成多数により可決されました。

多くの方に後押しをいただきましたが

残念な結果となり本当に申し訳なく思っております。

指摘させていただいた問題点を即座に解決し、

今後も市民理解を得られる努力を怠ることがないように

計画を推し進めていただきたい。

また、議会としてそのチェック機能を果たしていく

決意であります。