マイナンバーカード | Neutral Blog

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Written by “NEUTRON”

みなさんは個人番号カード、いわゆるマイナンバーカードをもらいましたか?
もちろん、マイナンバーは全国民に割り当てられますが、カードの受け取りは任意ですので、もらうつもりはない方もいらっしゃるでしょう。

マイナンバーカードの交付が今年の一月から始まったので、早速受け取りに行きました。
ちなみに、家族でも僕しか受け取っていなくて、弟はまだ必要ないと父に言われ、父もまだもらうつもりはないそうです。
僕の町では僕がまだ二人目だということで、担当の方もまだ慣れていないんですよと笑っていました。
余談ですが、それはよくあるコミュニケーションを円滑にするための繕いではなく、真摯な対応でした。
しかし、そんな笑顔とは裏腹に、僕は少しだけ不安を拭えずにいました。

マイナンバーカードの申請によって、国民の顔写真が政府のデータベースに登録されることは知っていました。
マイナンバーカードの申請をしない理由の一つが、それに対する抵抗だという方も多くいます。
僕もそのことに少なからず抵抗を感じたものの、結局はそれが情報社会の経るべき過程の一つだと結論して、申請をしました。
そしていざ受け取りに行ってみると、もちろん身分証明書などにより本人確認をされるのですが、その一つに画像認証があったのには驚きました。

顔認証によるロック機能のついたパソコンがあることは知っていましたが、正確さが低く、まだせいぜい映画やドラマの中だけで高い信頼性をもたれて使われているのだと思っていました。
その技術が、政府の管轄で使われるほどに正確さを増していたとは。

僕はそこで、タッチパネル式の画面に付いたカメラに顔を向け、事前に登録した顔写真の人物と同じであるかを確認されました。
もちろん顔写真は正面のみですから、SFのように監視カメラに映るあらゆる角度からの人物特定などはできないでしょうが、そんな世界ももはやそう遠くはないんだなと実感しました。

というわけで、これが僕のマイナンバーカードです。
(追記:後から思ったのですが、いくらぼかしているとはいえ『これが僕の個人情報です』とさらしているのは、いささか間抜けというか挑戦的な気もしますねw)


ちなみに、総務省の公式ページでもっと鮮明な実物の写真を見れます。
カードにはカバーが付いていて、表面の性別・臓器提供意思表示と裏面の個人番号は隠れるようになっていました。
性別が隠れて住所が隠れないのが少し意外です。

ちなみに、セキュリティ対策についてですが、総務省は主に次の3つをあげています。
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①暗証番号
 アプリケーション(個人認証機能、住基情報など)ごとに異なる暗証番号を設定。
 一定回数以上誤入力されるとカードがロックされる。
②耐タンバー性
 カードの情報が不正に読みだされたり解析されようとした場合、自動的に情報が消去される。
③ISO/IEC15408認証
 セキュリティ機能の安全性を保障する国際基準を満たしている。
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僕は専門家ではないので何も言及できませんが、必ずマイナンバーやそのカードを利用した犯罪は起こるでしょうね。
しかし、上記のセキュリティ対策によって起こりにくくなることは確かです。


それでは最後に、Wikipedeiaを参考にしてマイナンバーカード交付にいたる主な経緯を紹介します。
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2009年
 12月22日:政府が「社会保障・税共通の番号制度導入」の方向性を示す
2011年
 1月31日:「社会保障・税に関わる番号制度についての基本方針」が決定
2012年
 2月14日:マイナンバー関連3法案を閣議決定、第180回国会に提出
 11月16日:衆議院解散により廃案
2013年
 3月1日:マイナンバー関連4法案を閣議決定、第183回国会に提出
 5月9日:衆議院本会議で修正案が可決
 5月24日:参議院本会議で可決、成立
 5月31日:公布
2014年
 1月1日:特定個人情報保護委員会発足
 3月31日:「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令」公布
2015年
 9月3日:「個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律」成立。9月9日公布
 10月5日:番号法施行
2016年
 1月:交付開始
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2009年から着想はあったんですね。
それにしても、基本方針が決定されてから実施されるまで約5年、これは長いですね。
もちろん、他の事例と比べると短い方に入るのでしょうし、慎重に検討された結果でしょうけれど。
たとえば、迅速な措置が迫られる場合などが心配です。
そのような場合は多少早くなるとは思いますが、もう少し無駄を省いてどうにかならないものでしょうか。

2011年にアナログ放送(被災3県は2012年)が終了し今となってはデジタルが当たり前となっているように、この2016年から交付されたマイナンバーカードが当たり前となるような日が来ますね。